9月30日
『長いお別れ』 レイモンド・チャンドラー 清水俊二訳
1953年刊行
1958年10月初訳刊行
初読。
私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズの第6作。
ハードボイルドの傑作。
読了して、推理小説の傑作でもあることを知った。
50章の最後のセンテンス。
「フランス語にはいい言葉がある。(中略)
さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」
これ、もちろん普通のさよならぢゃないってことは、ぼくにもわかる。
52章の最後のセンテンスは衝撃的だった。まさにどんでん返し!
「『ギムレットにはまだ早すぎるね』と、彼はいった。」
ってことは、こいつは…
やられた!
全編を締めくくる最後のセンテンスも洒落ている。
「警官にさよならをいう方法はいまだに発見されていない。」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます