仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

読書録 2024年9月下旬

2024-10-01 10:01:00 | 読書録(備忘)


9月30日
『長いお別れ』 レイモンド・チャンドラー 清水俊二訳
1953年刊行
1958年10月初訳刊行

初読。
私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズの第6作。
ハードボイルドの傑作。
読了して、推理小説の傑作でもあることを知った。

50章の最後のセンテンス。
「フランス語にはいい言葉がある。(中略)
さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」
これ、もちろん普通のさよならぢゃないってことは、ぼくにもわかる。

52章の最後のセンテンスは衝撃的だった。まさにどんでん返し!
「『ギムレットにはまだ早すぎるね』と、彼はいった。」
ってことは、こいつは…
やられた!

全編を締めくくる最後のセンテンスも洒落ている。
「警官にさよならをいう方法はいまだに発見されていない。」 
 
 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おでん@『路地ノ裏 灯篭 弍ノ... | トップ | 『スミビトケムリ』@船橋 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿