「相棒」史上、最も危險な完全犯罪?
ううん、さうかなあ・・・
犯人の犯行動機は理解出來るが、どうして捕まらないことが必要なのだらう。
相手を殺せれば十分ではないのか。
ましてや、被害者の妻を傷つける必要もないし、自分の容疑を他人に轉嫁する必要もないだらう。
自決するつもりなら、なほさらのこと。
どうも、犯人に感情移入できなかつた。
「しかし、判り合へないからこそ、判らうとする努力が必要なのでせう」by 右京さん
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オープニングは、犯人がリモコンを使つて被害者の部屋を爆破するシーン。
視聽者には犯人が誰かは初めから明かされる。
なので犯人搜しの樂しみはない。
視聽者としては、搜査陣がいかにして正しい犯人に辿り着くかを樂しむことになる。
搜1トリオは被害者の妻に疑ひを向ける。
しかし、右京さんと尊くんは、犯人がリモコンを搜査した公園で拾つたビスケットをヒントに、あつさり犯人に辿り着く。
あとはそれを立證するだけなのだが・・・
からだの弱い息子。
不登校で部屋に籠つてリモコン爆彈を作らうとしてゐた息子。
機械工場に就職が決つて、「もう心配かけないからさ。いままですまなかつた」と謝つた息子。
仕事をする目的は「母を倖せにすることです」と答へた息子。
そんな最愛の息子をバイク事故で殺されてしまつた・・・
母は脱け殼のやうになつてしまふ。
息子をバイクではねて殺した相手への殺意が決定的になつたのは、働いてゐるファミレスにその相手が家族とともに客として來た時。
「娘が火傷したらどうするんですか」といふ言葉が殺意を引き起したのだつた。
右京さんと尊くんが犯人の家で犯人にカマをかけるが、犯人は笑ふばかりでまるで動じない。
「もし私が犯人だつたら、かう云ひますね。だつたら證據持つて來い」
どうやらビスケットをお茶菓子に出したのも、證據にならないことを見越してのことだつたらしい。
搜1トリオは、被害者の大學時代の友人に疑ひを向ける。
この男は、かつて革命家氣取りで爆彈を製造してゐたこともあるらしい。
この男を犯人に仕立上げるために、眞犯人はわざと爆彈を使つて犯行に及んだのか・・・
どうやら實に用意周到な犯人らしい。
自分の息子が人殺しだと思つたまま死にゆくことになる母。
それをなんとかしたいと思ふ尊は、右京さんに云ふ。
「あなたの息子さんは犯人ではありませんでした、さう云ひませう」
しかし、右京さんはそれを認めない。
「僕たちのやるべきことは、一刻も早く眞實を明らかにすることです」
右京さんの辭書には「嘘も方便」といふ言葉はないらしい。
どうもSeason9での右京さんは、「正義」に拘り過ぎるやうだ。
母が息を引き取つた時、尊が云つた。
「後悔してますよ、あなたに逆つても嘘をつくべきでした」
うん、オレもさう思ふよ。
「最高の氣分よ、あんたの亭主をバラバラにして!」
被害者の妻に云ひ放つ犯人。
ただし妻が持つてゐた録音機のスイッチをオフにして。
息子を殺された(と云つても事故なのだが)恨みはわかるが、ここまで來ると犯人への感情移入は出來なくなる。
強制家宅搜査での右京さんと犯人のやりとり。
「どんなゲームにも終りは訪れます」
「バカにしないで欲しいわ、ゲームだなんて。これはゲームなんかぢやないわ。これは戰爭よ。聖なる戰ひ」
「これは自白と受け取つてよろしいですか」
「いいわ、逮捕しなさいよ。裁判でひつくり返してみせるから」
たいしたものだ。
物的證據がない限り、逮捕して起訴したとしても公判は維持できないことを知つてゐるのだ。
あれ?
發信機入りの口紅を犯人に渡しておいて、間違へましたなんていふ嘘をつくのはいいんだ。
それなら死に行く母に息子の無實を告げるのは何故いけないの?
右京さん、搜査のための嘘はいいんですか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<なかなか印象的だつたセリフ>
「樂しかつたですか?爆彈オタクの集ひは」 by尊
「きみ、僕は樂しくてやつてゐるわけではありませんよ」 by右京さん
<ストーリー>
消費者金融の営業担当・折原が自宅に仕掛けられた爆弾で殺害された。
犯人は妻の夏実(白石美帆)と娘の旅行中を狙い、リモコンで爆弾を爆発させたらしい。
容疑者として、12年前、折原のバイク事故で息子を失った寿子(南果歩)が浮上。
が、夫の病死後、パートをしながら質素に暮らす寿子に爆弾など作れるとは思えない。
伊丹(川原和久)らは早々に寿子を容疑者リストから外す。
一方、右京(水谷豊)と尊(及川光博)は、犯人がリモコンを操作したと思われる現場で割れたビスケットを拾う。
右京と尊は寿子の自宅を訪ねるが、お茶菓子に公園で拾ったものと同じビスケットが。
さらに散乱する工具を確認し、右京らは寿子が犯人だと確信する。
が、犯行を裏付ける証拠が見つからない…。
やがて折原の大学時代の友人・江上が容疑者として浮上。
江上の自宅から爆弾で使用された物質も発見された。
右京と尊の推理は間違っていたのか、それとも寿子が想像以上の知能犯なのか…?
ゲスト:南果歩 白石美帆
脚本:古沢良太
監督:和泉聖治
(以上、 「相棒」公式HP より)
ううん、さうかなあ・・・
犯人の犯行動機は理解出來るが、どうして捕まらないことが必要なのだらう。
相手を殺せれば十分ではないのか。
ましてや、被害者の妻を傷つける必要もないし、自分の容疑を他人に轉嫁する必要もないだらう。
自決するつもりなら、なほさらのこと。
どうも、犯人に感情移入できなかつた。
「しかし、判り合へないからこそ、判らうとする努力が必要なのでせう」by 右京さん
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オープニングは、犯人がリモコンを使つて被害者の部屋を爆破するシーン。
視聽者には犯人が誰かは初めから明かされる。
なので犯人搜しの樂しみはない。
視聽者としては、搜査陣がいかにして正しい犯人に辿り着くかを樂しむことになる。
搜1トリオは被害者の妻に疑ひを向ける。
しかし、右京さんと尊くんは、犯人がリモコンを搜査した公園で拾つたビスケットをヒントに、あつさり犯人に辿り着く。
あとはそれを立證するだけなのだが・・・
からだの弱い息子。
不登校で部屋に籠つてリモコン爆彈を作らうとしてゐた息子。
機械工場に就職が決つて、「もう心配かけないからさ。いままですまなかつた」と謝つた息子。
仕事をする目的は「母を倖せにすることです」と答へた息子。
そんな最愛の息子をバイク事故で殺されてしまつた・・・
母は脱け殼のやうになつてしまふ。
息子をバイクではねて殺した相手への殺意が決定的になつたのは、働いてゐるファミレスにその相手が家族とともに客として來た時。
「娘が火傷したらどうするんですか」といふ言葉が殺意を引き起したのだつた。
右京さんと尊くんが犯人の家で犯人にカマをかけるが、犯人は笑ふばかりでまるで動じない。
「もし私が犯人だつたら、かう云ひますね。だつたら證據持つて來い」
どうやらビスケットをお茶菓子に出したのも、證據にならないことを見越してのことだつたらしい。
搜1トリオは、被害者の大學時代の友人に疑ひを向ける。
この男は、かつて革命家氣取りで爆彈を製造してゐたこともあるらしい。
この男を犯人に仕立上げるために、眞犯人はわざと爆彈を使つて犯行に及んだのか・・・
どうやら實に用意周到な犯人らしい。
自分の息子が人殺しだと思つたまま死にゆくことになる母。
それをなんとかしたいと思ふ尊は、右京さんに云ふ。
「あなたの息子さんは犯人ではありませんでした、さう云ひませう」
しかし、右京さんはそれを認めない。
「僕たちのやるべきことは、一刻も早く眞實を明らかにすることです」
右京さんの辭書には「嘘も方便」といふ言葉はないらしい。
どうもSeason9での右京さんは、「正義」に拘り過ぎるやうだ。
母が息を引き取つた時、尊が云つた。
「後悔してますよ、あなたに逆つても嘘をつくべきでした」
うん、オレもさう思ふよ。
「最高の氣分よ、あんたの亭主をバラバラにして!」
被害者の妻に云ひ放つ犯人。
ただし妻が持つてゐた録音機のスイッチをオフにして。
息子を殺された(と云つても事故なのだが)恨みはわかるが、ここまで來ると犯人への感情移入は出來なくなる。
強制家宅搜査での右京さんと犯人のやりとり。
「どんなゲームにも終りは訪れます」
「バカにしないで欲しいわ、ゲームだなんて。これはゲームなんかぢやないわ。これは戰爭よ。聖なる戰ひ」
「これは自白と受け取つてよろしいですか」
「いいわ、逮捕しなさいよ。裁判でひつくり返してみせるから」
たいしたものだ。
物的證據がない限り、逮捕して起訴したとしても公判は維持できないことを知つてゐるのだ。
あれ?
發信機入りの口紅を犯人に渡しておいて、間違へましたなんていふ嘘をつくのはいいんだ。
それなら死に行く母に息子の無實を告げるのは何故いけないの?
右京さん、搜査のための嘘はいいんですか?
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<なかなか印象的だつたセリフ>
「樂しかつたですか?爆彈オタクの集ひは」 by尊
「きみ、僕は樂しくてやつてゐるわけではありませんよ」 by右京さん
<ストーリー>
消費者金融の営業担当・折原が自宅に仕掛けられた爆弾で殺害された。
犯人は妻の夏実(白石美帆)と娘の旅行中を狙い、リモコンで爆弾を爆発させたらしい。
容疑者として、12年前、折原のバイク事故で息子を失った寿子(南果歩)が浮上。
が、夫の病死後、パートをしながら質素に暮らす寿子に爆弾など作れるとは思えない。
伊丹(川原和久)らは早々に寿子を容疑者リストから外す。
一方、右京(水谷豊)と尊(及川光博)は、犯人がリモコンを操作したと思われる現場で割れたビスケットを拾う。
右京と尊は寿子の自宅を訪ねるが、お茶菓子に公園で拾ったものと同じビスケットが。
さらに散乱する工具を確認し、右京らは寿子が犯人だと確信する。
が、犯行を裏付ける証拠が見つからない…。
やがて折原の大学時代の友人・江上が容疑者として浮上。
江上の自宅から爆弾で使用された物質も発見された。
右京と尊の推理は間違っていたのか、それとも寿子が想像以上の知能犯なのか…?
ゲスト:南果歩 白石美帆
脚本:古沢良太
監督:和泉聖治
(以上、 「相棒」公式HP より)
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