エリア :奥多摩
時期 :1979年6月
ワンポイント :CHSAC 昭和54年度夏山準備山行。フライシートにくるまつて眠る。完全遡行。ワサビ田が印象的。
コース :
・・・奥多摩駅 ~ 日原(ニッパラ)川林道~ 巳ノ戸谷出合 (フライで寢る)~ 巳ノ戸谷遡行 ~ 鷹ノ巣山 ~ 奧多摩湖
メンバー : 私、小山(2年生)
CHSACといふのは、「Chiba High School Alpine Club」の略。すなわち県立千葉高山岳部の意。
私が適当に決めたのではなくて、私が入部する前に決められていた。
さて、私は予備校に通う浪人生だったわけだが、この夏、山岳部の夏山合宿に参加することにしていた。
夏山合宿では20kgほどの荷物を背負つて沢登りをすることになる。
なまつたカラダでは危ないと思い、この準備山行(沢登り山行)に參加した。
例年は丹沢で沢登りをするのだが、この年は奧多摩まで足を伸ばした。
私も初めての山域だ。
同行者は、2年のコヤマ。
彼は2年の中では岩登りが上手だったので、心配はしていなかった。
そういえば、前年の沢登りでも、私は彼と一緒だった。
あの時はOBの森さんと寄(ヤドリキ)沢本流を登ったのだったっけ。「イイハシの大滝」45mをザイルで確保しながら直登したのだから、1年生にしてはたいしたものだ。
さて、この前日、日原川沿いに夜の林道を歩き、対岸が 巳ノ戸谷出合 だろうと思われるところで眠った。
ドームテント用のフライシートのみ。
それを被って眠るのである。
小雨が降ってはいたが、存外快適だった。
朝になり、日原川を渡って巳ノ戸谷に入谷。
詳細はもう覚えていないが、大滝などいくつかの滝瀧を除けば、難しい滝はなかったと思う。
滝よりも 沢の入口付近と核心部のゴルジュ が記憶に残っている。
両岸が切立っていて廊下のようになっている地形をゴルジュというのだが、ここのゴルジュは規模は小さいながらも面白かった。
水量によっては大きく高巻くことになるのかもしれないが、私たちは水面下にフットホールドを捜して水際をトラバースした。
こんなコンパクトな沢で、滝やゴルジュなど、ひと通りの沢の要素を楽しめる沢は貴重だ。
もうひとつ印象的だったのが、ワサビ田。
沢の清流を利用してワサビを栽培する田んぼがあったのだ。
ワサビが生えているのを見たのは、この時が初めてで、いまのところそれが最後。沢の出合から少し入ったところや、かなり登ったところなどに、いくつかあったように記憶している。
沢をつめて行くと、 鷹ノ巣山の西に伸びる尾根 に突き上げる。
この登りが私にはしんどかった。
沢登りの技術などは、まだまだ現役諸君に負けるものではなかったが、前年8月以来10ヶ月の受験生活で体力は確実に落ちていた。
鷹ノ巣山の頂上で、他の沢(水根沢と、あとどこか)に登ったパーティと待ち合せ。
あとは南に伸びる尾根を一気に下って奧多摩ダムまで。
なかなか楽しい沢登りが出来た。
あとは7月に予定している夏山合宿だ。
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