仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

映画 『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』 を觀た

2009-12-20 16:40:58 | ドラマ、映画
映画 『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』 を觀てきた。

きのふから、全國の「東宝」系劇場で公開された。
觀にいくのはいつでもいいや、と思つてゐたのだが、けふにしたのは何故か?
23日なら、のだめや千秋が舞臺挨拶をしたといふのに・・・

何を隱さう、私は 「のだめマングース」の熱烈なファン なのであつた。
千秋やのだめよりもマングースが觀たい。
その一心でけふを選んだのである。


場所は、ナビオ阪急8Fにある「TOHO CINEMAS 梅田」。
10時からの上映で、映畫は12時15分頃終はり、12時20分からロビーにマングースが登場する。

映畫が終はつてロビーに出たら、そこには黒山のひとだかりが出來てゐた。
2囘目の上映を待つてゐる人たちがマングースの廻りを取り圍んで、寫眞を撮つてゐるのだ。
私も負けじと寫眞を撮つた。










原作は、すでに 23卷 をもつて完結してしまつた。
けふの映畫は「最終樂章 前篇」とあるやうに、パリで千秋がマルレオケの常任指揮者になり苦勞するあたりを描いてゐる。

マルレオケといへば、ロクでもないオケで、そもそもメンバーが揃ふのがやつとといふありさま。
ラヴェルのボレロの酷かつたこと!
管樂器の酷さたるや筆舌に盡しがたい。
音程は合つてゐないは、リズムはずれてゐるは・・・
こんな悲慘な演奏を聽いたのは初めてだ。
私たちがコンサートで聽く音樂は、プロが練習をした成果を聽かせるものなので、ここまで酷い演奏はさうさうない。
素人でもわかる酷い演奏を聽くことができるといふ意味でも、この映畫は一見の價値がある。


クラシック音樂は自宅のオーディオで聽くより、コンサート會場で聽くはうが臨場感があつてよい。
音も普通のオーディオセットでは低音が再現できずに迫力にかける。
ところが、映畫館では、重低音がからだを包みこんで、音の洪水にひたることができる。

さうした音と映像で、クラシックファンならずとも、
「クラシック音樂つていいぢやん!」
と思へるやうになる映畫だと思ふ。


ところで、のだめが課題で彈いたモーツァルトの「トルコ行進曲」。
コンセルヴァトワールでこんな曲が課題で出されるなんてことはないと思ふが、それはともかくとしても、演奏が・・・
デュナーミクの大きさや、テンポの微妙な伸び縮み。
まるでショパンを彈くみたいな演奏だつた。
まあ、あれが「のだめ流」なのだらう、きつと。


「後篇」では、のだめがミルヒーとショパンのピアノ協奏曲第1番で共演する。
のだめ(のだめの演奏をしてゐるピアニスト)にはピッタリの曲だと思ふ。

いよいよ「のだめ」の完結編。
4月17日公開ださうだ。
これは見逃せない。




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8 コメント

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TBありがとうございました。 (たいむ)
2009-12-20 21:48:33
うわ~。マングースですね!
尻尾をさわりたいです~~~。

音楽を扱った作品ですし、劇場で是非見たい映画ですね。
玉木君も画面からの6はみ出しを考えずに、ダイナミックな指揮ができたとおっしゃってましたし。
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たいむさん (仙丈)
2009-12-20 22:00:41
マングース、可愛いでせう?
私は大好きなんです。

千秋の指揮は、かなり上手になつてゐますね。
左手の表情など、Sオケの頃と比べると、格段の進歩です。

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こんばんは!! (くろねこ)
2009-12-20 23:18:39
私もピアニカもってるマングースが車の鍵にくっついてます~(あははは)
かわいいですよね。
TVのパリ編再放送も映画も。本当に楽しかった。4月が待ちどうしいですね~
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くろねこさん (仙丈)
2009-12-20 23:27:33
をを、くろねこさんもマングースファンですか!
コミックスの附録の「ギャボ!」と鳴くマングース最高でした。

4月の「後篇」が樂しみですが、もうこれでお終ひかと思ふと寂しいですね。

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TB送り間違えましたーーー。 (ひらりん)
2010-01-08 23:43:06
すみませんでした。
ところでこの作品・・・
原作・ドラマ未見の人にも楽しめるように、
作ってくれてたみたいでした。
ひらりん的には妄想癖+変態女ののだめが、
結構切ない状況に追い込まれてったので、
続編は早く観たい・・って気になってます。
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ひらりんさん (仙丈)
2010-01-09 01:07:22
どうぞ、お氣になさらずに。

のだめの變態性、好きです!
原作の、「變態の森」でマングースがおいでおいでをしてゐる背景なんか、もうたまりません(笑)
今囘の映畫でも、マングースがたくさん踊つてゐるシーンがありました。
さういふシーンがあると嬉しくなつてしまひます。

いよいよ次は後篇ですね。
ラストシーンをどのやうにするのか、樂しみにしてゐます。

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こちらにもおじゃまします (からこるむ)
2010-05-29 22:15:08
マングースがトルコ行進曲で一杯出てくるところとか、変態の森で皆が踊る所なんか大好きです。CGが長すぎるという意見もあるらしいですが、踊りの振りを覚えてまねするくらいです。(子供か!)
ノダメが匂いで千秋の確認をするあたり、現代人の失ったものを持っていて、それが音楽にも反映されているのかなあと、これは考えすぎでしょうか。

家に「1812年」のCDとDVDがあるのですが(CDはカラヤン)りっぱなえんそうなのに、映画のようにわくわくしないのはなぜでしょう。音源はロンドンフィルだそうですが、作品の背景を意識した演奏なんでしょうね。よくわかりません。

「のだめコンプリート100」を衝動買いしましたが、千秋バージョンの「ベト7」が入っています。マエストロの立派な演奏とは違うのが素人ながらにわかります。若くて生き生きしているとか。
のだめオケ、飯森さん指揮です。

PS
衝撃的!マングースのしっぽ。
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からこるむさん (仙丈)
2010-05-29 23:32:54
のだめは、樂譜よりも自分の耳で聽いて音樂を覺えるやうですし、感覺で生きてゐる人間のやうですね。
仰るやうに、五感のすべてを使つて生きてゐたであらう原始人のやうな、本能的なものを感じます。

「1812年」の演奏の件。
音樂はそれだけで完結してゐるものの筈ですが、私などは映像とともに演奏されてゐるはうが感動を覺えることが多いやうです。
適切な例になるかどうかわかりませんが、オペラや樂劇なども一緒なのではないかと思ひます。

「ベト7」、私はもともと好きだつたのですが、のだめ以降、あの曲を聽くとのだめを思ひだしてしまつて・・・
ドヴォルザークの第9「新世界から」の第2樂章を聽くと家に歸りたくなるのと一緒です(笑)

マングースの尻尾、凄いでせう?(笑)
なかなか實物?は見られません。



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