「誘拐の果実」(上・下) 真保裕一
お薦め度:☆☆☆☆
2006年4月30日読了
2つの誘拐事件が發生する。
病院長の孫娘が誘拐され、犯人の要求は入院中の患者を死に至らしめよといふもの。
この患者は「バッカス・グループ」の會長で、この病院のスポンサーでもある。
そして、現在、政治家への贈賄事件の被告人となつてゐる。
もうひとつの誘拐事件は、被害者が19歳の大學生。
犯人は身代金を「バッカス」の株券で要求する。
この2つの誘拐事件に共通してゐるのは、「バッカス」だ。
どうやら2つの事件には繋がりがあるやうだ・・・。
この作品では「誘拐」につきものの身代金の受け渡しシーンが登場しない。
株券の受け渡しの場所にも犯人は現はれない。
犯人はこの誘拐事件で何を得たのだらうか?
「誘拐の果實」が何であるのか、それがこの作品の眼目になる。
株券での受け渡しが現金での受け渡しと異なるところ、それは單に現金よりもコンパクトだといふことだけではない。
そのメリットについては讀んでゐる時に氣づいたものの、その意味するところについてはわからなかつた。
イヤな結末にならないやうに祈りつつ讀んでゐたが、讀後感は爽やかなものであつた。
「誘拐」を扱つたもののなかでも、優れた作品のひとつだと思ふ。
2006年4月28日讀了
2006年4月30日讀了
お薦め度:☆☆☆☆
2006年4月30日読了
2つの誘拐事件が發生する。
病院長の孫娘が誘拐され、犯人の要求は入院中の患者を死に至らしめよといふもの。
この患者は「バッカス・グループ」の會長で、この病院のスポンサーでもある。
そして、現在、政治家への贈賄事件の被告人となつてゐる。
もうひとつの誘拐事件は、被害者が19歳の大學生。
犯人は身代金を「バッカス」の株券で要求する。
この2つの誘拐事件に共通してゐるのは、「バッカス」だ。
どうやら2つの事件には繋がりがあるやうだ・・・。
この作品では「誘拐」につきものの身代金の受け渡しシーンが登場しない。
株券の受け渡しの場所にも犯人は現はれない。
犯人はこの誘拐事件で何を得たのだらうか?
「誘拐の果實」が何であるのか、それがこの作品の眼目になる。
株券での受け渡しが現金での受け渡しと異なるところ、それは單に現金よりもコンパクトだといふことだけではない。
そのメリットについては讀んでゐる時に氣づいたものの、その意味するところについてはわからなかつた。
イヤな結末にならないやうに祈りつつ讀んでゐたが、讀後感は爽やかなものであつた。
「誘拐」を扱つたもののなかでも、優れた作品のひとつだと思ふ。
誘拐の果実 (上)集英社このアイテムの詳細を見る |
2006年4月28日讀了
誘拐の果実 (下)集英社このアイテムの詳細を見る |
2006年4月30日讀了
真保作品が大好きです。こちらのページに感想や投票機能などがあるので、よろしければ見に来てくださいね。
http://www.shimpo-fan.com/
コメントありがたうございます。
先日そちらに伺ひましたが、また週末にでも伺ひます。
真保裕一は面白い作品が多いですね!