預金通帳

私の持つてゐる銀行の預金通帳は２册。
銀行は兩方とも三菱東京ＵＦＪ銀行である。
しかし、通帳はといへば、ひとつが三和銀行で、ひとつは東京三菱銀行。
三和銀行がＵＦＪ銀行となり、ＵＦＪ銀行と東京三菱銀行が合併して三菱東京ＵＦＪ銀行となつた。

先日、職安で三和銀行の通帳を提示した時、擔當者に怪訝な顏をされた。
確かに２代も前の銀行の通帳では、不思議に思はれて當然だらう。
そのとき私は通帳を新しいものに變へることを決意したのであつた。

一昨日、生命保險料の口座振替のために、口座番號確認印を貰ひに、１驛離れた三菱東京ＵＦＪ銀行に行つた。
その時に、ついでに、預金通帳のことも訊いてみた。
「古い通帳を新しい通帳に換へて貰ひたいんですけど」
「それなら、ＡＴＭで記帳すれば、記入欄がなくなると自動的に新しい通帳に記帳されますよ」

なんだ、さうだつたのか。
私は、てつきり窓口に古い通帳と銀行印を持つて行かなければならないものだとばかり思つてゐた。
以前は、元ＵＦＪだつたＡＴＭでは、元東京三菱のカードで元東京三菱の口座に入金することすら出來んかつた。
それが、いまでは元ＵＦＪのＡＴＭで元東京三菱の通帳を東京三菱ＵＦＪの通帳に自動的に切り換へてくれるといふのだ。
これも、昨年だつたか、システム統合をしたお蔭なのかもしれない。

そんなこんなで、けふ、またその銀行へ行つて、ＡＴＭで記帳した。
９年間もの間、記帳しなかつた２つの通帳。
きつと、さぞ記帳に時間がかかるだらう。
と思ひきや、短時間で終了。
新しい三菱東京ＵＦＪ銀行の通帳が吐き出される筈だつたのだが、出てきたのは插入した古い通帳だつた。
どうして？

通帳を開いて見てみたら、平成１３年１月から今年の８月までの取引はわづかに２行だけ。
その代り、とてつもない金額であつた。
全部合計されてゐたのだ。
そのお蔭で、古い通帳にもまだ記載欄が殘つてゐる。
これでは新しい通帳にならない・・・

ああ、新しい通帳が欲しい。
でも、不精な私が心を入れ替へて毎月記帳するやうになるとは思へない。
このまま放つておいたら、またどこかの銀行と合併するのではないか。
さうなつたら、三和銀行の使用中の通帳は稀少價値が出るかもしれない。
いつそのことそれまで待つて、「なんでも鑑定團」に出してみるか。