鼻から猫の毛

札幌から東京にやって来たババア一人、猫一匹

今昔物語

2013-05-12 08:13:45 | 日記
むかーしむかし。
1992年の出来事じゃったー。

当時ソロぴんというアメショと一緒に住んでいたsolo_pinは
会社の帰りにスーパーでマグロを買って(当時は年に1回くらいしか買わなかった)
チャリを漕いで家路に向かっておったー。
十字路に差し掛かった時に、目の前に車が来ていて
完全にこっちを見ないで向かってきたー。
逃げ切れる気がする。
でも急にハンドル切ったら荷物、特にマグロが落ちる!
そう思っている間にどんどん車は近づいてきた~。
スローモーションのように近づいた車の後の衝撃。
近くで井戸端会議をしていたジジババは、
あたいが「1Mくらい吹っ飛ばされて頭からコンクリートに叩きつけられていた」
と証言してくれた~。

意識が戻った時は、知らないジジババたちが覗きこんでいた事と
大破したチャリ、そして何故かボロボロになったブラウスとそこから全開で見える下着。
きゃー。きゃー恥ずかしー。
轢いた人間は営業車両を使っていて、菓子折をその直後に持ってきて
名刺を渡してくれて何かあったら連絡下さいと言ってくれましてね。
あたいはもう恥ずかしいので「もう大丈夫、大丈夫」って
壊れたチャリ抱えて帰ったわけですよ。

その夜ですよね。
急激に吐き気に襲われたのは。
当時は家でお酒を飲まなかったので、なんだろなー気持ち悪いなーって思って
当時の彼氏に相談して病院へ行ったのです。
でもそこのCTスキャンが調子悪かったらしく、脳内が写らないというので
そのまま請求書だけ貰って帰ってきました。
写らないのに請求される理不尽さよ・・・とか思いながらね。
次の日別の病院へ行ってスキャンしたんですよ。
結果。
「あー。頭蓋骨と皮膚の間に筋肉が薄くあるんですけども、そこが筋肉痛ですね」
・・・筋肉痛?
そんなことあるんですか?
「たまにあります」
はー。

ということで一見落着、したかのように見えたこの案件。
請求書を持って行って「払ってもらっていいですかー」って
轢いた人に言ったら、快くその場ではOKして頂いたのですが
中々支払にならなくて病院から催促がきましてね。
そんな期間が半年くらい続きました。
だんだん轢いた人は
「2か所の病院から請求書がきてるが、病院をはしごするなんて異常だ、
あの人は嘘をついている。CTスキャンの調子が悪かったなんてことはなかったと
その病院はいっている」
と言って来ましてね。
だってほんとにそう言われたよ?しかも結果も見せてもらえてないもの。
だいたい病院の請求書もってったでしょ?と聞くと
「ちゃんと検査したって言ってる。
 ここで終わるはずなのにどうして他の病院へ行く必要があるのか」とのこと。
キツネにつつまれた事態になるのは、あたいの人生たまにありますが。
なんだ、それ?と思いましたねえ。
じゃあなんであの病院はあたいには請求書だけ渡してスキャンの調子が悪いって言ったんだ?
話はあたいが「たかりだ、当たり屋だ」と言われる流れになりまして。
母も「もういいから、そのくらいのお金お母さんが払う」って言いだして。
ばっきゃろー、金額の問題じゃない、これは誠意の問題だ!って
あたいは一人憤りましてね。
周りからは「恥ずかしいからもう止めてくれ」って言われましたねえ。

まーねー。
警察に最初言わなかったから。そこが敗因よね。
でもねー。
うそつき呼ばわりされて金も払わないで、そのままで済むと思うなよって
あたいは思いましたよね。
警察に行きました。
事故ったその時に警察呼ばないとね~お嬢さん、なんて言われて
これじゃ民事じゃ解決できないよ~と言われたのでね。

じゃあ、あたいが帰りにこの人の家に行って火を付けたら刑事で扱ってくれるんですかね?

って聞いたら、警察のおじさん2人のうち1人が立ちあがって
暖かいコーヒー持ってきて
もう1人が「落ち着いてこれ飲んで。ね、そんなことしちゃいけないよ」と
諭し初めましてねえ。
でも、もう決めました、それしかないですと言ったら
轢いた人の名刺見ながら警察の人が連絡してくれて
顛末書を書かせてくれました。
お金も払ってもらって無事解決。

今、思えばね。そこまでする必要があったのかって思うわ(笑)。
血の気の多い若い時期って怖いわね。
彼は営業車で事故ったんだもの。
そういうの、会社には知られたくなかったんじゃない?
バンパーもがっつり割れてたし
あの修理代だって自分で払ったかもしれない。
それなのに、ワーワー騒いで申し訳なかったって今は思います。
薄っぺらな正義感と見苦しいまでの意固地さで
妻子持ちの彼の人生を狂わせてしまったのではないか。
今はそういう後悔があります。
大変でしたね、と病院や他の人からは言われ
会社からは「お前はチャリ禁止!」とまさかの自転車通勤禁止令が出たけど。
(歩いて10分もかからないところに住んでたから文句も言えず)
今振り返ると大変だったのは、彼の方だよなと思います。


2 コメント

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ハラハラ... (ケイエス)
2013-05-13 07:37:24
うわー。
そういうことだったんですね。
もー(涙)
私ね、保険会社で仕事してるでしょう?で、クレーム(事故申告)の勉強もしていたから
SoloPinさんの事故の記録(?)を読んでもうハラハラしっぱなし。
うん、事故った時点でまず警察は呼ぶべきだったね。
それから相手の保険会社(会社がかけてるやつ)の情報をもらっとくべきだったね。
あれからずいぶんとSoloPinさんも勉強されたと思うけど、
ああいうことがあったら真っ先に警察へ連絡ですよ!!
もー、読みながら涙でてきそうになったよ。
頭にも筋肉痛ってあるんだ。
初めて聞いたけどCTスキャンが壊れてて請求してくる病院もどうかと思う。
アメリカって訴訟の国でしょう?
だからこの話、SoloPinさんはその事故を起こした男も訴えることができたし
病院をも訴えることができたの。
SoloPinさんが今無事で何よりだよ!!!
家に帰ってから吐き気が...のクダリ、本当に心臓がドキドキしたよ。
無事で良かった~~~~~(涙)
これからは何があっても示談で、じゃなくて必ず警察を巻き込んでね。

あー、ハラハラしたぜ。
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ケイエスさま (solo_pin)
2013-05-14 06:53:13
ケイエスさまは損保だものね~。
そりゃハラハラするよね~(笑)。
人ごとじゃないっしょ。
あたい、自動車買ったら保険入るってのも知らなかったよね~当時は。
そうなの、スキャンできないなら請求した時点で
あたいもそこで突っ込むべきだったのよね。
なんか色々勉強になった一件でした。

>無事で良かった~

有難うございます!
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