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without a trace

ヤマザキ、フリーターを撃て!

狂気を自ら呼ぶ男

2006-06-16 04:40:52 | 駄文

 奥崎さんはそういうふうに、自分が戦うべき相手を設定して、自分の感情をそこへ向けて、コントロールしていくとでもいうのかな。それで、ある限度を越えたら自分はそれをやらなくちゃいけない。やらなくちゃいけないっていうふうに自分の中へぎゅうっとエネルギーを溜め込んでいって、その事態が来た時にはもうそのエネルギーが充填されている。

 ~中略~。そういう風に奥崎さんという人は自分が本当に戦っていたり、やばい状況の中で、自分を守る本能とでもいうのかな、そういうものがある。ある状況を読む。状況の中で、自分が負けられないというか勝つその手段---勝つ手段というのは武器の問題ではなくて、自分の精神をコントロールしていくということ。で、臆病な自分をよく知っていて、その臆病さをコントロールして逆手にとってそれをエネルギーに変えていく。

 原一男「踏み越えるキャメラ」より。


 奥崎さんとはドキュメンタリー映画「ゆきゆきて、神軍」の奥崎謙三のこと。意外なことに彼は臆病な人らしく撮影の前に震えてたという。人を殺したりしてたような人間なのに。負けないように狂気を呼び込むことによって戦っていたらしい。戦うためには非力な自分のために"理"が必要だ。それが天皇より上回る神様だったようだ。本人は戦争責任なんてやりたくなくて当時から既に宗教がどうたら言ってたようだ。
 自ら狂気だとわかっていてその中に自分で飛び込む。それが本物の狂気になってしまう。この映画だと段々と彼の顔つきが険しくなってる。それは彼の中の狂気が近づいてるんだ。そして銃撃事件を起こす。そして捕まった彼が言った言葉が「私の演技どうでした?」。他者の目とは恐ろしい。

GWだから暗い話をする

2006-05-02 02:06:04 | 駄文
 一つ開いた隣の部屋の人が死んだ。といっても去年の夏だけど。今日はあまりに暑くてふと思い出してしまった。70歳くらいの婆さんの一人暮らしだ。うちの猫が廊下でウロチョロしてるとかわいがってくれたりしたもんだ。といっても別にこれといって仲がいいというわけじゃない普通の隣人。おれが夜中にバイトから帰ってくると廊下に埋まってるんだ。死ぬほどビビッタね。声かけても大丈夫ですと言うだけ。明らかに顔色がおかしいのに。

 郵便ポストも満杯で出かけてるのも見かけない。それから二週間くらいかなして部屋で死体で見つかった。死後一週くらい経って腐りかけてたらしい。ガンなのにも関わらず病院に入らずに家でひっそりと死んでいった。あまりに苦しくて廊下でうずくまってたんだ。だから何人も声をかけてるんだけど本人は放っておいてくれという状況だった。ひっそりと死にたかったんだろう。自分の事を人に知られたくない感じの人で何もわからなかった。親戚の人が来て、近所の中国人のやってるリサイクル屋に売れる家財は売って後は捨てていた。捨てられて野ざらしにされてる家財はあまりにもドラマチックだったのを覚えてる。
 彼女の境遇はかなり考えさせられる事だったんだ。そして孤独に老人が死んでいく、それはなんともいえない光景だ。その部屋には今でも誰も入ってない。うちの隣の老人は一昨年に二人とも死んだんだけど今じゃ幼い子供を抱える母子家庭が入ってる。都市と人間は衰退と再生を繰り返していく。

 

鼻でブロックしちゃう

2006-03-14 00:53:08 | 駄文

 もう花粉症。花粉症の人間にとっては去年より少ないですとか言われてもくしゃみしまくり鼻水でまくりだ。鼻が詰まって目が覚めるモーニングアタックもたまらない。

  あんま鼻水が出るとどうなるかっていうと頭がボーっとして痛くなってくるんだよね。鼻水出すぎで頭が痛いんですなんて言ってられないわけで。猫の餌を買いにスーパーに行くと花粉鼻でブロックとかいうのが売っていた。鼻の中に軟膏みたいなものを塗ってガードするんだってさ。1500円近くもするんだけど買ってみた。

  どうやら花粉をオフサイドにするには鼻がむずむずする前に塗っとくのが良いみたいだ。結構効いてるような気がする。鼻の穴の中に何かを塗るという行為自体が慣れてないのでちょっと一人プレイで楽しかったりする。そこはやばいってくしゃみ出ちゃうってと。こんな塗ってるマヌケな光景を他人に見られたらしばらく立ち直れないぜ。


喧嘩番長

2006-03-03 01:44:37 | 駄文
 「喧嘩番長」というゲームをベスト版で買ってみた。一昔風のシブいヤンキー番長が戦うのだ。思い出したのはくにお君。スーファミでのをよくやってた。くにお君が大阪に修学旅行に行って色々と巻き込まれるってゲーム。そこら辺の歩いてる女子高生を意味なく馬乗りでボコボコにしたり、付近にはヤンキーとおっさんしかいない通天閣でのバトル、なぜかラスボスより強い阪神ファン、電車で移動できるのに感動したなどなど。今思うとGTAの先取りじゃないか。GTAが青少年的にどうたら言ってる連中はくにお君からやり直せってことだね。

 このゲームはリーゼントに長ランとか昔風だ。日本全国どこでも犬も歩けばヤンキーに当たると言われた80年代ビーバップな時代設定。おれが子供の頃はそこら辺で中高生が殴り合ってたりバイク乗りまわしてたガキ帝国状態だったけど、今じゃそんなのはほとんど見なくなった。もちろん全く関係ない世界だったんだけどくにお君のドッジボールは皆やってた。こんなぬるま湯時代だからこそ気合を入れちゃうぜっていうゲームだ。

 で、やってみた感想としては主人公真面目すぎ。通行人を襲うと警察が飛んでくんの。GTAみたくそこら辺の連中に爆弾投げつけたりチェーンソーでぶち殺したり、スラムで大暴れなど出来ない。アウトローじゃなくて番長なんだ。それでも結構バカゲーム風で面白い。ベスト版なら買いだと思う。毎日番長に成りきってる。これは続編熱望だ。次はもっと暴れられる、暴走族とのバトル、全国編など希望。

ガエルは帰る場所がないんであります

2006-03-02 05:38:05 | 駄文
 明日に「愛と青春の旅立ち」をNHKのBSで放送する。おれのリチャード・ギア像はこれなんだよな。軍のパイロットになるべく士官学校に入るけどもハミダシ物。教官にいじめられるんだけど「自分は帰る場所がないんであります」って辞めないんだ。パイロット候補に群がる女たち、学校を出た地点で立場が逆転する上官と訓練生、これでもかってほどに詰まってる。

 「Ray」のテイラー・ハックフォードだからやるんだろうけどもこの監督を調べてたら思い出した。「ブラッド・イン・ブラッド・アウト」の人だ。そんで思い出した。「24」の3rdシーズンのガエル役の人が出てたんだ。落書きだらけの街での姿がナウかったんだ。だからガエル見た時になぜか興奮したのか。なんか解決。