without a trace

ヤマザキ、フリーターを撃て!

奥崎氏ついに死す

2005-06-28 02:51:37 | Weblog
 ついに奥崎謙三が死す。あの人まだ生きてたのか。「神様の憂い奴」でやっていた血栓なんとか法が効いてたのだろうか。マイケル・ムーアも影響を受けた有名な「ゆきゆきて、神軍」というドキュメンタリーを大学で見て物凄い衝撃を受けた。何しろ田中角栄を殺すと書いた車に乗りつけ、人を殴る蹴る、警官に向かって「貴様はロボットか?」と叫ぶ。まさに狂人としかいいようがない。このブログでも二回くらい感想を書いたのだけど、まとまらないので消してしまった。撮影していて今から人を殺しに行くからカメラを回せと言ったが、監督にそれじゃドキュメンタリーじゃないと言われるも実際に銃撃事件を起こす。他にも殺人、昭和天皇にパチンコを撃つ、ポルノのビラをばら撒くなどの事件で捕まっている。

 あの人の怒りの源泉は戦争なんだけど、もっと知りたいなと彼が書いた「ヤマザキ、天皇を撃て!」を借りてくる。米軍に捕まって捕虜になる辺りまで読んだが面白い。当時の絶望的なニューギニア戦の状況が伝わってくる。日本軍は見方同士で食料を盗んでるのに米軍は捕虜にまで食事を与えてる。この人は軍隊の非人道的なやり方に我慢がならなかった。時には暴力を使ってでも反抗する。頭の中では見方を殺してでも生き残ろうと思ってたらしい。あとがきには、よく右寄りの人たちに殺されなかったよなという文章さえ平然とある。

 そして思ったのは「ゆきゆきて~」での問題と同様に人食があったのかという事。著書を読む限り、個人的にはこの人も途中から単独行動に出てるので限りなく黒に近いと思う。ただ面白いのは、この本を読んでると文才もあるんだろうけども徐々に、この人の取ってる行動には一理あると思えてくる。

 戦場のピアニストを読み終わって特に興味深かったのは映画にも出てきたナチスの将校の日記があること。彼はハッキリとナチスを否定していて恥じている。有罪と無罪を共に背負いながら生きていく、それは罰を与えようとしても自分が罪を負うしかないと。この両者は戦争体験者でその中での異端児的な人間で興味深い。BBCのテロドキュ見ていてちょっと考えさせられる点が多い。

病院列車 

2005-06-25 02:47:05 | Weblog
 BSドキュ「南アフリカ病院列車」を見る。1年のうちの九ヶ月は列車が病院となって南アフリカのあちこちをまわっている。スタッフはボランティアで列車で移動しながら暮らしている。格安の値段で観てもらえるので人気。歯を磨くという概念自体がないためにダメになったら抜くというような状態。衛生が悪く、その自覚がないので医療スタッフは大変だ。

 スタッフは白人と黒人。医療チームは白人、黒人はまとめ役の人とそれをサポートする人。黒人のおっさんは皆の役に立てて感謝していると何度も言っていた。しかしまとめ役の人は「30年くらい前から政府がちゃんとしてればこんなことにはならなかった」と言う。はっきりとアパルトヘイトを非難しているが白人しか医療チームがいない。白人に対して複雑な思いが出ている。しかし列車を待ってる人たちのために走り続けるしかない。

 エイズで大量に死ぬために平均寿命は45歳くらい。これは南アフリカの独特な性交渉が一因だった記憶がある。昔の日本の夜這みたいなもん。人口の4分の1くらいがエイズ。ヨハネスブルグといえば、アパルトヘイトがなくなって大量に黒人が街に流入して無法地帯になってる映像が強烈に記憶に残ってる。あの時代錯誤なアパルトヘイト。日本人は意味不明な名誉白人だっけ。ダイヤモンドが取れるって事で白人に占領されてしまった哀れな地。とてつもない暗い番組かと思ったがそうでもなかった。インドで食べていけない孤児を乗せていた列車を思い出した。

あつかった  

2005-06-25 02:23:28 | Weblog
 

 今日はポスティングのバイトに行く。やばいくらいに暑かった。こりゃ倒れるかもとか思いながら巻いていたら、駅前でクソ暑い中をぬいぐるみ被って何か配ってる猛者発見。ぬいぐるみの中の人も大変だな、上には上がいるもんだと思いつつ頑張る。1.5リットル飲んでもトイレに行かないで済んでしまう。やっぱり人間て水分が大事なんだなと実感。10キロくらいの荷物背負って歩いてるのは結構辛い。

 大使館なんかもあるし高級住宅街なんだけどやたらと袋地が多い。しかも人が2人通れるかどうかみたいな所もある。よく考えたらかつての貧民街だ。確か黒澤明が兄と戦前に住んでた所じゃなかったかな。変われば変わるもんだ。そもそも新宿なんて駅前から街だったわけで。新宿駅周辺は処刑場だったとも聞いたことある。東京って歴史のある都市と違って政府主導で意図的に変えられてきた(変える事が出来た)町でもある。キレイな外見でもちょっと見方を変えると面白い。都市計画ってのは面白いなとか思う。東京アンダーワールドを思い出した。母校から結構近いために巻き終わったら学校で寝てた。

象税

2005-06-22 02:09:31 | Weblog
 ワイン2

 当然のように増税が論議されている。ニートなんて横文字を突然と使い始めた地点でおかしかったんだ。ひきこもりのままじゃいかにも弱者から搾取してるみたいに感じさせてしまう。そこでニートと。ふと大学時代に教授が国立大の先生の稼ぎ方を話してたのを思い出す。手っ取り早く行政とくっついてしまえばいい。
 
 そもそもニートって何なのかと。個人投資家はニートじゃないのか、夏目漱石の高等遊民はニートじゃないのか、黒沢明だって若い頃はニートじゃなかったのか。働かなくてはならないってのは共産主義じゃないのか。北欧なんかの社民主義も同じだったっけ。どっかの国は18歳になると強制的に家から追い出されて大人にされると読んだ。ネオ・リベラリズムに社民主義にネオコンにリバタリアニズム。とりあえずわけわからなあい。

ストリート・オブ・ファイヤー

2005-06-22 01:27:30 | 映画

 映画「ストリート・オブ・ファイヤー」

 監督:ウォルター・ヒル。マイケル・パレ、ダイアン・レイン、ウィレム・デフォー。84年

 誘拐されてしまった元恋人の歌手を奪還すべく暴走族と戦う話。無駄な話なんてしない、西部劇のような男。他人の車を奪っておきながらも車が使えなくなると電車移動してしまう正義漢。舞台は50年代くらいだけど製作が80年代なのでノリノリでテンポ良し音楽良し。主人公&警察&住民VS暴走族。時代劇のように先がわかってしまうが面白い。まるでテレ東の深夜放送というかB級映画のお手本のようだ。

 ビル・パクストンが脇役の歯抜けで登場。ターミネーターでもすぐにやられるパンク兄ちゃんだった。苦労してる人なんだなって思わず笑ってしまう。眼鏡さんのリック・モラニスも出てたけど、最近何やってるんだろう。imdbで調べてみると3年から何もやってない。ウォルター・ヒルはやっぱりウォリアーズが最高。
 ウォルター・ヒル鑑賞5本目。★★★