HAPPY SLEEP

SUNDAY-FRIDAY

2番目、或いは3番目

2010-07-25 03:00:17 | stage
観て来たすわ~

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NYLON100℃ 35th SESSION

「2番目、或いは3番目」

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

出演 :犬山イヌコ みのすけ 三宅弘城 峯村リエ
 大倉孝二 松永玲子 村岡希美 藤田秀世 長田奈麻 喜安浩平
 白石遥 伊与顕二 斉木茉奈
 小出恵介 谷村美月 緒川たまき マギー

於 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

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昨春のナイロンの「神様とその他の変種」,今春の
ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂックアワー#2
を共に観た,中高校時代からのダチと今年も大阪で観劇した.

公演は,満員御礼って感じの終始ポジティブな笑いに満ちた作品だった.
まあ,登場人物は,いつものKERA舞台同様,全員が全員,
どこか狂ってたけれどもw 

ストーリーは,時代も国も定かではない,廃墟が舞台.
そんな半ば眠り,死んだような街を訪ねる人々がいた.
彼らの街もまた大きな打撃を受けていたが,自分たちの方が
「この街」よりは恵まれた状況であると思い,「この街」に
手助けにやってきた.
だが,一行が出会った「この街」の人々は,
彼らの予想とは違う暮らしを営んでいた…って感じ.
パンフレットの一部をまとめると.

前半は緒川たまきさんの異常性が際立っていた.
偽善ボランティアに対する皮肉も垣間見え,
序盤での爆発力は目を見張るものがあった.

そして,いつもの犬山さん,松永さん,峯村さんのナイロンの
コメディエンヌ・トリオの掛け合いもかぶさって,
始めから笑いが絶えなかった.
掛け合いによる小ネタの数珠繋ぎの笑いでストーリーに
ゆっくり引き込まれる感じ?だった.

後半は,大倉孝二さんの爆発力がダントツ.
すげえなあ~…。。。

アテ書きでは?と思わせられる,ハマり役で,圧倒的においしい
役回りで,自由にボケていたw ほぼ全てのシーンで,ストーリーを
壊す役回りで,中盤から後半のナンセンスな笑い担当で,ただただ笑ったなあ~.

まだツアー中なので,詳しいストーリーは描かないが,
内容は不条理寓話.でも.これまでのKERAさんの作品とは違って,
割と前向きな作品だった.後味の悪さのない,ポップな仕上がり.

これならカップルとかでも,楽しんで観られるだろう…と思う.多分.
少なくとも,今秋の松尾スズキさんの大人計画の公演「母を逃がす」よりはw

にしても,この安定感は何なんだ?

確実に地方でも満席にする,この集客力といい,短期間の執筆で,
ここまでの作品の仕上がりまで持って行くパワー.
ホントに驚くばかりだ。。。

常にやりたいことが頭の中にある状態,そしてそれを実現できる
環境を作り出しているんだろうなあ~….
そして,この境地に来るまでの試行錯誤も,ナイロン立ち上げ当初から,
てか劇団健康の頃から,20年くらい?ずっと追って見て来ているので,
ホント,そのバイタリティはリスペクトして止まない.

来月のケラ&ザ・シンセサイザーズの今年最後のライブも楽しみにしているし,
年末発売の新譜も楽しみにしている.音楽と演劇,どちらも感性とイマジネーション
に頼る世界だ.お金と時間の許す限り,自身の刺激になる才能になるべく触れたいものだ.

人生なんて,あっという間に終わる.
激務で生き急いでる自分はなんぞ,もう人生の折り返し地点に近い.
限られた時間の中で,時間を無駄にする事無く満喫するためには,
早め早めに動かねば!と思う…が,自分の意思だけではなかなか動けないのが切ない….

ということで,話戻して,本公演はまだ地方公演もまだある.
ゆえ行ける方はぜひ観て欲しいなあ~

今年は,あとは松尾さんの舞台と岩松了さんの舞台も観たいな.