『 うさぎの言霊 』 Rabbit's Kotodama 

宇宙の謎、神と悪魔と人とは?

《 最終章 》 〈 第三話 〉 堕天使ルシファー

2019年02月05日 21時59分15秒 | 小説



    遂に始まった正邪の最終決戦!
   その決戦も三日目に突入致しました。

 ここで、満を持したサタンが動きました。

サタンは自由の女神像の上で座禅を組み、瞑想をしています。
勿論、邪悪な想像を具現化する為のものなのです。

 悪魔の創造とは如何なるものか、篤と御覧あれ ・・・


   《 キャラクター&キャスト 》

総帥 サタン = ネイサン・クラウド =
堕天使ルシファー = 大天使長ルシフェル / アントニオ ・ バンデラ〇

大将 ハガード / ブルース ・ ウィリ〇

「 特別出演 」 無数のサタン直属兵士共
「 友情出演 」 アメリカのエリート国民 & 一般民間人 & 旅行者

 



           ( 推奨BGM ) 

   グスターヴ・ホルスト作曲  組曲 『 惑星 』 作品三十二
      第一曲 : 火星 ~ 戦争をもたらすもの 

      指揮: ヘルベルト・フォン ・ カラヤン  
      演奏: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 
   https://www.youtube.com/watch?v=-_MOZchsS5I



 

 この旋律は、ゾッ、 とする戦慄を生むでしょうねェ ・・・



     ここはニューヨーク。

        現地時間、午後六時。

          日本時間は午前九時。



         つまり、辺りは真っ暗な筈です。

       がしかし、街灯りも無いのに結構な明るさです。

   何せ戦争ゲームのとばっちりを受け、街は火の海なのですから ・・・


       思い出されましたか?


   文明の象徴である電力は、
  原発を含めた発電所と変電所が破壊され使いようがないのです。

 放射能を撒き散らされ、地上はかつて無い程汚染されました。

勿論、アメリカに限らず世界中の陸地は、
「神の光玉」 以外、悪魔共が駆る邪龍に因って、
徹底的に破壊されました。

消防も機能しない今、
ライトに取って変った炎という自然界の照明器具が、
不気味に揺らめき自由の女神像を照らしています。

 我等は自由の女神から三キロ程離れた場所から、
  その像を観察しております。




    三次元界、物質界、人間界、
     その闇の支配者たるネイサン・クラウド。

      彼の姿は自由の女神像、棘付(とげつ)き冠の上にあります。


     この男の服装。

   軍の式典に参列するような、
 勲章だらけのド派手で華麗な純白の軍服に身を包み、
帽子、手袋、革靴共に純白。

当然、嫌味なほど歯は白い。

 こんなのは偽善の白だ。

    肌は小麦色。

     そして長い髪と大きな瞳は、黒く輝いている。
     しかし、全くいやんなるほどのイケメン振りである。

    その男に憑依し操る者。

  かつて、
「光を掲げる者」 「曙の明星」 とも称された、大天使長ルシフェル。
またの名を、堕天使ルシファー、そして ・・・ 悪魔王サタン。

女神の足元の周囲には、
無数の邪神軍兵士という邪霊達が整然と列を成しています。

直に、悪魔の「召喚の儀」は執り行われるということでしょう。

  ほら、彼の暫く閉じていた邪眼が、ゆっくり開いてゆきます。

    そして軽く深呼吸をしました。


      「 はああああぁぁぁ ・・・」


    ううっ! 邪気が彼の体から噴出し周囲に広がっていきます。

 その重く醜い濁微粒子は次第に自由の女神を包み込み、
  邪神の女神像に変身を遂げました。

   魔王は、更に邪気を全身全霊から発し、
    醜い憎悪と憤怒の邪念を増幅させているようです。

    その鋭い眼光が遥か彼方、
    日本の 「神の光輪」 を睨んでいることは容易に想像出来ます。

    彼は両手の拳を握り締めると、全身がワナワナ震えました。
   黒く大きい瞳が強烈な邪光を放ち、
  その邪口からは邪声が発せられました。


「 うお~~っ! ぬおおお~~~っ! 
はあああっ!


     これは怒りの呼吸法か、単なるストレス発散法か?

      どうやら ・・・ 魔王の演説が始まるようです。

    彼は立ち上がり、右手の拳を天に高々と突き挙げました。


     我が偉大なる邪神軍兵士よぉ!
    皆心待ちにしていただろう、この時を! 


           待たせて悪かった。

    皆、強力な霊力を手に入れ実に良い表情をしている。
         ははは、頼もしい限りだ。

  主神に 「造化の業」 の封印を解いたことを後悔させてやろう!

      皆、今まで良く私に着いて来てくれた。
          心から感謝している。

        だがこれが最期の出陣になる。
   各々悔いの無いよう霊力、知力、団結力を出し切るのだ!

      それが、二ビルの邪神アポフィス様 と、
    この 悪魔王サタン に対する恩返しになるのだ!

      最期の最期まで諦めることは許されん!

           良いなぁ!

  ではこれより、悪魔の祭典 『 召喚の儀 』 第一章 を執り行う!

        ハイル・アポフィス!!!


    ((( ハイル・アポフィス!!! )))



   サタンの後ろに控えていた側近らしき男が近付いて来た。

       そして魔王の左前で片膝を着くと、
   両手に純白のシルクと思しき布に包まれたサーベルを、

       恭(うやうや)しく差し出した。

魔王は右手で、気合諸とも一気に抜き放つと、剣先を高々と天にかざした。



         「 愛する我が下僕共ぉーっ!

      我の元に集い邪龍の原型を成すと同時にぃ、
         我と同化融合するのだぁ!!」



   ((( おおおおおおおおおお~~~っ !!! )))



       無数の部下は、
     凄まじい雄叫びを発しながら女神に入り込んで行った。

  その造化の霊力に因り、巨大な銅像の性質は急激に変化しています。
 邪念の醜い波動が女神を包み込み、更に肥大化させていったのです。

その黒く老化したような皮膚が積年の憎悪の証なのだろう。
老婆になった女神は己の醜い姿に絶望し、
体を震わせているかのように見えてならない。

 ただ、そのくすんだ皮膚が小刻みに振動音を発しているのは ・・・
  やはり邪霊共の共鳴に因るものだった。

     その醜悪なる共鳴、不協和音をお聞き下さい。


   グオンブオン、グオンブオン、ゴンゴンゴンゴン ・・・・・


やれやれ ・・・これからこの嫌な音に生身の人間と殺された人間の魂、
そして動物が加わると、更に悲鳴混じりの不気味な音霊になるのです。

また、おぞましい惨劇がこの地で繰り広げられるとはウンザリですが、
これも現実を知り、
シリウス文明に活かす為にもしっかり魂に焼付けなければなりません。


 さて、悪の女神様の内部では、
かの悪名高きドクター・ヘルメットが発明した「 邪霊力エンジン 」 が
急ピッチで設置されてゆきます。

もう三十分は経過しております。

 そのエンジンの中枢は、女神の心臓付近に設けられました。

   彼等は機関室と呼んでいます。

  この機関室を起点として、
 悪魔の心臓から動脈網
( 銅線と同じもの、つまり拷問の為の電流が流れる ) と、
静脈網 ( 電流で与えた激痛から発生する濁微粒子を変換し、
増幅させた邪霊力が機関室に戻る ) が、
 全身に張り巡らされているのです。

  そして、そのエネルギーが循環される度に、
   おぞましい肉体が肥大していくのです。


  この昨今、表面を気にするあまりの
 ダイエットやエステが横行していますが、
それと、ついでに整形も ・・・

 何か見苦し過ぎて滑稽にさえ思えます。

  あなたがどうか知りませんが、気に障りましたらお許し下さい。

  余計な肉と不幸現象の発生源は、
 人間の醜い邪欲物欲食欲から来る物であります。

夢や目標が崇高な世界、
つまり人間が求めるような堕落した世界より上に設定し、
 努力しない限り、
  例え体が痩せて美しくなっても心と魂の贅肉は取れません。

  痩せ過ぎ太り過ぎ、
 又は容姿が気に入らない人のコンプレックスは即、
 魂に曇りを積みます。

  何故なら、その姿になったのは
   己の過去世から積み重ねた魂の曇りが原因なのです。

  それに対して不平不満を持つ等、愚の骨頂というものです。
 加えて神や先祖、親のせいにする等、無礼千万であります。

 親神が願う神の子の理想像は、容姿に係わらず、
  心と魂の美しさにあります。

    常に神を恋慕い祈り行じる。
     常に己を律し、己を磨き鍛錬する。
     是非そうして下さい。

    私は何度でも言いますので悪しからず。


この時点での女神の身長は、既に三百メーターは越えているでしょう。

 自由を剥奪された老婆の女神は、その美しさも奪われ、
  もう成すがままに穢され破壊神になってしまうのだろう。

   ただ、その最終形態は予測が付きません。

  サタンはまだ頭頂部におり、座禅を組んでいます。
 何やら呪文でも唱えているのか、小声で口ずさんでいます。

  その小声の呪文が途切れると、彼は静かに目を開けました。
   すると、側近の部下が後ろに フッ と現れ、
    準備が出来た旨を彼に伝えました。


        「 よしそうか、では始めるとしよう。
      有りっ丈の雑魚を召喚してやろうではないか。」


    そう言うと悪魔王は、ゆっくり立ち上がり両手を広げた。


          「 はははは、感じる! 

        幼稚な猿と豚の群れが怯えている ・・・
         震える腐った肉の臭いもする。

         お前達は、そう、単なる肉の塊!

      我等の餌でしかない。そして永遠の奴隷だ!!
      最期までその役目を果たすのが使命なのだ!

            我が愛する蛆虫共!

  私の愛で、今までどれ程の幸福と刺激と快楽を味わえたものか ・・・

        全て与えたのは私だ! 神ではない!

     世界を征服したかのような優越感に歓喜する姿は、
           醜くて最高だったよ。

     戦争万歳! 暴力万歳! 物欲万歳! SEX万歳!
          皆で憎しみ殺し合う国民。


             痺れるよ ・・・

 ただ思い残したことは、最期の世界大戦を発動出来なかったことだ。

           君達も残念だろう。

 まあ、戦争ごっこをさせてやったのだから、贅沢は言わないことだ。

     では、今まで私が貸し与えた恩恵を返して頂こう。

          百倍の利子を付けてだ!

          ギブアンドテイクだよ。

    与えっぱなしの愛と正神は言うが、悪魔には通用しない。

           愚かな思想だよ・・

      さて、主神に裁かれる前に、主神を呪え!

         何れ苦痛を与える主だからだ。

        そして差し出すのだぁ、全てを!

       醜く歪んで腐った魂と幽体肉体の細胞と
         血の一滴まで差し出すのだぁ!!

      そして我等が与える苦痛には、感謝するのだ!


       クククク ・・・ ハガード大将、始めろ!

        悪魔の祭典 『 召喚の儀 』 第二章 だ! 」


      「 はは、召喚の儀、第二章、発動致します!」


       すると、魔王と部下の悪霊は破壊神内部に消えた。

     そして始まるのです ・・・  悪夢が ・・・

   うわっ、老婆の巨人が両腕を広げました。
  むっ、すると何やら老婆像全体が小刻みに振動し始めた。


ブンッ、ブンッ、ブンッ ・・・・・・・ 


悪魔の共鳴波が発信され、その音霊が四方八方に広がっていきます。
きっとこの音霊の共鳴波には、「造化の業」 の秘密があるに違いない。

 全ての力の根源は光ですが、霊界から直接現界に作用する力。

  それが霊力の一つと考えますが、この霊力に加え、
  「造化の業」 というもの、
   これが 「産土力=うぶすなりき」 と考えます。

    この中の 「 土 」 に御注目下さい。

   土の字は、の字とその下にの字が合体しています。

 つまり 「十字の理 」 を表す神十字が、
現界という地面を表す一の字に、上から乗ってくる。

神の力が神霊界から天降った時に物質が形成される。

 更に産むとは、土を産む、
  それは物質を産み出すことの意味ではないかと思います。


  これは 「産土力」 であり、
 「 三十字の理 」 = 縦+横+奥行 = 立体造形 =
 火+水+土 = 天+空+地 
 という 「 三位一体 」
 原理が作用していることになります。

 また、宇宙生命の樹が 「 三本で一体 」 であるように、
  宇宙創造に密接に係わる事柄であります。


   また産土力が作用する場所は、十字の中心 であります。

  十が回転する事により力が発生しますが ・・・

右回転なら締める力 が、
左回転なら開く力 が ・・・ネジでも同様です。

霊を物質化しようとするならば、締める力の右回転です。

 左回転にすれば開く力が作用し、
  人とすれば肉体から魂は解き放たれるのでしょう。


   この悪魔の儀式では、右回転の「 産土力 」 を以って、
    邪悪な化け物を創造しようというのです。


      その力は明日の期限まで使い放題なのです。

       まあ、制限はあるでしょうが。


        さて、その禁断の霊力を得たサタン機が、
        どのように形成されていくのか?

       周辺からは生きた人間と魂だけの人間、
      それと動物を取り込んでいます。

     引き摺られる者、飛んで来る者様々ですが、
    実際どのように霊力が作用しているのか?


 《 これはな、見るが良い。

 端的に言えば、生物の魂が神霊界に繋がる霊波線を
絡め取るのに使っているのじゃ。
見にくいがアメリカ全土に光の網が張り巡らされているじゃろう。

言わば 「悪魔の光網」 という訳じゃ。

魂が曇り邪気が強い者ほど強く作用する。

それが地球上に多過ぎるから、こんな化け物が生み出されるのじゃ。
 神の光玉の子達も、後悔の念で一杯じゃろうて。》

  懲りて頂かねばネェ!

    三十郎様が叡智晶を見ながら御説明してくださいました。


    「 そうで御座いましたか。」


     何とも恐ろしい事実であります。

    ただ、それを意識して見ると ・・・

  成る程、女神を中心として放射線状に微かに光が見える。
 それに引っ張られるようにして人間や動物が飛んで来る訳だ。

つまりアメリカ全土に、邪霊力に因る光の投網を投げて、
掛かった獲物を引き摺り込んでいるということになります。

言い換えれば、ブラックホールみたいに
光を吸い込むのに似ていますが、気のせいか?

 そうか、ブラックホールにはきっと「産土力」や「三十字の理」
  それに「廻りの理」が働いているに違いない。
    だからチカチュウ様やベニ様が誕生したのだ。

     すす、スゴ~イ。 チュチュチュゴ~イ、フフ。

    悪魔の目的は人間を奴隷化すること、
   人間の目的は金と名誉と権力であります。

  だから互いに波調が合い、引き付け合い、
 邪念の共鳴が産み出されるのです。

その具現化したものが人類史上最悪の文明であります。
それは誰も否定出来ないでしょう。


それはそうと・・・むむむ、随分巨大になりましたねェ。
それに丸みが出てきた。

 茶色のサナギのようにも見えるけど、
  全長は数倍になったようです。

   サナギですと、やはり蛾の化け物でしょうか?

   でもサタンということであれば以外に蝶?
   いや、蝶って感じじゃないと思っ・・
   あらら、なんか白っぽくなって、
  ん~かわいいモンシロチョウだったらブッ、白けちゃいますが、

ぬぬ ・・・ 表面が羽毛っぽいです。

あっ、あれは翼だ!
 翼がサナギの全体を覆っている。

  これはグリオス機のようになってきています。

   白い翼かぁ・・・段々分かって来たぞう。
   あなたも分かりましたね。

   何しろアメリカの象徴、自由の女神に憑り付いて、
   それが変化肥大した。

  もう一つのアメリカの象徴は何ですか?
 ・・・・それは白頭鷲です。

イーグルです! 正解しました? 

    ただ真っ白ですが ・・・
       ああ、白いイメージでお願いします。


  


      皮肉が利き過ぎてるでしょう。
     やはり悪魔の総帥です。
    嫌味たっぷりです。

  それとも単にカッコつけたいだけなのか?
 まあ、両方でしょう。

それで、大きな翼を広げ始めました。

 羽の隙間から覗いてきたのは、
  檸檬色のクチバシに大きな青い目です。
   これは両目が付いています。

     後は真っ白。偽善の白だ。
      奴は司令室であの白い軍服を着たままです。

     自分だけ手を汚さないのは、今回はないでしょう。


グゥアアアーーーッ! ギャアアアアーーーーーッ !!!


  怪鳥 サタン機 のエンジン音です。 イヤーーッ !!

   全長約千三百メートル。両翼の幅は約三千メートル。
    さて、久しぶりに得た翼の感触は如何なものでしょうか?

     堕天使ルシファー殿!!!

   堕天した神や天使達、つまり、アヌンナキのことでございますが、
 Kさんの情報で分かっていることは、以下のものです。

  彼のブログを引用し、掲載致します。  



★ 地球人類の遺伝子操作に携わった「12」の宇宙種族 より ・・・


地球人類という生命体を創成した大元は、シリウス星系にあります。

つまり、シリウス星系が、地球人類の産みの親である、ということになります。

その後、間違った遺伝子交配が起きて、
地球人類自らが、自滅の道へと歩んでゆかないように、
地球人類誕生から、これまでの間に、
計「12」の宇宙種族が、この遺伝子操作に関わってきました。

この、計「12」の宇宙種族のどれもが、
過去の地球の歴史上、超古代文明などにおいて、
関わってきた、友好的な宇宙種族たちであること、
親的な想いで、今日まで見守ってきている
存在たちであることを、くれぐれも、
お伝えさせて頂きたいと想います。

これまで、このブログ上では、DNAの本数を数えるときに、
2本、4本、6本…としてきましたが、
ここで、言い方を変えておきたいと想います。

今後、DNAの本数を数える際は、2条、4条、6条…という数え方とします。

というのは、DNAの螺旋状の鎖の中には、
細かい紐状で、編み込まれている状態となっています。

この紐状のものが、36000本あります。

つまり、私たち地球人類が、本来有していたはずのDNAの状態というのは、
12条、36000本です。

私たちが、これから、銀河系宇宙人類として
スタートをするためには、まさに、
この状態へと帰ってゆくことから始まるのです。


★地球人類の遺伝子操作に携わった、「12」の宇宙種族

地球人類生命体を創成したシリウス星系を、
1番目として、その後、遺伝子操作を行なっていった
順番の通りに記述いたします。

(代表:)は、遺伝子操作を行なった星系、
銀河の中において、その代表的な星、惑星となります。

遺伝子操作の推定時期は、地球物質界の時間軸で云うところの、
西暦2010年2月時点から遡って観た年代です。

ちなみに、地球上での生態系の中で発生した、
原始地球人(何処の星からのものでもない、類人猿の部類に属する)は、
約170億4532万5582年前に誕生したようです。

このタイプは、UMA(未確認動物:Unidentified Mysterious Animal)
として知られている雪男、イエティなどのようなタイプとして、
現在も、人目に付かない山奥の中や、内部世界「アガルタ」
に生息しています。


1.シリウス星系(代表:シリウスA・アルメーラ)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4531年前

2.オリオン星系(代表:ベテルギウース)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4530年前

3.プレアデス星系(代表:アルシオーネ)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4529年前

4.カシオペア星系(代表:シェダール)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4520年前

5.アンドロメダ銀河(代表:アルフェラッツ)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4519年前

6.琴座星系(代表:ヴェガ)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4512年前

7.小熊座星系(代表:ポラーリス 「北極星」)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4510年前

8.ケフェウス座星系(代表:クモス)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4508年前

9.大熊座星系(代表:メグレズ 「北斗七星 δ “デルタ” 星」)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4507年前

10.獅子座星系(代表:レグルス)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4503年前

11.ペガサス座星系(代表:シェアート)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4498年前

12.クラリオン(代表:クラリオン)
 遺伝子操作の推定時期 → 27億6782万4493年前



いわゆる、アヌンナキという存在は、
これらの「12」の遺伝子操作が行なわれた後に、
地球へとやって来た種族です。

 アヌンナキは、もともと、 プレアデス星系にいた種族で、
 その当時の、ネガティヴ(闇)存在たちであり、

つまり、プレアデス星系における前回の、 大幅な次元上昇、
地球物質界の時間軸で 云うところの、
約53万2431年前(西暦2010年2月時点)に、
プレアデス星系の中から、一切、追い出してしまったのです。

 ちなみに、このときのプレアデス星系のアセンションと、
 シリウス星系のアセンションとは、
 同時に、 タイミングを合わせて行なわれました。

それで、プレアデス星系から追い出された アヌンナキたちは、
そのまま、地球へ向かったのです。

 彼らが地球へ来た目的は、 地球人類総奴隷化計画でした。

 アヌンナキは、いわゆる、
 悪神、 偽物の神として君臨していた存在たちです。

 実は、『 旧約聖書 』 を書いたサタンの正体は、
 アヌンナキたちです。

ですから、アヌンナキが地球にやって来たタイミングは、
約53万2431年前(西暦2010年2月時点)でした。

今現在、彼らアヌンナキも、
地球上からすべていなくなりました。

  引用終わり ・・・


旧約聖書の作者はアヌンナキだったという事は、
信じない人が多いでしょうが、
その旧約聖書の内容こそ、あまりに信じ難い部分が多過ぎます。

 つまり、盲目的人間達を騙すテクニックが
 散りばめられているということになります。

真実は、アカシックレコードを読み解くか、
多くの古文献を照らし合わせ見出すしかないでしょう!
それも自己判断で納得するまでです!


   さて、アヌンナキは地球から去りましたが、
  手下のイルミナティーはおります。

 神々に拘束され宇宙刑務所に収監されていないアヌンナキは、
二ビル星から強力な悪性ネガティブエネルギーを地球に送信し、
イルミナティーや、
その奴隷のような暮らしをする人間を操っております。

アトランティスやムーの文明は、
アヌンナキや火星から転生してきた者達に邪魔をされ、
 魂に曇りを積む事で神様からお叱りを受け、
  その都度文明は滅んで来ました。

    局地的には幾度と無く、世界的には六度です。
     現在は七度目の大ミソギハラヒなのです。


さて、自由の女神から純白の大鷲となったサタン機には、
 何やら動きがあるようです。


  鷲の胸部内の司令室は、基本的にはドルン機と同じくドーム型です。
  他の機も同様です。

  その司令室、御山の頂上魔王の椅子には、
 足を組み頭上のスクリーンを見ながらニヤ付くサタンの姿があります。

そのスクリーンには、外の風景の中に重ねた画面に、
大勢の人間の姿が写っています。

その人間は、政治家と官僚、ウォール街の証券マン、
 一流企業の幹部、天狗になった鼻を持つセレブ連中、
  そしてその家族だそうです。

    一体何人いるのか? ・・・数千人はいるでしょう。

     皆後ろ手に拘束されています。足には鎖が ・・・
   その人間達は魔王の部下に因り、正座させられました。


      彼等の頭上には巨大スクリーンがあり、
      間も無く機内放送が写し出されました。

        魔王サタンの上半身ドアップ!

    彼の眼光からの強烈な邪気は、皆を震撼させました。


        (( 我は悪魔王サタン!

   またの名を堕天使ルシファー、そしてネイサン・クラウドだ。

            驚いたかね。

      ただ騙して悪かったとは思っていない。
   まあ、偽善と欺瞞がお得意の皆さんには敵いませんよ。

       ははは、手荒な真似をしてすまない。

 いや~何ね、アメリカ国民の中でも抜きん出て優秀な皆さんには、
        とても感謝しているんだよ。

      故に勲章の代わりと言ってはなんだが、
   邪神アポフィス様の生贄となる名誉を与えることにした。

    拒否権は与えないよ。勿論異存は無いだろうねぇ ・・・

     ハッハッハ、そう怖がる事でもないだろう。

      大変な名誉だよ。何も心配はいらない。
      血の一滴たりとも無駄にはしないから ・・・

        それに肉体の粕となった魂は、
  この美しき大鷲の一細胞となり、永遠に生き続けるのだ!

        何も不安がることではない。

       君達はアメリカの英雄なのだよ!

  さあ、心置きなく喜びを持ってその身を捧げてくれ給え!

          以上だ諸君!! ))


      いや~恐ろしいことです。
    何を言い出すかと思えば、生贄って・・・とんでもない。

  それで拘束された憐れな人間達は、
 鷲の額付近の部屋に集められています。

悲鳴で喚き散らす者達には、
強面の兵士から短い鞭で黙らせられています。

その薄暗い巨大な部屋の隅には、
 何やら怪しげな装置が御座います。

  その装置には一つの入口と巨大な透明タンクが ・・・
   何の装置か見当が付いてきましたが、あなたどうです?

   その装置の入口には、屈強な兵士が十人程います。

   そして、とうとうその兵士に両腕をつかまれ、
   一人目がドアの無い暗黒の入口の中に放り込まれると、
  一瞬だけ悲鳴が聞こえました。

 それで、透明タンクの真上から血が滴ってきました。

はあ~~、これは邪血絞り機だったのです!

その後は間髪を入れずに、蹴飛ばされ投げ飛ばされ、
 次々と邪血絞り機に投入されていきました。
  何か「宇宙戦争」という映画を思い出しました。怖いです。

   でも確か、この鳥の目は両方ありましたが・・・

   精力剤として兵士共が飲むのか?

  うわあ、直径十メーター高さ二十メーター程の円筒型タンクには、
 どんどん濁血が溜まっていきます。

すると、先程から気になっていた物を、
十人程の兵士が操作し始めました。

その物とは、全長十メーター程のレーザー砲?
 らしき砲台の事です。

 しかも妙な事に砲身の先は、床を向いています。
 えッ、意味が分かりません。

 この室内でどう使おうというのか、はて?

 司令室でこの状況を見守るサタンは、冷たく笑っている。
  そして、頬杖を付いた口が微かに動いている。

    聞き取れない程の言霊。

      また呪文か? それとも単なるぼやきか?


      「 総帥、邪魔龍幻死砲照射準備完了!」 


       敬礼したハガード大将が報告した。


      「 うむ。では、これより右目を閉じて
      悪魔の祭典 『 血流眼の儀 』 を執り行う。

         始めろ、ハガード大将!」


 「 はっ、『 血流眼の儀 』 開始致します。右目を閉じろ!」
 


       彼は現場に指令を送ったようだ。

          ぬぬぬ、まさか?

      それで白い大鷲の右目が閉じていきます。


       「 総帥、右目閉じました!」

        「 よし、幻死砲照射!」

      「 はっ、幻死砲照射致します!」


       ゲゲッ、照射ってあの部屋から?

     ああっ、照射されてしまったぁ!

   閉じた大鷲の右目の上から、
  真っ赤なレーザーが飛び出てきました。

 そのレーザーはそのまま下の方に移動しています。

この生身の人間と、動物の肉を練り固めて出来た怪鳥ですので、
凄まじい悲鳴が鳴り止みません!

 肉が焼ける為の煙と悲鳴。容赦ない悪魔の儀式。
  数十秒で、閉じた眼球の下までレーザーの傷が到達しました。


        「 総帥。幻死砲照射終了!」

        「 よし邪血を流すのだ!」

        「 はっ、邪血、流します!」


    こうしてアメリカの英雄達は邪神の生贄となり、
   その身を捧げた血が、右目の傷から流されたのです。

      魂は既に邪龍の体内に取り込まれました。

        アンドラスタ機の右目も、
     この儀式に因って血の涙が流れていたのだ。

      傷の付け方は違うのかもしれないが、
   いずれにしても最悪な儀式であることに変りはない。


      これから始まる 「 シリウス文明=ミロクの世 」 は、
   「 アクエリアスの時代 」 とも呼ばれます。

  つまりは水の時代と対になり、
 同じく、と対になります。

そして右=水気(みぎ)=アクエリアスになります。

奴等、悪魔は右目を瞑り、汚れた血で穢すことにより、
水の時代、シリウス文明を断固拒否する意思を表したのです。

創造主と正神軍を呪い、止めどなく血の涙は滴る。
この「正邪の戦い」に終止符が打たれるまで・・・

 その後、サタンは七大悪魔を召集し会議をしました。
  下らない卑怯千万な作戦の数々。

     それが、これから展開されてゆくのです ・・・ 



   
    悪魔の悪趣味には着いていけませんね!

  ですが、現代社会では同じような悪趣味を持つ者が
 少なからず出てきました。

もはや、まともな文明は築けない状況です。
地獄の文明が自滅するのは時間の問題です。

 神々は自滅して地球が破壊される前に、手を打たれます。
  それが、火の洗礼、大ミソギハラヒ、大浄化現象なのです。

    地球の守護神、「丑寅の金神」 の苦渋の決断を
     心してお受け致しましょう!!

      深いお詫びと感謝を持って ・・・  


さて次回は、拳三とマーフィーに最悪の災難?
というか、最高の神鍛えが与えられます。

 これまた ゾゾゾッ、とする展開になりますが、
 御了承ください。   


 では、今日のナンバーと悪魔の画像をどうぞ ・・・ 
 
 タルカス / エマーソン,レイク&パーマー
  Tarkus - Emerson, Lake & Palmer



                  


  シリウス五芒星を逆さにし、神の愛を完全拒絶する意思表示か ・・・

        シリウス神人の皆様は許しませんよ!

       覚悟せよ! 邪神とそれに組みする人間よ!!

          もう時間はないでしょう ・・・




《 最終章 》 〈 第二話 〉 月と地球

2019年02月05日 15時40分34秒 | 小説



 遂に始まった正邪の最終決戦!
 その決戦も三日目に突入致しました。

神の光輪は熟成しましたが、
その内部に入る資格を得ていない者が二人。

 それは、土門拳三とマーフィー・ラッセルであります。
 今回は、月での修行の模様を御覧頂きましょう!


  《 キャラクター&キャスト 》

(神の光輪の聖者) 大黒天様の命により現在、月で修行中。

 日  本 / 土門 拳三 ( 二十五才 )
            妻夫木 〇

 アメリカ / マーフィー・ラッセル ( 二十五才 )
            ヘイデン・クリステンセ〇

            

 氏神 : スプリングフィールド (三十郎)/ ジャン・レ〇
 湖神 : ナセル (チカチュウ)/ キャサリン・ゼータ・ジョーン〇
 うさぞう : 信造 : 作者 / 伊藤  敦〇





           ( 推奨 BGM ) 

      ジョゼフ=モーリス(モリス)・ラヴェル作曲

  日本語訳では 「水の戯れ」、フランス語では、「噴水」 を表す 
        マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
       








    地球、日本の日時、十二月二十一日 午前八時十三分。


          あ~、来ちゃいました。

            ここは月です。

       それで、ここは 「雲の海」 の辺りです。


   「 あのぉ、三十郎様 ・・・
    ちょっと月面に降りて足跡付けても宜しいでしょうか?
    ああ~あ付く訳ないですよね。申し訳ございません。」


  《 あのな、おぬしの頭にわしの歯型付けてやろうかぁ、戯け!》


      フフ、カジカジ。  ああ~~、いたたた!


「 あっ、チカチュウ様、肉ポケットの皮は噛まないで下さい。
 調子に乗って申し訳ございません。」


     ああ~、うかつなこと言ってしまった。
      それにしても月は殺風景ですねぇ。 

      加えて、この位置から見る地球の
     何と殺風景なことか ・・・説明要ります?

   現在の地球の表面は雲で覆われておりますので、
  陸地や海はまるで見えないのであります。
 天の岩戸締めと言ってもいいでしょうねぇ ・・・

全く残念です! くう~~!!

 ただ凄いことに、神の光輪を含めた神の光玉と神の光網が
  薄っすら見えているのであります。


    ところで、拳三とマーフィーは何処でしょう?

     ん~~、あっ居た。

    ここからだいぶ離れた場所で、二人共座禅をしていますねぇ。


《 あれは大黒天様の御指示に因るものだ。
  一つの修行法じゃよ。

  まず座禅を組み背筋を伸ばす。

 薄目を開けて、目で見るのではなく霊眼、
 つまり脳の中心部にあるサードアイ・チャクラを意識する。

次に、一定方向に意識を集中させ、
見えない所まで感じ取る努力をする。

 次に段々範囲を広げ全方向に想いを廻らす。
 これは全ての五官を越えた霊眼を鍛える意味合いがある。

つまりは神の大愛を掴む為と、
全次元全宇宙が主神様そのものであり、
神の大愛と光の波で満ちている事をサトリ、
己がその大愛の一粒、宇宙の一粒子である事を掴む訓練である。

 彼等の今の神気と霊力が増した状態であれば、
 月の内部世界の様子や、太陽系外の星や小惑星の動き等に加えて、
 地球上の出来事の詳細も、
 ここに居ながらにして知りうることが出来るのじゃ。

また、真空に満ちた神気から
高次元界の存在までも感じ取れるだろう。

 ただし、熟練せねばならんがな。

また、瞑想の修行法は幾らでもあるから、
自分で創意工夫する必要がある。

 うさぞうは集中力が足らんようじゃな。
 それでは、瞑想による霊力の向上は望めんぞ~~!》  

    ソウデアルゾヨォ。


「 いや~~、痛い所を突かれました。
   おっしゃる通りで御座います。
     肝に銘じて修行させて頂きます。」


  私の事はともかく、拳三とマーフィーについてですが、
  霊眼に目覚め神の子の力を身に付け、
  更にその力を増幅する為に徹底的に鍛錬を積み重ねる。

 その為には、雑念邪念があれば修行の妨げになる。
 その雑念の元は地球にある。

  この月であれば、
  それらを気にせず集中出来るということでしょう。

 ただ、大黒天様が仰せの制限時間、
 十五時間はどうやって時間を知るんだろ ・・・ん?

  そうか、良く見れば彼等の左腕には、
  巨大で薄い腕時計があるではないか。

   これはスーツの一部のようだ。

  その腕時計はデジタルとアナログ一体型であります。
  デジタル表示部分は、カウントダウンを表している。

   全く至れり尽くせりであります。

  ついでに私の腕時計は、
  スミレ様から頂いたダイヤモンド製のブレスレッドです。

 深紅のデジタル表示がカウントダウンをしており、
 見る度にその美しさに驚嘆する次第なのです。

ありがたや~~~!


ところで、月内部世界についてですが、
この領域には宇宙連合という組織が居住しております。

 その宇宙連合から、
 地獄の惑星、火星と木星に各1万人を派遣し
 交代しながら管理しているそうです。

  彼等は、二つの惑星内部に地球から転生した者達が猿人と化し、
  その修行を見守る立場と思われます。

 これから、地球に大天変地異が起これば、
 地球からの転生者が、火星と木星に大移住が行われる訳です。


さて、拳三とマーフィーは、
とてつもないチャンスと有り得ない霊力を手に入れ、
制御出来るのだろうか?

 まさか地球の様子を探り、
 かえって雑念を膨らませたりはしないだろうか?

   では、恐る恐る彼等の思念を覗いてみるとしますか ・・・


( う~ん、なかなか気をコントロールするのって難しいなぁ。
  地球の神の光玉や神の光輪は見えるし、
   その中の人の気配までは感じるんだが、
    一人一人の様子が掴めないな。
     おい、君はどうだ。) 


    拳三がマーフィーに尋ねた。
    彼等はテレパシーという思念波で会話しています。


( ああ、なんというか、様子が掴みづらいのは多分、
 光玉の障壁になっている先祖の魂の光が原因なんじゃないかな。

  それが厚い層になっているから、その中を探る事が出来ない。
  それは邪神軍でも同じことだと思うよ。

 それに僕達は要らぬ執着心や我と慢心を捨てる為に此処に来たんだ。
 わざわざ地球から遠く離れた月へね。)


( 君の言う通りだな。
  少しでもかすみの容体が分かればと思ったが、
  それは要らぬ執着だし、生への執着でもあるしな。

   家族は全人類か・・・僕達はきっとこの試練を乗り越え、
   この現界の全家族と幽界の御先祖様と共に、
   神様が望まれる世界を築ける筈だ。

  その為に、もう余計な事を考えるのはよそう。
 付き合わせて悪かったな。)


( おいおい、それは僕も同意してのことだよ、
  謝ることじゃない。

  ところでさぁ、大黒天様には、
  まず五時間は今の座禅の修行をするよう言われたけど、
  その後は二人で考えなきゃいけないだろ。

  だったら瞬間移動と速く飛ぶ訓練をしないか?
 でないと時間内に帰れなくなるからな・・・)


( ああ分かったよマーフィー、僕も賛成だ ・・・

  それにしても、
   集中すると宇宙には凄いエネルギーが充満していて、
   生命はその一部を吸収しているから
   生きていられるって実感湧くよなぁ。

  神様に包まれている感覚だ。
 この無数の星と天の川を見ていると、何故か涙が溢れてくる。)


( ほんとだな、つくづく僕もそう思うよ。
  きっと人の魂は、あの星の中の一つなのかもしれない。

   しかし地球と重なって見える青き星クラリオンの美しさは、
   地球と引けを取らないなあ。

  それと、あの太陽の側に見える赤い星って、
 噂に聞く第十番目の惑星とも言われる二ビルだろうな。)


( ああ、間違いないだろう。
  惑星Ⅹとか伴星ネメシスとか呼び名は様々だが、

 確か、竹内文書の記述の中に、
  鵜草葺不合朝(ウガヤフキアエズチョウ)七十一代の天皇が即位四十四年、
  人類多数死滅とあったな。

 その時太陽が三つ出現したとも。

  現在でも太陽と二ビル、
  それに爆発したベテルギウスで丁度、太陽が三つになるよな。

  しかも、その日付が十二月二十二日だ。
  それが今日の日付と一日違うだけだ。

 あさっては、創造主の正統的な魂の系統を受け継ぐ、天皇御生誕の日だ。

  つまり、主神様の御経綸を僕達は今、
  この肌と肉眼と霊眼で体感しているんだ。

  くうう、血が燃え滾ってしょうがないよ!
 君もそうだろマーフィー・・・)


( 勿論だ。
 僕達はその感触を味わえる幸運を与えられた。
  世間の醜い流れに合わせなくて良かった。

  よくよく考えれば分かる話だが、今の人類はその感性を失い、
  信仰観も人それぞれになってしまった。

 人の心や想像力とかは、
 肉の塊に偶然発生したかのような解釈しかないんだから驚きだ。

 人類は、やはり徹底してお詫びする必要がある訳だ。
  今までの僕も、頭でしか理解出来ていなかった。
   情けないよ ・・・)


( 同感だ。
  僕達神の子は神にさえ成り得るということだけど、
   怠けていれば一瞬で堕ちる。

   堕ちた魂の集合体が邪神軍ということだけど、
   な、何か悪寒が走るような気が ・・・

  マーフィー、地球のアメリカに気を集中するんだ。
 嫌な予感がする。)


( 僕もだ。
  邪龍が集まって何か謀略でも練っているんじゃないか?
  ・・・ 違うか。

   だが、只ならぬ邪気の集中する場所。

  どうやらその場所はニューヨークか?
 しかも炎に囲まれた ・・・女神だ。)


    その女神とは ・・・?

    勿論、我等は既に察知しています。


《 いよいよサタンが動くようじゃ。
  あまり気は進まんが、現場に行くしかあるまい。》


    チカタあるまい。 
     ルシファーの親不幸者め ・・・


       「 はは、畏まりました。」




次回、この小説一番の恐怖の場面をお送りすることになります。
皆様、心してお待ちください。

 主役は、堕天使ルシファー!!
 そして、悪魔王サタン!!!

その悪の祭典が強烈に展開していくのです。
あまり気が進みませんが ・・・

 では、火星の画像と今日のナンバーをどうぞ ・・・
 冨田 勲 / 火星






  曲は、冨田さんがホルストの曲をシンセサイザーで編曲したものです。

   そのホルストは、火星が地獄の惑星であることを、
    まるで知っていたかのようです。

   火星からの転生者が地球に増えれば、
  必然的に争い、対立が広まることになります。

 その影響を素直に受け入れ、同調しているのが、
今の人類と言えるでしょう!

勿論、裏と表で舵を取っているのは邪神、
或いは悪魔ということになります。

 嫌な構図ではありますが、これも神鍛え神試しと捉え、
  炎の勇気 と 静寂の響き!」 で乗り越えるのみですね!!

  私は日々、その強い想いで過ごしております。
  大いなる神々と天使に御守護を頂きながら ・・・

  どうか、自分を卑下せず、
 自分には親である神様から頂いた尊い魂が宿っていることを、
深く心と魂に刻み込んで頂きたいと思います。



《 最終章 》 〈 第一話 〉 「 神の光輪 」 と 「 神の光網 」

2019年02月05日 14時47分57秒 | 小説




ここでようやく霊峰富士上空に、「神の光輪」が熟成されつつあります。

 その光輪には、大黒天様と四大天使、そして世界各国から選ばれし、
 精鋭の聖者7名が入ることを許されました。

彼等は、富士山五合目辺りの光の円陣内で瞑想をし、集中力を高めています。

 さて、神の光輪がこれからどうなるのか?

  人間の想像を遥かに超えた神業を御覧頂きましょう!


     ただ、少々問題があるようですが ・・・


  《 キャラクター&キャスト 》

「 天神六代 」 国 万 造 主 大神 ( 大黒天 )  西田  敏〇 
          
 大天使長 ミカエル  / トム・クル―〇
  大天使 ガブリエル / キアヌ・リー〇ス
  大天使 ウリエル  / レオナルド・ディカプリ〇
  大天使 ラファエル / ナタリ―・ポートマ〇


 ( 神の光輪の聖者 )

「 日 本 」   
土門 拳三 ( 二十五才 ) 妻夫木 〇 

「 アメリカ 」
マーフィー・ラッセル ( 二十五才 ) ヘイデン・クリステンセ〇

「 フランス 」  
カーリー・アモリーノ ( 四十三才 ) ソフィー・マルソ〇 

「 ロシア 」 
ミリアム・コルシェフ ( 五十一才 ) モニカ・ベルッ〇

「 エチオピア 」  
アジス・ビキア ( 四十七才 ) デンゼル・ワシント〇

「ブラジル 」   
クリスティアーノ・エデュー ( 三十八才) ユアン・マクレ〇ー

「 サウジアラビア 」
ムハンマド・ハルドゥーン ( 五十八才 ) トム・ハンク〇


         ( 推奨 BGM ) 

     ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲 
 『 管弦楽組曲 第 3番 』 BWV1068 の第 2楽章 「アリア」

      




   二〇 X X 年十二月二十一日(日) 7:15
            カウントダウン 23:45

   (執筆当時の作者時間) 
    二〇〇九年九月二十四日(木) 午前一時三十分



霊峰富士上空 3,000 m 「神の光輪」 直径 約 2 キロ




          火之夜芸速男神(ひのやぎはやおのかみ)




        

     神裁きの三日間も遂に、その三日目を迎えました。

    そして午前七時を回り、新たに主神様の封印が解かれました。

   それは我々現界の住人にとって、
  神の存在に次ぐもの ・・・ それは先祖です。

その先祖が今まで、
神の光玉の障壁となっていたことが明かされたのです。

更に先祖の魂の光も見えるようになったのです。
それは光のドームの様に光輝いています。

 勿論、地下の様子は伺い知る事は出来ません。
  裁きの天使の姿も見えてはいません。

   その事実を知らされた子孫の皆様は、
    周囲の障壁の光を見ながら、歓喜の声を上げています。

   それに加え、聖域で亡くなった新米先祖の方々の姿も見えます。

  先祖と話をする事も可能なのでありますから、
 残された子孫が狂喜乱舞したことは言うまでもありません。

 しかし、直に自粛の空気が流れました。

  何故なのでしょう?

 それは遺体となった本人の魂がいない。

つまり裁かれた人間が僅かにでも居るという事実を知り、
その遺族に配慮したからです。 

聖者補佐役は、今まで 『救いの死』 であると
 嘘を付いていたことを深く詫びられました。

  しかし、ここまで残った者の精神力は強く逞しくありました。

 事実をしっかり受け止め、
直ぐ主神様にお詫びと感謝の祈りをお捧げしたのです。

更に一体感が増した祈りの輪は、
より一層光の帯を強く美しく輝かせています。

 その祈りの力が今、
  神の子人を救う 「神の光輪」を遂に熟成させたのです。

   我等神の子人が、幾億万年に亘って積み重ねた罪穢は、
   地球表層上に悪影響を及ぼしました。

  極限に汚染された地球の自然を、
 地球そのものと言える 「丑寅の金神」 が、
止むを得ず大浄化を行おうとするのは当然と言えます。

そして、この責任は先祖を含めた人類全体が問われて当然であります。

即ち、主神様は先祖とその子孫が一丸となってお詫びをし、
その証と功績を立てる機会をお与え下さったという事なのであります。

  これは感謝以外の何ものでもありません。

    あなたは、どう思われるでしょうか?


  富士上空、神の光輪は一段と輝きを放ち、
 大きさも直径二キロ程になっています。

そこから更に上空の雲に異変が見られます。 

あの厚い雲の一点から一筋の光が漏れて来たのです。 
その光が次第に広がり、厚い雲に大きな穴が開いてきました。

 大穴からは、神の光輪に垂直に光が差し込んでいます。

 もう日の出の時間は過ぎていますが、太陽光でないことは明らかです。 
 つまり現時点で、太陽の位置が富士の真上には存在する筈がないのです。 

 これは紛れも無い、主神様の祝福の光としか思えません。    

宇宙の彼方から降り注ぐ光のスポットライトを浴びた神の光輪は、
半透明な黄金に輝く凸レンズの様に見えます。

その空中を縦に浮遊する神の光輪の外輪には、
 淡い炎が立ち昇っています。  

  この神の創造物は、何と幻想的で神秘的なのでしょう。

  しかも、この光の結晶には、神の子人とその先祖全てを含めた、
 有らん限りの主神様への愛情が詰まっているのです。

この模様は、例によって光の帯を通し、
音と映像が世界の神の子に配信されています。

 皆、目を瞑り、神の光輪の美しさに胸を躍らせています。
  そして殆どの者は、嗚咽の涙に濡れています。

    それは偉大なる神の経綸に参画させて頂いているという、
    至高の喜びを全身全霊で感じているからなのです。

  その炎を纏った金色の光輪の直ぐ下には、
 守護神、火之夜芸速男神様が身動ぎもせずにおられます。

その富士周辺は、火之夜芸様が烈風炎を以って焼き尽くし、
あらゆる邪気を祓い清めされた為、清浄の気に溢れています。

 こんな光景は、今だかつて無かったのではないでしょうか?

  あっ、富士山麓に異変が ・・・
  あの円陣の光が増してきています。

 そして円陣内の大黒天様を始めとした、
 四大天使と聖者達の姿が次第に変化してゆく。

 一体どうしたというのでしょう?

 地面から離れ上昇してゆきますが、
  徐々に本体の体を覆う様に眩い光の粒子に包まれてゆきます。

   これは超人スーツなのか?
   しかも巨大化してゆきます。

 邪龍は邪気の集合体ですが、
こちらは神気の集合体ということになります。

その神気の集合体、大黒天様は身長五十メートル程でしょう。
御姿は神議り場で甲冑をお召しの時と同じ様です。

 四大天使も同様に甲冑姿。

 とは言え、この甲冑は皆さんがイメージするものとは、
 かなり違うと思います。

神々の甲冑、想像してみて下さい。

 ただ、聖者達は違います。
  それぞれの性格が反映されているようです。
   全体的にはウルトラマンっぽいと言えます。

    こちらも五十メートル程。

   人間の正義の味方ですので、行き着く先はその辺でしょう。

 しかし、二人だけ妙にゴテゴテ感があります。
防御も攻撃も万全といった感じです。
つまり、他とは異質に感じるのです。
 まるで破壊神です。

   その二人とは拳三とマーフィーであります。

  悪を力で捻じ伏せようという、
 世界中の神の子では少数派となった思想。

それを正義だと思い込む、今までの悪い価値観、曲がった正義感、
邪念の整理しきれない念波が具現化、物質化してしまったようです。

それに加え現代のヒーロー像を、漫画やアニメ、
 映画等から影響を受けたであろう拳三、
  マーフィーのイメージも強く反映しているものと思います。

    この二人だけ他とは大きさが違います。
     身長凡そ三百メートル。

     これは少々不安です。

     彼等は強い精神力を持っていますが、
    その精神から感じるものは、
   多くの同志同胞を失った悲しみと憎悪です。

 それに、かすみへの思いがここで再燃してしまっています。
 この執着はマイナスに働きます。

  それに加え、全身全霊から無限に溢れるエネルギーを感じて、
   異常な自信が漲っています。
    そして雑念邪念や野心が増大してきています。


( こりゃあ凄いぞ。なんてパワーだ!

   まるで無限に溢れてくるようだ。信じられない!
    それに頑丈そうなボディだ。

   おまけに腰には刀まである。
  これなら邪龍が相手でも不足はないぜ! ) 


    これは拳三君の思念である。


「 おい、マーフィー何だその格好は?
  マントなんか付けて ・・・

   それに背中に何か武器を背負ってるし、
  まあ、そこそこ格好が良いと言えば良いかな。
 ところで、僕はどうかな?」


「 そうだな、まあまあじゃないか。
  僕はガンダムの方が好きだけど。

   それより背中って?・・・
  あっ、これって槍かな? んん・・・」


「 おい、もう少し何とか説明してくれよ。
 鏡無いんだからさあ。」


《 ははははぁ、何じゃあ、
 図体が大きくなって力も増したら、浮かれ気分のようじゃな。

 気持ちは分かるが、そうも言ってはおれんぞ。
 何故、二人だけ姿と大きさが違うのか、考えてみよ。》 


    大黒天様が仰せになりました。


「 は ・・・こ、これはやはり二人で邪龍を退治せよ、
 とのことでしょうか?」


    拳三君の答えです。


「 え~、冷静に考えれば、
 何かどうも浮いているようにしか見えませんが?」


《 おおっ、マーフィーよ、冷静さは大事じゃ。
 深い所は分からんようじゃがな。
 まずは今、大きな鏡を出すから、
 己の姿がどんなものか他の者と見比べるが良い。ははは・・・》


   そう大黒天様が仰せになり、右の指を パチン! と鳴らされると、
   川神ハリ様が使用された波紋鏡のような巨大な鏡が現れました。

    一辺三百メートルはあるでしょう。

  拳三、マーフィー、他の五人も鏡に近付いて己の姿を映し見ました。
  皆それぞれ満足しているようです。

   己の意思も反映されているのでしょうから、当然と言えます。

  
 

《 それで、どうじゃ、拳三にマーフィー。
 率直な感想を申してみよ。》


    彼等は鏡を見ながら答えました。


「 は・・・?

 それは勿論大きさが極端に違いますし、
 他の方はシンプルで洗練されているというか、余計な、よ?・・・

 あっ、そうか私達二人には
 余計な物が付いているのではないでしょうか?

 私の場合でも、こう何か鋭角的な部分が多いですし、
 こ、これは己の攻撃性が現象化したということでしょうか?

 そんな風に見えました。
 お恥ずかしい次第で御座います。」


《 ふむふむ、良い分析じゃな。で、マーフィーは? 》


「 はい、私も拳三と同意見です。

 延いて申せば、邪念の権化が邪龍でありますから、
 我等は愛の祈りの結晶と存じます。

 そこに来て、この姿ということでありますから、
 何か人間の消化しきれない邪な念波が、
 我等二人に集まったのではないでしょうか?

 つまり我等二人にも集める原因が強く残っているものと存じます。

 こうしていても、何か悪魔達を暴力で捻じ伏せて、
 無残に殺された人々の無念を晴らしたい衝動に駆られます。
 情けない次第に御座います。」


( ・・・流石はマーフィーだな。
 やはり熱くなり過ぎるのは問題ということだ。

 ん? いや、熱いのは悪くはないんだ。
 過ぎるのが良くないということだな。

 つまり、「 心は熱く、頭は冷静に 」かな ・・・) 


    拳三の思念です。


《 はははは、そうか二人共よくそこまで気付いたものじゃ。
 見事であるぞ。

  とは言え、その姿が急に変るものでもない。

 それに邪念により付いた汚れを払拭しない限り、
 この光輪に入る事は罷りならん。
 つまり汝等にはこの光輪に入る資格はまだ無いということじゃ。

  暫くは他の者だけで凌げる。
  故に汝等は修行をするのだ。

 あらゆる邪念邪欲、我と慢心を払拭した時、
 魂は本来の輝きを取り戻すのじゃ。良いかな。》


  「「 ははぁ!! 」」


《 うむ。修行の場は月じゃ。

その体であれば真空にも耐え得る。
それに瞬間移動も可能じゃ。

 月まではわしが送ろう。

だが帰りは自力で戻るのじゃ。制限時間は十五時間。

それまでに必ず己の醜悪なる曇りを払拭するのだ。
さすれば自然に肥大した体も適性になる。

 そうなるまで、邪念にたかる邪霊が汝等を惑わすであろう。

ただ、それもこの大神から与えられた鍛えと想い精進すること、
それを胆に銘ぜよ! 良いなぁ!!


 「「 ははぁ、畏まりましたぁ!! 」」


  すると一瞬で彼等の姿は消え失せました。

  あらら ・・・ さっそく鍛えですねェ。
  これには他の聖者達もビックリです。

    目が点だ ・・・

  本人達は驚く暇も無かったでしょう。

  それより月面着陸を肉身のままで果たした事を、
  どう受け止めていいものか分からず、

    呆然自失といった感じですかねぇ。

  私のように、太陽の前で宇宙遊泳より増しだと思いますがぁ。
  ああ思い出しちゃった。
  凄く怖かったんですよ~。

  ただ、何故か楽しかった気もして不思議なんですがぁ ・・・


 「 ところで、この次はどう致しましょう?・・・三十郎様。」


《 何じゃ? おぬし太陽に観光したのか。
 それは豪儀なことじゃのう。

 まあ彼等は放っておこう。

 おぬしの力では同時進行は出来んじゃろうて・・・
 まずは光輪が完成してから月に参ろう。》

    んまあ~~太陽ツンツン。ププ。

  おうっ、お腹はまずいです。 ぷぷっ、チ、チカチュウ様ぁ ・・・
  チカチュウ様は、たまに私のお腹を突付いて遊んでおられます。

    チカチ~カ、マア良いではないかァ~~。
     ・・・あ、はい、畏まりました。


《 あのなぁ、真面目にやらんか。チカ殿もじゃ。》 ハァ~イ。

「 はい、申し訳ございません。」


   三十郎様は、また私の頭に顎をお乗せになりました。

   あ~お髭がブラブラと ・・・更に私の両髭がぁはぶっ
   引っ張られているので御座います。


《 おお、いよいよじゃぞう、ほ~ほ。
 皆、所定の位置に付くようじゃ。
 これで 「 神の光網 」 が完成することになる。》 チィ~チ。


「 神の光網で御座いますか?
 確かに地球全体で見れば光の網? に・・・

 しかし網というより、光輪から放射線状に延びた光でぇ、
 網にはちょっと見えませんが・・・?」


《 そうそう、その通り。
 今はその表現が正しい。

 それが神の光輪に神と人が同化融合した時、
 世界中の光玉同士が繋がる。

  つまりはこうだ。叡智晶を見よ。

 おぬしの言う通り、世界中の光玉から伸びた光は、
 地球内部を貫き日本の富士上空、神の光輪に繋がっている。

  その光に加え、地球表面上にある「神の光玉」
  「光の灯台」同士が光の帯で繋がるということじゃ。

 網目に均一性は無いが、
 これで地球上を覆う「光の網」になるであろう。》


「 はい、良く理解出来ました。

 それで光網の意味を推測致しますと、
 光玉同士の皆様の一体感が増すとか、
 それに因って更に神気も増したり・・・

 また、逆に邪神軍の邪霊力を弱めるとかの
 効果が有るのでしょうか?」


《 うむ、良い所を付いておるぞ。

 おぬしの申す通り一体感も神気も増すのは確かじゃ。
 ただ邪霊力を弱めることはない。

 それと大事なのは、光の流れが一方通行ではなく双方向になる。

 神の光輪が中心となり、
 その中に入った神々と聖者からの指令は伝わり易くなり、
 強くなった祈りを光輪内で受け止めれば、光輪の火の気が増量される。

 大きさは変らんが、
 密度と光度が増すということじゃ、ぶはははぁ。》


「 おおお・・す、凄過ぎますね。

 つまり愛の光が循環され、
 それに因り神人一体化するということですか?」


   インターネットが霞んで消えそう~~


  《 その通り。

 言わば「神の光輪」「地球の魂と心臓」じゃあ。

そして「光の帯」は、「地球の神経と血管」の意味合いがある。

神経は神々の意志疎通の為、血管は神気の循環に活用される。

その結果地球は巨大な「神の光球」に成り、
その祈りの鼓動は全次元に波及し、
 遂には最奥におられる 『主神様の魂』 に響くのだ。

  その結果どうなるのか、乞う御期待である!!》

    キャーッ、御期待、御期待ぃ~!
    パチパチパチ、ルンルン♪ るんるん♪



    け、結論は先送りですかぁ?
    ・・・しかし、気が遠くなりそうで御座います。

      ふえ~ ・・・



          ( 推奨 BGM ) 

    ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲
      ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23

        マルタ・アルゲリッチ (ピアノ) 
 



  


        《 心して見よ神の創造を~!

 そして、無限の愛と生命の鼓動に全身を震わせるのじゃあ~!!

      あああ、地球が喜びに咽び泣いている。

この涙は全世界に展開する光玉の守護神の涙、そして主神様の涙なのだ。 

          ついでにわしもじゃ。
       ああ、ついでに鼠と兎もじゃあ~!》  

        チュウチュウ、ウウウ~~ン ・・・

          ああ、涙が溢れます。

     熱い涙が・・・そして全世界を覆う雲からは、
       祝福の雨が地上に降り注いでいます。

         生命の躍動を感じます。

          神の光輪の四方には、
  上空から照らされ浮かび上がる鮮やかな円形の虹が囲んでいます。

       神の愛と芸術の極みが全次元を包み込み、
         我等の魂と心の汚れが溶かされ
       洗い流されていくように思えてなりません。

    そして遂に、大黒天様が光輪中央に鎮座なされました。
         その真上にはミカエル様が、
      これは方位で表した方がいいでしょうか。

 東にガブリエル様、南にウリエル様、西にラファエル様が鎮座されました。

     


          あれれ、これはどうなのか?

  五人の神様が鎮座された場所は、何か背景が黒くうねっているような。

           それにぃ・・・あれっ?

     ほかの聖者達は躊躇してなかなか入ろうとしません。

             何故でしょう?


     《 では、拡大してみようか。ポチっと・・・》 チチッと。






            あははぁ、これは躊躇して当然です。

        こ、この光輪の内部はぁ・・・
      なななな何と、あたたたたた 太 陽 なのでしたぁ。

   ああ~あ、めでたしめでたし。
  へぶっ、頭クラクラしてきた。

 それに加えて黒くうねっている謎の部分は、黒点その物だったのです。
見るとすぐ分かります。

何しろ人類史上初の生身?
で太陽観測した第一人者でぇ、御座いますからにしてぇ。

まあ生身はともかく、
黒点とその周りは水素ガスが対流する粒状班であることは、
 もうお察しのことと存じます。

  つまり接近して見ると、あまりの非現実的な光景を前に、
   恐怖というより、唖然呆然として体が硬直しているのでしょう。

      ですが、意を決して皆様入るようです。


《 よし、その姿なら耐えうるのじゃ。
 行けぇ~い、それにその炎は地獄の業火ではない、
 生命を育む源の炎なのじゃ。飛び込めぇ~~。》 イッチャエ~~。


    はは、入りましたああぁ ・・・

  神気と火の気で燃え滾る地球の魂と心臓、そして黒点内部へ。
  これは、さながら曼荼羅絵図です。

    皆、座禅の格好をしています。

  この地球の心臓と化した光輪は、内部が凸レンズ型太陽なのに、
  周辺がそれほど熱く無いのはどうしてでしょう?

  光輪を覆う黄金の炎が障壁になり、
  熱やその他の有害な粒子を封じているからなのでしょうか?


《 ほう、おぬしの言う通りじゃ。ここからじゃぞ。良く見ておれ!》 

   チュウ。

  「 はは、畏まりました。」



  ここで神の光輪の神と聖者の位置関係を御説明致しましょう。


中 心:忠神   「大黒天」 =太陽系の中心。

    創造主、主神様は宇宙の真中心。
    その一点であり宇宙全次元全てがお体であると言えよう。
    別名 「チョンの神」

 :火:縦:上 「ミカエル様」

北 東:丑寅   「土門拳三」 (現在月で修行中)

 :水:横:左 「カーリー・アモリーノ」 (補佐役、ガブリエル様)

東 南:辰巳   「アジス・ビキア」

 :火:縦:下 「ムハンマド・ハルドゥーン」 (補佐役、ウリエル様)

南 西:未申   「マーフィー・ラッセル」 (現在月で修行中)

西 :水:横:右 「ミリアム・コルシェフ」 (補佐役、ラファエル様)

北 西:戌亥   「クリスティアーノ・エデュー」


      あっ、大黒天様が動かれました。

    光輪中央の大黒点から、
    放射線状にそれぞれの大天使と聖者の黒点目掛けて、
    太い光が伸びていきます。

      次に、その外輪の黒点同士が太い光で繋がりました。


         《 皆の者、良く聞きなさい。

  これより、世界中の光の灯台となった聖者同士を光の帯で繋ぐ。

       それにより光玉同士が繋がることになる。
         それは横の繋がりを意味する。

 縦の繋がりは、神の光玉から直接この光輪に届く光そのものを意味する。
  縦と横、二つが十字に組まれた時に神人一体化が顕現されるのじゃ。

  それに加えて、月で修行しておる二人が戻ってこの光輪が完成する。

         そして充分な光度になった時、
「三十字の理」 と 「産土力」 が発動し、最奥まで伸びる光が放出される。

  そこでようやく、主神様に御降臨頂く準備が整うということになる。

        皆の者、ここまで理解出来たかな。》


       ((( ははぁ!!! )))


     《 よし、では皆、わしに波調を合わせるのじゃ。

        ムハンマド、ミリアム、カーリーは
      十字の先端部分に位置する重要な役目がある。

       それぞれ補佐役の天使の指示に従うのだ。

        では始める故、集中力を高めよ。》


        ((( ははぁ!!! )))   


   うわ、いきなり光輪内部に小型のプラズマがあちこちで渦巻き、
         光輪自体の光度が増してゆきます。

   な、何か体積も増してきたような・・・確かに膨張しています。
    直径二キロ程だったものが、一回り大きくなっています。

         更に微妙に振動してきました。

    各黒点から噴出するプラズマやプロミネンスにフレア爆発。
  それらの太陽活動から、膨大なエネルギーが蓄積されているようです。

      次に光輪内部が眩い光で満たされてゆきます。

      ああっ、その光が強烈な閃光を放ちました。
    すると、神の光輪から幾つもの光の帯が伸びています。

          一瞬の出来事でした。

     がしかし、この場所からは全体像が分かりません。

      光の神経と血管がどのように分布しているのか、
   叡智晶で見ると美しい網目模様で地球全土が覆われています。

     つまり地球を覆う雲を除いた映像ということです。


  これはインターネットなどという、愛の想念より
 悪意を蔓延させる代物ではなく、
神を想う神の子の愛と、神が我が子を想う愛とが通い合う、
魂の交流交感が顕現した姿なのです。

これで神と人との絆がより深く強く結ばれたことになります。

 その神の光輪という地球の心臓が、
  先程から鼓動を始めたようです。

   光の愛の波動がリズミカルに脈打ち、
    地球体内の一つ一つの細胞となった神の子人に流れてゆきます。

    ただ、これは一体どういう?
    ・・・みんな一様に驚いて、歓声を上げ号泣する人までも。 


   「 三十郎様、チカチュウ様・・・」


  《 はははは、無理もあるまい。

  繋がった神の光網から流れたものは、
 創造主の愛と生命の波という光じゃ。

しかも特別な光だから、今までの疲れも痛みも軽減される。
ついでに残った水も甘みが有り栄養ある物に変化させたのじゃ。
これでも感謝感激しない者は光玉には居らんじゃろう。

 当然、先祖の生命力と霊力も上がったから、
  障壁の光の強さが増したであろう。
   ほほほ、実に優美じゃのう。》

  ホホホホ、神の愛ってステキでしょ。


  「 はは、素敵で御座います。」


《 ほんに可愛い我が子は目に入れても痛くない。
 それに加え、親を想い恋い慕う我が子の姿は尚更愛しくてならん。

  神でも人でも親であれば皆そう想うもの・・
   ただ、神は甘やかし過ぎないというだけじゃ・・・

     では、そろそろ月見に行くとするかのぉ。》

 チュキツキ、早くぅ。カグヤ~~姫ェ。ウサギ殿もイキタイであろう。

  「 はは、勿論に御座います。
    何せウサギですから餅つきでも アッ、
     あの、木に生る餅を思い出してしまいました。
      ちょっと唾液が ・・・」

      垂らさないでネ。 

    「 は、はい~ ・・・」

 《 戯けめ。餅など出さんからな。》 アラ、ソウナノ~。

   「 め、滅相も御座いません。」



       
 次回、拳三とマーフィーの修行の様子を御覧頂きます。

静かな月での修行は、さぞかしはかどっているでしょうか?


   んん~~、どうでしょう?



《 第三章 》 〈 第三話 〉 策 略

2019年02月05日 10時21分59秒 | 小説

     《 推奨 BGM 》

       イエス ロンリーハート
         YES - Owner of a Lonely Heart




   さて、怪しい策略を廻らす邪神軍の動きですが ・・・

  悪魔将軍ドルンの邪龍は、
  アメリカはミシガン湖の湖畔に巨体を横たわらせています。



 三十郎様とチカチュウ様と私は、
 邪龍に取り込まれたスパイの人間の見聞きした映像を、
 叡智晶という万能装置で見ることができます。 

まるでモニター画像のようでもあります。
これからお届けする内容は、全て叡智晶を通してのものです。



  ここで奴等が出撃する前に、八機の邪龍の姿がどのような物か、
  表現しにくいですが解説致しましょう。

 全ての邪龍の全長は、優に3000mを超えています。
 体重は富士山に匹敵。

邪龍の一細胞は人間と動物の肉体と魂であります。

そして悪魔の錬金術師の異名を持つ、
ドルン配下の科学者 ドクター・ヘルメットのチームが開発した

「 邪霊力エンジン 」 は、

各機の邪龍に設置されています。
設置場所は各邪龍の心臓付近になります。

更に、ドクター・ヘルメットは各機の邪龍の司令室の設計もしております。

ただ、それぞれの悪魔将軍の意向が汲まれており、
そのおぞましいインテリアは見る者を悪夢の世界へと誘うでしょう。

  やれやれ ・・・

「邪霊力エンジン」 が設置された心臓部は機関室と呼ばれ、
人間と動物を拷問し、
激痛から発生した悪想念というネガティブ・エネルギーを、
更に増幅、循環させる恐るべきインフラ設備なのです。

 ネガティブ・エネルギーは、
 様々な化学変化をさせ、邪気の炎塊とも言える、
 「邪魔龍幻死砲」 を発射させることもできます。

恨み辛み不平不満の塊ですから、威力は半端じゃありません。


           「 サタン専用機 」 

           専用機は未だ存在せず。 
        今後に期待? 自由に御想像下さい。

         イラストは作っておりません。
    「堕天使ルシファー」 のお話の時に御披露致します。
          写真でご勘弁ください。


         「 アンドラスタ専用機 」  

   ゴジラのようですが、出現時より肥大し、角は三つに増え、
      背鰭はコウモリの羽に変化したようです。

          しかも六枚あります。

 イラストは、「騎士と武士」 のお話で御披露仕(ごひろうつかまつ)ります。


         「 将軍ドルン専用機 」

            正式名称 

  『 世界の全海域の支配者、一隻無敵艦隊ドルンよ永遠なれ!』

   巨大な鰐亀の胴体に分厚い装甲板を張り巡らせています。

その甲羅一面に戦艦のような可動式の口径10m 三連装砲台の主砲九門と、
    その間には、中小無数の砲台を装備しています。

   その砲台の中には、レーザー砲やビーム砲も含まれます。

 部下は、「悪魔の不沈艦」 とか、「亀の要塞」とか「無敵城」とか、
       「ドルン島」 等と呼んでいます。

        当然、大鑑巨砲主義であります。

        イラストは本編中で御覧ください。


         「 将軍グリオス専用機 」

      黄金の三つ首龍 は更に貴金属を散りばめ、
        内部を豪華絢爛に改装した模様。

       つまり、リニューアルオープンです。
      手下の業者は不休で扱き使われています。

        多分、地獄並にきついでしょう。
         何せ、常に焼き鏝(ごて)を持った
     監視役に睨まれているのですから、イヤーーッ!




         「 将軍バクスト専用機 」 

             全身緑色。

    双頭のカエルの頭を持ち、それにカエルの腕を四本。
        胴体と足は人型。二股の尻尾を持つ。

   尻尾の先端にはオタマジャクシの胴体 & 頭がセットオン。

     このカエル親子が喋ったら恐いでしょうねぇ ・・・
         ゲロゲロッ、ゲゲッグゲッ ・・・ 

          クール度ナンバー1?

    

         「 将軍オルゴラン専用機 」

       オオサンショウウオの怪物 という感じ。

      目が以上に大きく牙は外側にはみ出しています。

             足は十四本。

      背中には無数の赤い卵が山のように積み重なり、
        その卵の中には既に子供が蠢いている。

          うえ~、不気味度ナンバー1。



           「 シアニード専用機 」

           まさしく蜘蛛の化け物。

     そのタランチュラの顔がシアニードであるということは、
         つまり女郎蜘蛛? ということです。

     ついでに、シアニードの髪は無数の毒蛇であります。
        まるでメデューサかイソギンチャクです。
          それに恐怖の人面蜘蛛だあ。

      これを見た者は、石になる前に心臓が止まります。

  

          「 将軍フレッタ 専用機 」

        白猫の怪物。当然左耳に赤いリボンが ・・・

    それと、両耳に宝石付きのピアスが無数に付いています。
  大きなコバルトブルー (巨大なマスカラ付き) の目とは対照的に、
        小さな鼻と口に小さな牙が見えます。
         首には、長毛の襟巻きがフサフサ。

      前足は異常に大きく、爪はグリズリーというか
   ズコック (このガンプラ高校生の時に作りました)並です。

       尻尾は九本。 遠目であればカワイイかも。

        名は、フレッタとプリティを合わせて・・・
        あ~つまり、プレッタ です。 ぶぅ~~

         得意技は、宇宙最強の猫パンチ。

    


    《 キャラクター&キャスト 》

(インドネシア) 川神 ハリ / ジュリア・ロバ〇ツ
          実在の川の名前を使用しています。

将 軍 ドルン   / ウェズリー・スナイプ〇
 中将 ボーリング / ハリソン・フォー〇   
 少尉 レンチ   / アンデー・ガルシ〇
 博士 ヘルメット / ジョニー・デッ〇  
 悪魔の錬金術師の異名を持つ! この人に台詞はありません!
 何故なら、何も言わなくても面白いから ・・・ 

将 軍 グリオス  / アンソニー・ホプキン〇
将 軍 フレッタ  / アン ・ハサウ〇イ

東京「光玉」障壁地下 代表( 輝雲 こううん ) 小林 念〇


 ( 推奨 BGM ) 

セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ 作曲
ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 op.18 /

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

ピアノ:アレクシス・ワイセンベルク 





 二〇 X X 年十二月二十一日(日) 6:37
          カウントダウン 24:23



あ~~、ちゃちなイラスト掲載して恥ずかしいのですが、
これ以上は面倒でやりたくありません。


 あ、さて~~、ここは将軍ドルンの邪龍内、
 巨大戦艦の司令室とも言うべき部屋です。

ただ、この部屋は甲板の上に聳え立つものではなく、
体内の中心部辺りに位置しています。

 この広大な空間は、怪物の中とはとても思えない作りであります。

全体像としては、ドーム球場のような構造になっています。
中央には丘陵状の雛壇に、機械マニアのドルンらしく、
悪魔の科学者が作った計器類が所狭しと並んでいます。

 そこに何故か警官スタイルの悪魔の兵士が、
 数百人椅子に座って操作しています。

  その中の二、三割の女性はメイドスタイルだ。
  ここまで来ると笑う気にもなりません。

 因みに、グリオスの邪龍内の兵士は下着姿の女性ばかりです。

  男子禁制? 大奥か?

 そしてドーム壁面全体が、巨大スクリーンの役割を果たし、
 外の風景を映し出しています。

  360度上空まで見渡せる実に画期的な構造です。

   まるでプラネタリュームだ。
   これなら敵の位置は一目瞭然です。

  それに加え雛壇頂上にある指揮官の座面だけ、
  標的の位置に合わせて自在に回転可能なのです。

   当の機械その物の?

  あっ、ドルンは頭だけの筈でしたが、
  体もちゃんと元通りになっています。

 まあロボットだから、
 ドクター・ヘルメットに修理してもらったのか、
 スペアでもあったのでしょう。

特に足の小さな車輪は、
俊敏に移動出来ないドルンの意向を汲んだものでありましょう。

 ホンダでも買収すれば、
 もっと増しなロボットが出来るんじゃないかと思うのですが ・・・

  それで、般若の骸骨の黄金レリーフが額や胸、
  間接などに付いています。



   実に不気味なセンスに磨きが掛かっています。
 そこに悪魔のマントと黄金のステッキを右手に持って?

これは、グリオスとは違った趣の派手さを生み出しています。

    ただこれじゃあ、まるで 黄金バット だ。
    古いって言われても、えッ、知らない?

     では、中年以上の方にお聞き下さい。
      黄金の骸骨にマントを羽織り、
  ステッキを持った昭和のスーパーヒーローなのです。

  思い出すと格好が ダサ ・・・ あ~止めときましょう。

    それで当然の如く最上段の魔王の椅子に座り、
周りには六人の殆どビキニに近い派手な衣装の美女をはべらせています。

     すると、一番下段で通信していた兵士が、
      椅子から立ち上がり敬礼をしました。


「 ドルン将軍、東京から入電です。」

「 ほう、吉報だといいが ・・・ レンチ少尉、読み上げてくれ。」

「 は、読み上げます。

 東京の光玉地下に展開している
 第九軍団団長ボーリング中将に因りますと、
 間違いなく光玉最下部の障壁には、粗悪な魂が使われている 
 とのことで御座います。

 その数、凡そ一千万人であります。直径は約十メートル。
 厚さは約三十メートル。

 これなら、最低三十秒間守護神の邪魔がなければ、
 障壁を突破し光玉内に、
 一億人以上の兵士を潜入させることが可能と思われます。」


「 ククク、そうか三十秒とは ・・・

寸劇でもやって天照日(アマテルヒ)の気を逸らすか。
いや、ストリップだな。

 グフフフ、フレッタにでもやらせよう ・・・

では僅かな可能性が出てきた訳だ。そうでなくては面白くない。
少々臭うが、他には一部の隙も無いから止むを得んな。

ふぅ、天照日の首は無理としても、肉身を持ったスメラミコトなら取れる。
せめて、それ位せんと悪魔の面目が立たんというものだ。

ようし、予定通り作戦を決行する。その旨ボーリングに伝えよ。
それと、グリオス、フレッタにもな。奴等には活躍してもらわんと困る。」

「 はは、了解致しました。」


   ゲ、天皇暗殺計画? 
  こいつ等は、とんでもない謀略を巡らせていた。
 皇居にテロとは全く愚かだ。

ところで今聞いた報告の中に、一千万人の粗悪な魂とありました。

思い出しませんか? 

あの、出雲の神議り場での大黒天様が提案した策というもの。
その一千万人の魂は、地獄の最上層から集められた ・・・

 ということは、大黒天様から命を受けた下級神の皆様は、
  見事そのみ役を果たされたのでしょう。

    流石です、あの短時間で ・・・


《 真にそうじゃ。
 わし等二人が抜けたにも係わらずじゃ、嬉しいのう。
 知ってはおったが感無量である。のうチカ殿。》 同感でゴザイマス。

   それはそうと邪神軍は捨て身の攻撃を繰り出すようです。
   いくらなんでもストリップは無いでしょうが ・・・

   グリオス、フレッタ二人の悪魔の意思を確かめると、
   地獄の改造人間は動きました。


「 我は将軍ドルンである!

 艦内の同志諸君に告ぐ。今より東京湾に先鋒で出る。

この機会を逃すと活躍の場は二度と無いと思え。
玉砕覚悟で望まねば任務遂行は成し得ない。

  いいか、よく聞け。

まず十秒間、我等が天照日の気を引き、
後の二十秒はグリオス、フレッタと連携を取る。

その間隙(かんげき)を縫って光玉最下部から
ボーリング中将の軍団が突入しスメラミコトの首を取る。

  作戦は以上だ。

但し、我が艦の三割の損傷があれば即時撤退する。
最終決戦に臨む前に、それ以上の戦力を失う訳にはいかんからな。

  よし、出撃準備。

艦内の全兵士は、蛆虫共に極限の苦痛を与え、
邪霊力を高めエネルギーを最大限まで充填するのだ。

  容赦はするな!

レンチ少尉、ボーリング中将に攻撃陣形を整え、
何時でもグレートドルン砲を発射出来るよう命じておけ。」


  ぐ、グレートドルン砲? 何だそれ?

  ドルンは次に、
  グリオスとフレッタに回線を繋ぐよう、レンチ少尉に命じた。


「 おい、グリオスにフレッタ。
  単機での出撃はこれが最期になるだろう。

   まあ、戦争ごっこに負けた罰ゲームなんだが、
    精々楽しんで悪魔の意地を見せてやろうぜェ。」


(( それもそうだな。
   ただ、光玉最下部の粗悪な魂は、
    俺に言わせりゃあ単なる罠だ。
     奴等がそんな隙を見せる筈がねえ。
      それを承知でやるしかねえのは口惜しいが、止むを得ん。

      それに、この作戦は
     ホワイトハウスに中継されるから手は抜けねえ。

   こうなりゃ天照日に、
  究極の嫌がらせをしてやろうぜェ、兄弟。))


(( あたしも賛成だわ。
   あんな奴やっつけてやろうじゃない。

    ただね、あたしの プレッタ ちゃんは
     とってもキュートな女の子だから、   
      傷が付かないように守って頂戴ね。

       そしたらキスしてあげる。ふふぅん。))


「 おめぇな、ふざけたこと言いやがって、逃げ回るんじゃねえぞ。
  どうせ逆上して無謀な攻撃仕掛けるくせに良く言うぜ。
  それに、おめえのキスなんぞいらねえよ。
   全く、もう先に出るから宜しく頼むぜ。」


    成る程、大黒天様の策と言うのは、
   悪魔に読まれるのを承知の上でのことなのだ。

  重労働界は地獄の最上層になりますが、
 そこからの一千万人の魂を救う為の措置。

そして、霊層の高い先祖達の魂と協力し合ってみ役を果たすことで、
功績を積ませ、
せめて故郷の星への帰還を促したい意図があるのです。

 選ばれし彼等は、感謝してもしきれない恩恵を受けたのである。
  ここは、悪魔の進入などさせて欲しくないものです。

  大黒天様は様々な事を考慮に入れ、
 一石数丁の神仕組みの策略を練っておられたのだ。

同じ策略と言っても、邪神軍は単に人を陥れ極限の苦痛を与え、
その苦しむ様を見て楽しむというものでしか在りません。

 正邪の違いが、今後更にはっきりして参ります。
  その違いを、しっかり捉えて頂きたいものです。


      ( 推奨BGM ) 

  ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
  交響曲 第九番 ニ短調 作品百二十五 ( 第二楽章 )

  指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
  ベルリンフィルハーモニー管弦楽団  

  ( 第二楽章 は、15分25秒付近です。)



 


   さて今回、単機での出撃は最期ということで、
  出力を最大にする為、今まで生かしてきた生存者を殺しました。

 何故かと言うと、死んで幽霊になると神経の感度が数倍に増す為です。

激痛を最も発生させるものは電流のようです。

ドルンは電流の電圧を最大にするように機関室の、
 かの悪名高き、ドクター ・ ヘルメット に命令しました。

 それに加え艦内の数百億人の兵士が総動員し、
 怪物の一細胞となった人間の幽体目掛けて鞭を打ち付けています。

その度に幽体の皮膚が引きちぎられ、血しぶきが上がっています。
当然それでも二度と死ぬことのない悲しい状況であります。

その為この亀の島全体が、
 悲鳴に因る強力な共鳴発生装置になっています。
  では、周囲に響き渡る不気味な地獄の振動音をお聞きください。

 ガオッグアッギャアァァーーッ!!!
     グオンゴンゴンゴンゴンゴン ・・・


       つまり、これがエンジン音ということであります。
      全く、ゾッ、 とします。

   間も無く、司令室のレンチ少尉に機関室から連絡が入りました。


「 将軍、邪霊力最大になりました。何時でも出撃可能です。」


       あ、ポンコツ が立ち上がった。


   「 よ~し、艦内の同志諸君! 気合入れて行くぞ!

     只今より、我が邪神軍 最強最大の超弩級戦艦

 『 世界の全海域の支配者、一隻無敵艦隊 ドルンよ永遠なれ! 』 

     は 出撃する! ハイル・アポフィス!!!
  


        ・・・ 名前長過ぎ。


    「「「 ハイル・アポフィス!!! 」」」 


    だから部下は正式名称使わないんだ。 私も嫌です。


「 東京湾にテレポートだぁー! 行っげぇ~ゴラぁ!


          あの、音割れてますよ。


「 は、東京湾にテレポートします ・・・ 5、4、3、2、1、GO!」


 ブヒュヒュヒュヒュゥ~~ッ、ブイン!

        ・・・ カ ァ ~ ッ コ わる。



 

   ドッドォ~~ン! ・・・ ザザザァ~~ン!


     東京湾に、とんでもない高さの水しぶきが上がりました。

   一隻艦隊とか言う亀のお化けは、
  東京湾の横須賀市と富津市を結ぶ中間辺りに着水致しました。

きっと、派手な登場をする為にワザと水しぶきを上げたに違いありません。

ただ妙なことに、高さ一キロ程の大津波と化した波紋は、
暫く進むと急激に波が中和されて穏やかになりました。

  これは天照日様の御力であると思います。

      怒った亀の飼い主は、何か怒鳴り始めました。


(( おい、天照日よ。
    俺様は将軍ドルンだ。

      空から降りて来て俺様と勝負しやがれ!
        余裕こいてると赤っ恥掻くぜェ。 ))


      流石に下品だ ・・・ このポンコツめェ ・・・  

   ・・・ ただ、天照日様の御返答は御座いません。

  すると、大亀の前の波間から、
  ゆっくり女神の姿が浮かび上がって来ました。

   身長は、100 m 程でしょうか?
   大亀と対比すると随分小さいです。

     あれぇ、何処かで拝見したような ・・・


《 あらあら、こんなゴテゴテの亀を見るのは初めてですわ。

   あら失礼、私はインドネシアの 川神ハリ と言います。

    残念なことですが、
    天照日様の御手を煩わせることはもう出来ませんの。

   その代わり、私が御相手致しますので、
  何時でも自慢の豆鉄砲を撃って頂いて構いませんことよ。

あ、それからぁ、地下にいるモグラ隊の皆さんは、突入させて結構よ。
誰も邪魔しませんからねっ。

 それより、あなた方は私に恥を掻かせられるからぁ、
  あらかじめぇ~、お詫びしてぇ、おきますわぁ~。

      御ぉ~免なさ~い。ほほほほ。》


    あららら、そういうことなのでぇ ・・・ ビックリです。


      (( 何だとぉ、この女ぁ ・・・

    そうかいそうかい、だったら突入させてやる。
  レンチ少尉、ぶちかませ~~っ! と、ボーリング中将に命令だ。

 ふん、てめえ自信満々だなぁ。
 その減らず口を塞いで後悔させてやるぜ。

  いいか、あの女を砲撃可能な砲門から
   毒入りの豆をぶっ放せェ、ファイヤー!!! ))


    こりゃ随分ヤケだ。

    でも砲門って言っても、主砲の口径は10 m は下らないぞ。


ズガズゴドドンズドンガァガガドドド~~~ン!!!


  うわあ、大小様々な砲門から、
  炎と一緒に真っ黒な塊が発射されました。

    こりゃあ邪気の塊か何かでしょう。

  ただ、ハリ様の御姿は一瞬にして巨大な水鏡?
  に変身されました。

    その水鏡は、一片が 1000 m 以上はあるでしょう。

  まるで海面から聳え立つ、巨大な鏡の壁と化しています。
  とはいえ厚みは殆どありません。

    凡そ10m 程でしょう。

  発射された邪気の砲弾は、
  その壁の水鏡に大きな波紋を立てて飲み込まれました?

  ・・・・・ あれれぇ、暫く沈黙が続いています。

     なな、何だこの光景は?

 波紋が消えた大きな鏡面には、
巨大な亀の化け物が醜く映っています。

実体の亀戦艦は、鏡面の亀戦艦と睨めっこをしています。

 こりゃあ実に滑稽だ。

   心なしか亀の顔に冷や汗が見えたような気が致します。
    いや、ガマの油かも?

     きっと天照日様とハリ様は大笑いされているに違いない。


何だ、どうなった? 効果はどうなんだ!

 ドクター、あの鏡をスキャンして分析するんだ ・・・
 あああ、ありゃ何だ?」


  焦るポンコツおやじも ビックリ、私も ビックリ!
  何が ビックリ って、
  それはさっきのドルンの台詞が水鏡から響いて来ているのです。

    エエーーッ!


(( ・・・ 後悔させてやるぜ。
    いいか、あの女を砲撃可能な砲門から
       毒入りの豆をぶっ放せェ、ファイヤー!!! ))  

     
          何で?


ズガズゴドドンズドンガァガガドドド~~~ン!!!   


      ぶぶッ、水鏡に飲み込まれた筈の砲弾が、
    鏡面に映った亀戦艦の砲門から全て戻って来ましたぁ。

 そ、それで、その砲弾は
実体の亀戦艦に全弾命中しましたぁ、亀の頭に ・・・

  的がデカ過ぎなのです。

その亀の頭は、無残にも血しぶきを上げて木っ端微塵に砕けました。
 凄い威力です。

  つまり、自爆ですかぁ ・・・ あ~憐れです。
    この亀戦艦と兵士達の精神的ダメージは相当大きいようです。


ドルン将軍、頭部全大破!
 首まで破壊されましたぁ!

 頭部のメインカメラ及びレーダー大破の為、
 二つ共サブシステムに切り替えます。

  因って全体の一割が損傷致しました。

 ただ、この攻撃は神気に因るものではありません。
 あくまで我等が放った砲弾に因るものですので自動修復は可能です。

  完全修復まで、少なくとも三分は掛かります。
  如何致しましょう、将軍!!


  「 クソッタレ! 舐められて後に引けるかあ ・・・ 

  ただなあ、これじゃあ攻撃出来ねえ。

 あの鏡を分析して、攻略法を練らない限り無理だ。
 ヘルメットに分析を急がせろ。

 しかし、三分も奴が待っている筈がねえ。

  おい、援軍はどうした。グリオスとフレッタは怖じ気付いたか?
   馬鹿共めぇ、催促するんだレンチ少尉!」

    「 ははっ!


    ありゃりゃ、今から攻略を練るんですか?
    これじゃあ、亀の要塞も只の張りぼてで御座います。

      おわっ! 

    巨大な鏡の壁面にハリ様の御姿が上映されました。


   《 あらあら、見苦しいですこと。

  そちらの如何わしい科学者では、
 この鏡の分析は出来ないでしょうねえ。

何しろこの鏡は、わたくしの霊力では無く、
大黒天様がこの日の為に御創造遊ばされた神鏡なのですよ。
非の打ち所が無くて当然ですわ。

名前は 波 紋 鏡(はもんきょう) 」と言うのよ。

ここで、わたくしが攻撃を加えれば、再生は出来ませんね。
その前に、もう一回こちらの再生をしましょっと、
 
 ふふ~ん ・・・
  えとえと、さっきの辺りに巻き戻してェ、ポチッ、 と ・・・ 》


     ヘッ ???

  再生? 巻き戻しって何の事でしょう?

ああっ、ハリ様の御姿が消えると、亀戦艦が映りましたが ・・・
おかしい、かっ、亀の頭が映っている。

何で? 実体の亀の頭は、さっきの攻撃で破壊されましたが ・・・

  まさか ぁ ???


(( ・・・ の女を砲撃可能な砲門から
    毒入りの豆をぶっ放せェ。ファイヤー!!! ))


   ささ、再生ってこの事ですかあ~~!!!


ズガズゴドドンズドンガァガガドドド~~~ン!!!   

    うわあ、すんごいです!!!

 この鏡は、言ってみれば叡智晶を更に改良を加え、
映った物を録画再生出来るばかりか、
受けた攻撃を吸収したり反射したり、
しかも何度も再生可能だなんて、
ど、どうなっているのか見当も付きません。

  因みにハリ様は、
   手の平に小さなリモコンらしき物を持って操作しておられます。


《 いやあ、ほんと凄いのお。
 噂には聞いておったがこれ程とは ・・・

 流石に大黒天様じゃあ。
 ハリ殿も自信に溢れた戦い振り、見事じゃのう。》

   ステキですわ。 ウフフ~ン。


  それで、第二波の 『 波 紋 鏡 』 に因る攻撃は、
  ドルン島の損傷を更に広げました。

 若干前のめりで、浮き島が沈没しそうです。

とは言っても、
この巨体では海底に直ぐ届いてしまうのではないかと・・・

この辺の水深は分かりませんが・・

 それにしても司令室は水平を保っています。
 加えて爆発の衝撃も無いようだ。

  となれば司令室全体が球状で、
  その外側には衝撃を和らげる液体か何かで満たされているのだろう。

    まるで脳内の髄液のように・・・


「 将軍、主砲三門大破、中小六十五門の砲台大破、
 及び前足の肩部破損に因り水平維持困難。
 しかも機関室二割破損。

   全体の損傷は三割を超えました!

 また同じ攻撃を受ければ、
 この司令室まで破壊されかねません!

  しかも機関室の損傷に因り、邪霊力の低下が著しく、
  この艦の質量を
  テレポートさせるには非常に困難な状況にあります。

 あ、お待ち 下さい。

 グリオス将軍とフレッタ将軍より入電。
 すぐ救出に向かうとのことで御座います。」


    「 何だ今頃、はらわた 煮え滾ってるぜえ。

    全く、あの女、結局は大神の力に頼って、
   ただ ビデオレコーダーいじっただけじゃねえか!

ふざけやがガツてッて・・ゲウ・ガァ?・・

  何だ? 興奮したらマシンボイスに影響出るのか?
    ぬぬぬ、ほんと神経切れそうだぜ。」


     ああ無理も御座いません。
    それからあなたに、「はらわた」 は御座いません!


ドドッドォ~~~ン! ザッザザザァァ~~~~ン!



  あああ、来た来たぁ! 

   二機同時、自爆首無し亀の両脇に ・・・

    それにしても水しぶきの高さが尋常じゃ御座いません。
   その波は、波紋鏡にぶつかると、奴等に戻って行きました。

    まるで岸壁に打ち寄せる波しぶきか、あ~、海水浴です。


「 お~いグリオスにフレッタ、
 急いで一緒にテレポートしてくれ。

 そうしたら遅刻は無かった事にしてやる。

 ドクター曰く、「波紋鏡」 は短時間での分析は不可能だそうだ。
 勝機が無い以上ずらかるしかねえぜ。」


    すると鏡のスクリーンに、
    笑みを浮かべたハリ様が現れました。


《 あらまあ、三匹で待ち合わせて海水浴にいらしたの。
  冬なのに仲が宜しくて結構なことですわ。

  でも東京湾は遊泳禁止ですのよ。いけませんわ。

 ところでお腹空いてるでしょう。
あたくし、さっき毒入りの豆を頂きましたの。

あなた方の口に合うか分かりませんけど試しにどうぞ召し上がれ。
あ、それと海水浴だから大波も一緒に進呈致しますわ。
 ふふ~ん、それじゃあ ポチッ、 と ・・・ 》


     ええっ、二段攻撃 !!!

  ハリ様の御姿が消えると同時に、
 水しぶきの静止画が映りました。

あれ、それと同時に邪龍三機を囲むように、
波紋鏡が湾曲して伸びていきます。

全て囲み終えるとワイドな四画面になり ・・・
 水しぶきと大亀が交互に二画面づつ映りました。

   あわわわ ・・・ すごい。

      当然、奴等は激しく焦っています。


おおお、おい早くしろ! 皆殺られるぞぉ!!」 



    ポンコツ が言いました。


「 黙れ、今テレポートの波長を同調させているんだ急かすな!!
 フレッタ、邪気をドルンに回せぇ!」  



    金歯親父 が言った。


「 ええ~ん、分かったわ ・・・

 それより、内のプレッタちゃんが海水でベトベトになっちゃたぁ。
 猫って水は駄目なのぉ。も~お、ヤダぁ!


        こっちもヤダぁ ・・・

      ああっ聞こえて来た。
    奴等を挟んだ亀の二画面から ポンコツ の声がぁ、
  ステレオでェ ・・・


(((( ・・・ 砲撃可能な砲門から
     毒入りの豆をぶっ放せェ。ファイヤー!!! ))))  


     この動画の台詞が終わらぬうちに、
   水しぶきの画面の一時停止が解除されました。


ズガズゴドドンズドンガァガガドドド~~~ン!!!

ドドッドォ~~~ン! ザッザザザァ~~~~~~ン!

ズガズゴドドンズドンガァガガドドド~~~ン!!!

ドドッドォ~~~ン! ザッザザザァ~~~~~~ン!



   「 いいやぁー、キャーッ!

      バカバカ バカバカ ヤダヤダカバ ・・・ 」 


         あのネェ ・・・

       エエーッ、これは微妙です。

     間一髪、奴等は逃げたような ・・・
   ん~、一部に亀の豆鉄砲が当たったような ・・・

 しかし、節分でもないのに豆まきですかぁ?
正神から邪神への贈り物であります。

ただ、水しぶきが静まると三機の邪龍の姿は消えていました。
 ああーっ、キラキラ金箔と白く長い猫の毛が落ちていきます。

    多少は命中した様です。


  うえ~っ、奴等の醜い置き土産が
 再生する為一箇所に集まって来ています。

むむ、ドルンの部下が結構いるようで、
飛び散った亀の肉片その他を再構築しています。

それで、何やら甲羅を背負った太めの鮫のような生物に変身しました。

  その間、波紋鏡 は次第に球状に広がり、
   全長五百メーター程の化け物鮫を完全包囲したのです。

     そして波紋鏡内部に、ハリ様が御出現されました。


《 ・・・置いてきぼりとは可哀想に ・・・

  でも、もう観念なさい。
   あなた方は全次元の異物でしかないのですよ。

    では、さようなら。明日までその場でお詫びなさい。》


      美しく気高い女神ハリ様の頬に、一筋の涙が伝います。
     化け物鮫からは悲鳴の合唱が聞こえる。


 ピカッ、ダダァーーーン!!!



    ハリ様の右人差し指が強烈な閃光を放つと、
     幾つも枝分かれをした真っ赤な雷槍 が、
     一瞬にして巨大鮫に打ち込まれました。

    ハリ様は波紋鏡を縮小して回収されると、
  力無く御姿が消えました。

鮫の体からは黒煙が上がっています。
 彼等は明日裁かれるその時まで、
  この東京湾を漂うことになります。

    実に虚しいことです。


  ところで間一髪テレポートした奴等は、
 アメリカはネバダ州の荒野に出現し、
巨大地震を発生させた模様です。

 つまり、相当ズッコケたのです。



  それが原因で、運悪く近くにあったラスベガスは壊滅したのです。
  あ~あ・・・

 それから三機の邪龍が、
罵倒し合うと共に強烈で過激な抱擁をした事は
 言うまでもありません。

   怪獣大戦争であります。

  しかし三つ巴戦ではありません!

グリオスとフレッタは共闘しているので、
 ドルンは孤軍奮闘しています。

  黄金の三首竜からの超破壊光線と、
   巨大化け猫からの超破壊猫パンチを喰らいつつも、
    ドルンは亀戦艦の無数の砲台から、
     邪気の砲弾を二機の邪龍に浴びせ続けました。

      ポンコツ悪魔は二機の邪龍を相手に
     全く怯むこはありませんでした。

  悪魔の意地ってとこでしょう。

あ~~ただ、化け猫の捨て身の攻撃により、
亀の尻尾は刈られてしまいましたが ・・・

そのとばっちりは、半径五十キロ圏を火の海にしたのです。
 しかし仲間割れした戦いは、サタンの命令でストップされました。

  激怒したサタンは、
   罰として他の悪魔三人から虐待を受けさせました。

  当然、虐待好きの三人は喜びを露にし、
 一時間容赦無く、それぞれ好きな虐待をしたのです。

同情の余地はありません。
 これが邪道魔道下道外道というものです。

   人間も知らずに、この道を歩いているのです。

      言い換えれば激流の流れに身を任せ、
        快楽と堕落と惰眠を貪りながら ・・・



 さて、光玉の地底にいる
ボーリング中将の軍団はどうなったのでしょう?

三十郎様が、叡智晶で録画しておられましたから、
 私見せて頂きました。

  その模様を簡潔に御説明致しましょう。

   まず、グレートドルン砲とはどのような武器なのか?

 それは、砲弾にボーリング中将とその手下の魂を凝縮させて充填し、
まるでサンダーバードのドリル戦車みたいに、
神の光玉まで突き進み、
その勢いで光の障壁を打ち破り、
 可能な限り進んだらドリルの先端から、
  兵士達が詰まった砲弾を発射させる。

   それで大量の兵士を
   「神の光玉」内部に潜入させるという武器であります。

  ただ、その武器は使用されませんでした。

 実はドルンからの命令に因り、
グレートドルン砲は発進寸前で御座いました。

しかしその刹那、光玉から一人の使者が現れました。

  彼は巨大なドリル戦車砲台の側まで近付くと、
    無数の邪神軍兵士達の前で、こう言いました。


      「 邪神軍兵士の皆様、御注目願います!

   私は東京の光玉障壁のみ役を頂いた「 輝 雲 」と申します。
      そして、地獄の重労働界最上層から来た
       同志一千万人の代表でもあります。

     これより、主神様の御神勅を伝えますので、
         心してお聞き下さい。」


         意外な展開で御座います。

        邪神の兵士達が唖然とする中、
 彼は両手で持った台紙に貼られた文面を高らかに読み上げました。


   「 我が子等よ、汝等を断罪するは余りに忍びない。

 がしかし、それは汝等が永きに亘って積んだ罪穢に因るものである。

          この期に及んでも、
  お詫びの念がないことはとても容認出来るものではない。

   だが心底率先して邪神の命に従っている訳でもない。

        故に光玉内での断罪を許す。

    これが、せめてもの我が子に対する情けである。

        心して受けよ!
 以上だ。」


    なんという慈悲深き主神様の御愛情でしょう。

  並々ならぬ覚悟を以って、
  この作戦に臨んでいた軍団の兵士ではありますが、
  その主神様の御愛情に触れ、
  力が抜けたようにその場にへたり込み、号泣しています。

    まるで子供のように ・・・

  その感情は失望絶望感が殆どと、
  遠い昔の親へ対する愛情が一握り。

  もう、収拾が付かないようです。

    彼は続けました。


 「 選ばれし者のみの光玉ではあるが、今より門を開く。

 軍団長は全兵士を引き連れ光玉へ向かって頂きたい。
我等が見送ろう。

嫌な者は、無様にこの地中で断罪を待つが良い。
それに、お前達の上官は海上で何も出来ずにうろたえている。
そんな奴には、もう従う必要は無いだろう。

 御武運を祈る。
  私にはそれ位のことしか言えない。では、さらばだ!」


   彼は、敬礼をして持ち場に戻りました。

  彼の見事な立ち居振る舞い、
  そして無骨ではあるが、炎の闘志と寛大な心に惚れ惚れ致しました。

   あなたは如何でしたでしょうか ・・・


 ボーリング中将は、砲弾から部下と共に外に出てきました。
 彼は主神様の御意志に従うようだ。

  泣きじゃくり、駄々を捏ねる部下を説得し光玉に向かった。



      光玉地底入口 ・・・


  そこは地獄界から選ばれた、
 幸運な一千万人の魂がトンネル状になって、
光玉の奥に繋がっていました。

皆の魂は決して綺麗ではなく、相当くすんでいます。

その彼等に敬礼を以って見送られ、
 邪神軍からの脱走兵凡そ二億人の一群は、
  魂のトンネルを抜けました。

    その距離三十メートル。

   その後、障壁伝いに上昇していきます。

 この時点で彼等は光玉内の神気に因り、
 耐え難い程の苦痛を感じていました。
  それでも後戻り出来ない彼等は、上昇する他ありません。

    そこでボーリング中将は思った。


     何て無謀な作戦だったんだ。
    これでは光玉中心部には
   辿り着くことさえ出来なかっただろう。

   俺達は単なる捨て駒なのだ。
    そして遊び道具なのだ。

       馬鹿馬鹿しい ・・・


   いくら後悔しても遅いのです。

 遂に地上に飛び出た彼等が見たものは、
想像を絶するものでありました。

 薄暗い筈の空には、無数の裁きの天使達が飛び交い、
 その神気に因る光で煌々と下界を照らしていました。

その中心の光の十字架は更に輝き、
 富士上空の神の光輪に向けて、
  祈りの光線を送り続けています。

    彼等には、天使の姿が見えているのです。

  その天使の一人に、彼等は地面の障壁に近い一箇所に集められ、
 正座して祈るよう命ぜられました。
また祈りの強い者には、裁きの刑期の短縮も許すと明言されたのです。

しかも、神気を緩和させる障壁に包まれて ・・・

つまり、私のウサギスーツの役割と同じなのであります。

また、それは醜い魂の汚染を外に
 漏らさない為の意味も含まれているのです。

   その深い神の御愛情に触れ、
     彼等の醜く閉ざされていた心は、大きく開いてゆきました。





  さて、《 第三章 》 ようやく完結致しました。
  如何でしたでしょうか?

 次回からは、《 最終章 》 となります。

今後も、想像を絶する正邪の戦いをお届け致します。
拳三とマーフィーも本格的に活躍致します。

 どのような展開が待っているのでしょう?
  御期待ください。




    大宇宙に輝く星々は生命の光に満ちています。

   偉大なる創造主と幾多の神々、
   そして全宇宙の同志同胞の皆様に感謝致します。

     どうか愚かな地球人類をお導き下さいませ ・・・