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紫苑の部屋      

観劇・絵画と音楽・源氏物語      
について語ります        

八月納涼歌舞伎

2016-08-26 21:20:25 | 観劇
第二部
東海道中膝栗毛
話の筋がなんだかわからないうちに、
ラスベガスに、カジノに飛んだり、アマテラスが現れたり、
ハチャメチャにみえるけど、
夏休みの納涼ですから、
お化け屋敷より、仕掛けが面白いし、
面白ければ、何でもありで、これもよし、ですかね。
それはそうと、
ほうおう、の筋書きはもともとの原作を解説しているのでしょうか、
舞台が全然違う展開になっていた、のはどうしてでしょう。
ほうおう、では猿之助は演出だけになっていたのに、
当日のチラシでは、脚本・演出とありました。
猿之助らしいかぶき方なのかな?
右近さんも、負けじと「もと海賊だった」とワンピースの白髭さんのまま出てきたり、
うけてました。

艶紅曙接拙
紅翫の常磐津の踊り、初めて見ましたが、
こうした伝統にのっとったものがやはり楽しめます。
とくに、江戸の風物詩がいい、
納涼の朝顔売りをはじめ、蝶々や虫売りなんて粋です。
虫はいまでもカブトムシ売っているから、生きているんだろうけれど、
蝶々は生きたままではなさそう、標本の蝶々?

第三部
新古演劇十種の内 土蜘
松羽目物はやっぱりいいなあー、
笛太鼓・鼓の格調高い音色を聞くと、背筋がピンとします。
その後、三味線が少しくだけて続き、その流れるような技を披露する、
その間合いが何とも言えないー
番卒の踊りもあって、
猿之助・勘九郎・七之助のほか、児太郎の巫女の豪華メンバー。
橋之助、最後の演目ですね、中村屋とずーとともに歩んできたその名前、ご苦労さまでした。

廓噺山名屋浦里
最後は、浦里の人情話、
江戸のお留守居って、そんなものだったのですかね。
江戸っ子が、無粋とするのは、吉原も知らない堅物の田舎者、
それをわが藩を侮辱されたとする、堅物も所詮、小心者に過ぎない、
遊女がその堅物に同情し、一泡ふかせる、その心意気を粋とする文化、
またその噺に感じ入る現代の落語家、
そういう世界なのですね、落語界は、
だって不倫騒動をうまく落ちをつけて切り抜けると、拍手喝さいして許す世界ですものね。

2016/8/15 観劇 歌舞伎座
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