まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

日経新聞に出ていた「アジアの時間の経済学」

2012-04-11 00:44:52 | トラベル
香港のホテルの部屋に届いていた4月2日の
日経新聞の「景気指標」のコラムに「アジア
の時間の経済学」という文章が出ていました。
シンガポールの佐藤大和という記者の名前が。

「シンガポールは朝の訪れが遅い。出勤時間
の話ではない。日の出が7時と遅いのだ。
赤道直下なので一年中ほとんど変わらない」
という書き出しでそのコラムは始まっています。

私は10年以上シンガポールにいたのですが、
運転免許の試験を受けた時に、「夕方7時以降
から朝の7時までの間に運転をする場合は、
ヘッドライトを点灯しないと交通違反となる」
というような文章が教則本に出ていたのを
思い出しました。7時に日が登り、7時に日
が沈む。

それはすごく合理的な気がしたのですが、
英国のグリニッジ標準時を基準に、地球一周
を24で割ると、シンガポールは地理的には
「+7」に属するのだそうです。でも実際は
「+8」に属しています。

マレーシアに合わせて、そのように決めたら
しいのですが、実は中国も、香港も、台湾も
フィリピンも同じ時間帯。そうなると仕事を
する場合もすごくアドバンテージがあるよう
です。

アジアの中華系のビジネスマンは、東南アジア
各地に幅広く分布していて、「+8」の時間
帯に集中しています。旅行でも時計を合わせる
必要はないし、為替取引などもリアルタイム。
この「+8」の時間帯には現在15億人の人口
が含まれるのだそうです。



国土の広いインドネシアは「+7~9」まで
の3つの時間帯があるのですが、これをシンガ
ポールやマレーシアと同じ「+8」に統一し
ようという動きがあるようです。こうなると
15億の人口に新たにインドネシアの2億が加
わるというすごいことになっていきます。

「するとタイやベトナムが新たに加わる」と
その日経新聞のコラムは書いています。そう
なると東南アジアはさらに一体化を進めてい
き、日本はさらに東南アジアから孤立化して
いくということになっていくんでしょうか。

時間帯の設定というのも実に戦略的な意味が
あるんですね。

こちらもよろしくお願いいたします。

にほんブログ村 海外生活ブログ アジア情報へにほんブログ村
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夜桜は高感度で撮るのがよい | トップ | インド二輪市場でのヒーロー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

トラベル」カテゴリの最新記事