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これでいいのか、東京都知事選!

2012-12-01 19:30:26 | 東京

2012年12月16日(日)に衆議院選挙など
と同時に行われる東京都都知事選挙。若者
の投票率の向上のために起用されたのが
AKB48なのですが、これを最初に地下鉄の
車内吊りで見たときには、ちょっとびっく
りしました。日本って(東京って)どう
なってしまったんだろう!あるいは、この
広告を理解できない私がおかしいのだろうか・・・

昨年まで約14年ほど海外に住んでいた私
は、住民票がなかったので、東京都の投票
権がありませんでした。十数年ぶりの投票
になるのですが、その記念すべき投票が、
今回の投票です。

11月末くらいから、AKB48の三人を使って、
広告キャンペーンが始まりました。どれ
くらいの広告費を使っているのでしょう。
こちらはコマーシャルフィルム。

「忘れてないよね。入場券持った?行こ」
と語りかける三人。「今度の都知事は私
が選ぶ」というキャッチフレーズ。

投票率の低い20代の若者たちに、選挙に
行ってもらうために、若者に人気の高い
AKB48という起用するという企画意図は
簡単に理解できます。さらに、今年は、
フェイスブックも連動させています。
https://www.facebook.com/h24tochijisen
またこの中で、都知事選の選挙に、
「私、行きます!」と宣言すると、AKB
のオリジナル壁紙がもらえて、CMのメー
キングも見られる。さらに「モザイク
アートパネル」というのにも参加できる。

今流行のSNSを活用してのキャンペーン、
効率的かどうかは別にして、プレゼンで
の説明が目に浮かぶようです。

ネット上の噂によれば(真偽のほどは知り
ませんが)、通常は入札で広告代理店を
決めるようですが、今回は石原前都知事が
突然辞めたので、某大手代理店一社に指名
で頼んだのだとか。前回のオリンピック
招致の時も問題となりましたし、ちょっと
前のEXILEを使った広告の時も、

いくら人気があるからと言って、この起用
の仕方はちょっとおかしいと思ったりしま
したが、東京都の広告戦略はあまりにも
安易と思えることが多いです。

私は、AKB48そのものを批判しているわけ
ではなく、東京都の広告宣伝の考え方に対
して怒りを覚えているのです。政治には
興味がなく、選挙には行かない若者に対し、
AKBの影響力を借りて、行くように仕向ける
という企画意図はわかります。でもなんか、
有権者を馬鹿にしている雰囲気です。

いくらAKB48が国民的人気と言っても、
どれだけの人がこの広告に刺激を受けて、
選挙に行くことを決意するのでしょう。
たしかにそういう人もいるのでしょうが、
副作用も大きいかと思います。この広告を
見て、「あなたたちに都知事を勝手に決め
られては困る」とか、せっかく選挙に行こ
うと思ってたのに、こんなふうに言われる
と逆に行きたくなくなっちゃう、と思う人
も出てきますね。また、有権者をこの程度
とテキトーに扱っているかのような東京都
に対して反感を持つ人もいます。

ツイッターの発言を見てみても、批判的な
コメントが目につきます。「税金の無駄
使い」、「選挙には行きたくなくなった」、
「デザインがひどい」、「テキトーすぎる」、
「東京都は頭がおかしい」、「日本は終わり」
という過激な書き込みが続々とアップされ
ています。選挙に行きたくなったという
コメントも少数意見としてはありますが、
大多数が批判的な意見です。

オタクの有権者の皆さんに対しては効果が
あるのでしょうが、それ以外の大多数の
有権者にとっては、あまりよい効果が出て
いないような感じですね。面白い意見と
しては、「松岡修造をキャラクターにした
ほうがよかった」とか、「起用するんなら
石原プロモーションのタレントだろう」
とか勝手な意見が出ていました。

うちの嫁は「福山雅治に"選挙に行こうよ”
と言われたほうが行く気になる」と申して
おりました。(笑)

しかし、日本がこのような広告をやって
いるのを、諸外国の皆さんに知られたら、
知性の低下を疑われて、馬鹿にされて
しまいそうで恐ろしいです。そういう
ことにならないように、頑張らなくちゃ。

こちらもよろしくお願いいたします

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