【思い出補正でリメイク作は評価が厳しめに?】
Aクリスティーさんの超有名ミステリーを俳優の
Kブラナー氏が監督と主演でリメイクした
「オリエント急行殺人事件」と「ナイル殺人事件」
の評判は世間一般的には?あまり芳しくなかった
とか。
今年の9月15日からはシリーズの第3作目も
公開されるとのことなので、このタイミングで
鑑賞してみました。
正直、ミステリー小説版も過去の映画版も大好き
で以前トルコに行った際はイスタンブールの
オリエント急行の始発駅も見に行ったぐらい
思い入れがある作品なので、Kブラナーさんが
演じるあの名探偵のEポアロが走るとか格闘する
などの現代的アクション要素が増えたと聞いた
だけで、古き良きイメージとちょっと、といった
感じでスルーをしてしまっていました。
あとぶっちゃけKブラナーさんというと、あの
時間逆行映画「テネット」での悪役のイメージ
が強くあんまり良い印象もないし、あんな人が
(大誤解)灰色の脳細胞、Eポアロをやっても共感
できないのでは?という感があったのも否めず。
そんなリメイク作を改めて4k UHDで見て
みました。
【オリエント急行殺人事件の出来は?】
いわゆるジャンル的には閉ざされた空間で事件が
起こるという「クローズドサークル」モノなので
個人的には大好きなやつですが、それが更に特殊
空間である列車内(しかも豪華寝台列車!)でという
舞台設定は本当にもう最高です。
ただ観客としては既に十分に過去作であらすじも
物語の結末も知っているので、あとはその上で
どう楽しませてくれるのかと。
結論から言うと個人的には物凄く楽しめました。
原作小説や過去作をリスペクトしつつ、新たな
要素を入れ映像的にも芸術性も高め、更に原作の
とても斬新だった物語の決着の付け方に対しても
先鋭化しているというか、過去映画版よりも探偵
のEポアロの心の葛藤が描かれ、より鑑賞後に強く
余韻が残る形になっていました。
なので結末を知っていたのにも関わらず、結構
強く感情を揺さぶられてしまいました。
あと映画冒頭のエピソードからKブラナーさんの
演じるケレン味のあるEポアロに、全く違和感を
感じなくなるどころか、神経質で相当な変わり者
だけど憎めないという、愛すべきキャラぶりに
あっという間に魅了されてしまいました。
シェイクスピア俳優で有名で、相当な芸達者な方
なのに完全に舐めてしまっていたことを反省。
あとEポアロが格闘するって聞いて違和感を感じ
ていた部分も、実際には違和感を感じる程では
なく本当に良く練られ、完成度も高いリメイク作
でした。これならぜひ続編の方も見なくては。
映像美&HDR度 ☆☆☆
音楽&Atmos度 ☆☆
【次回予定】
映画『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』特報|9月15日(金)劇場公開
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