正福寺(住職改め)長老のひとこと

正福寺住職が毎月テーマを決めて「ひとこと」申し上げます。
ホームページの更新情報も不定期に載せていきます。

12月のひとこと(平成28年・仏誕2582年・皇紀2676年)

2016年12月01日 | Weblog
いよいよ、今年も余すところ1ヵ月。

振り返ると、あっという間の1年間でした。

いろいろな計画を1つずつ片付けてきたような気がしますが、何か大切なことをやり残したような気もするのです。



閑話休題



先月末、開いた口がふさがらないような、情けない新聞報道に接しました。

北九州のテーマパークで「五千匹の氷漬けされた魚たちの上をすいすいと滑走」「前代未聞のアトラクション、日本初、いや世界初間違いなし」と宣伝したスケートリンクが開場されそうになったというのです。

こんな企画が、提案されたこと自体理解に苦しみますが、企画の段階から魚の氷漬けのスケートリンクが完成するまで、どの段階でも、誰も、ストップをかける人はいなかったのでしょうか。
いや、反対した人は必ずいたはずです。でも、大きな流れに抗しきれなかったのでしょう。


五千匹の氷漬けされたスケートリンクの上を、誰が滑るのでしょうか。
想像するだけで、気分が悪くなります





さて、私たちは、私たち自身の生命を維持するために、十二分すぎるほど多くの動植物の生命を犠牲にして生きています。


食前の言葉「いただきます」は、まさに私たちは、このことを消して忘れませんよ、と言っているのです。

これ以上の不用・不急の殺生は許されません。

グルメ志向もほどほどに!


いわんや、魚の氷漬けのスケートリンクなど論外なのです。




大漁(たいりょう) 

朝焼け小焼けだ

大漁だ

大羽鰛(いわし)の大漁だ

浜は祭のようだけど

海のなかでは

何万の鰛のとむらい

するだろう。

(金子みすず)



寒さ厳しき中、お体ご自愛ください。


合掌





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