正福寺(住職改め)長老のひとこと

正福寺住職が毎月テーマを決めて「ひとこと」申し上げます。
ホームページの更新情報も不定期に載せていきます。

11月のひとこと(平成21年)

2009年11月03日 | Weblog
11月3日を中心に、前後一週間ずつは、読書週間です。

先月の“ひとこと”で、私は、“秋の夜長”には、是非、何か大作に挑戦してみてはいかがでしょう、と申し上げました。


いよいよ、秋も本番。

何かいい本に巡り会えましたか。

心に残る一冊を読み返してみるのも楽しいですね。


10月28日の「天声人語」に読書週間にちなんで、こんな言葉が紹介されていました。
お読みになられた方も多いと思いますが、ご紹介申し上げてみます。


中国には「三余」(さんよ)という言葉があります。

読書するのにいい時期は、3つあるというのです。

四季の中では“冬”、1日の中では“夜”、天気では“雨の日”というのです。

冬・夜・雨の共通事項はなんなのかか、などと考えてしまいます。


家の中に引き籠らざるを得ない時には、しっかり読書を、とでも読んでいいのでしょうか。

もしかしたら、中国の経済成長の秘密は、この辺にあるのかもしれません。

私などは、冬・夜・雨とくると“熱燗”などと早とちりしそうです。

もうひとつ、こんな言葉も紹介されていました。


「三上」(さんじょう)という言葉です。

文章を練り上げるのに、いい場所は3つある、というのです。

“馬上”“枕上(ちんじょう)”、“厠上(しじょう)”というのです。


馬上とは馬の上、枕上はおそらく、今風に言えば、ベッドの上、厠上とは、トイレの中で、という意味でしょう。


馬上で思索にふけっていたら、振り落とされてしまいそうです。

ベッドに横になったとたんに、バタンキューの人はどうしましょう。

“厠(かわや)”というのは大変ユニークですね。思わず笑ってしまいそうです。


馬、枕、厠の共通項は何なのでしょう。

私は、“ひとり静かに”あたりだと思うのです。


皆さん、いかがお考えになりますか。



秋も深まってまいります。



“読書三昧”お互いさま、読書の醍醐味をじっくり味わおうではありませんか。



合掌
コメント
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