買って来ましたOVA3巻!勿論初回版。
うっわ凄え展開速え~~~~
コミックス2巻終盤から、4巻冒頭まで50分弱で一気に!
ソレだけに、削られた場面も割とあったのですけどね。
でもハルコンネンの精は出てきた(笑)
CV:石塚運昇
ジェットブラックですよ!ビバップの。糞ワロタwwww
で、話を戻すと、
削って納得の場面と、「あれ?ここ削るの?」と思った場面とあるけども、そういった場面は後半にもってくるのかなあ、と思ったり。特に4巻冒頭の
「最も恐るべき化物とは何か わかるかねインテグラ」
の一連の流れの所。
後、
「おやおやまた今村さんのマンシューがはじまったよォ~」
方法論として、各場面をじっくり描いて途中で切る(個人的には3巻ラストで切ってくれても良かった)のと、怒涛の展開で視聴者を引きずり込むのとあるとは思うけども。
今回は後者を選択した、て事なんでしょうね。
ちょっと「タメ」つーか、間が無さ過ぎるかな~なんて最初は思ったのだけれども。
いや、コレ有りだわ。
時間経つのはえーはえー。
連続で垂れ流しております。昨晩から~~~仕事をはさんでるけども~~~10回近くは再生してるかな?
息つく間もないとはまさにこの事。20分程度でアーカードが警察特殊部隊を虐殺する所まで行っちゃうもんな~。
あ、虐殺て書いてるけども、原作のような禍々しさつーか、背筋の凍るような感じ、つーのかな、そんな感じは「何故か」薄まってる感じ。なんでだろ?
戦闘描写はもー無茶苦茶動く。特にトバルカイン戦。
トランプの表現とか相当CG使ってるけども、違和感が無い!
この「自然っぷり」て「戦闘妖精雪風」に匹敵するかも。雪風も凄かった…
うん、これコメンタリーで中田譲二さんも言ってたけど、劇場で充分通用するよ。
ちなみに今回のコメンタリーはまともでした(笑)でも貴重な話も多くてコメンタリーも満足。
それと「少佐」!今回遂にまともに出演!
CV:飛田展男
カミーユの人ですよ!Zガンダムですよ!
凄いや!ハマリ役だよ!少佐は名台詞が多すぎていちいち挙げてられないけども特に一番最後!
「Welcome to this crazy time♪このイカレた時代へようこそ♪」
タフボーイですよ北斗の拳ですよトムキャットですよ!!!
歌ってるんですよ!いや~いいモン聞かせてもらった。
と、ここまで良い事書いてきたけども気になった事もちらほら。
贅沢っちゃー贅沢なんですがね。
今回の台詞回しで、原作の物を若干変えているのが多かったのですけども、表現を変えたり削ったりする事で、かえって原作台詞の「テンポの良さ」が崩れているかな~て思ったりもしました。単純に言い回しを変えているのならまだ良いのですが、ちょっとこれどうかな?と思ったのが1箇所だけ。
ホテルでアーカードが警察の先遣隊を皆殺しにした後、セラスに説教する場面。
「鉄火を以って~」の下りなんだけども。
一番最後、原作だと
誰にもできない唯一つの理だ
神も 悪魔も 私も おまえも
で締める所で、アニメだと「私も」が削られているんですよね。
この台詞は、後半に繋がってくる重要なものだと思うのですが…
「私も」を削る事で台詞の意味が違ってくるんですよね。原作では、闘争の場面においては全ての者が平等である、アーカード自身も例外ではないと言っている訳ですが。
深く書き始めるとキリが無いのですがちょ~っとここは不味かったんじゃないの?なんて思ったりもしました。
いやでも面白かった!次回はそうか!あの「大演説」か!もしかしたらリップバーン戦も!?SR-71で空母に突撃!?
オラなんかワクワクしてきたぞ!
ではまた半年後!(もう待つのは慣れました。)
原作の方は明日にでも書きます…
彼等は明日等見ていなかった。
大切な「何か」はとうに失われ、取り戻す術も時も無くしてしまった。
第二次大戦のその時に。
「お前が俺の死か」
死ぬ為に、殺される為に、死に場所を与えてもらう為に彼等はやってきたのだ。
闘って死ね。
それは自ら進んで選択した自殺命令だ。
それこそが彼等が唯一選択できる「輝く明日」だ。
だから笑って死んでいく。
少佐は言う。
「世界中の全ての人間が我々を必要となどしていない」
彼等はとうの昔に「無いもの」とされた。
表に出てくる事など出来ない。
存在してはいけない。
三界に行き場無く、誰も彼等など見向きもしない。
だから彼等は闘争を選択した。
それでしか自らの存在を世界に証明できないと思ったのだ。
「まだあるはずだ!!」
「まだどこかに闘える場所が!!」
「まだどこかに闘える敵が!!」
「世界は広く!!」
「脅威と驚異に満ち!!」
「闘争も鉄火も肥えて溢れ!!」
「きっとこの世界には我々を養うに足るだけの戦場が確実に存在するに違いないと!!」
彼等が望んでいるのは「闘い続ける事」。
勝利など望んでいない。
敗北を与えろと彼等は世界に叫び続け、自らの死に世界を巻き込む事。
なんとなく、理解できる気がする。
……俺も狂っているのだろうか?
以下次号。
それは「諦観」だ。
ヘルシングは言うに及ばず、読者を爆笑させる「以下略」、「聖学」、いまだに単行本化されていない短編達に至るまで。
テーマを正面から描いているヘルシングは置くとして、以下略などにもそれは見て取れる。
以下略…と言うより、オタク、とりわけ例の3人組が出る作品の基本は「自虐」だ。
自分達の馬鹿な行動を「どうだバカだろう?」と踊り、「ああ、バカだ」と読者の笑いを誘う。
パロディというものは笑いを呼ぶと同時に同等の批評性を要求される。
それは「意味が判る」読者との共有であると同時に自分達をひっくるめたオタク全体をシニカルに批評しているとも言えるのだ。
全体を俯瞰し、ドライに観察する視点と、読者と同じ高さ、同じ感覚でもって笑う視点が同時に存在するのだ。
単行本化されていない作品に「彼等の週末」というのがある。未読の方にはネタバレとなって恐縮なのだが概要はこうだ。(若干うろ覚えなのだが勘弁して頂きたい)
巨大な隕石が地球の目前に迫り、破滅が免れない状況で、人々がパニックを起こし逃げ惑う中、「例の3人組」はどうするのか……という話なのだが、実際彼らは相変わらずアニメを見たりバカトークを繰り広げて最後まで変わらずに過ごしている訳なのだが。
勿論状況を無視したりしてる訳でもなく、家族は何処に逃げたとか、街に暴動が起こっているのが放送されているのを見て冷笑していたりする。
印象に残っている一言がある。
「何処へ逃げたって無駄なのにな」
この作品はアフタヌーン増刊に掲載されたのだが、アフタ本誌予告でのタイトルは「彼等の終末」となっていた。全体を笑いの要素で包んでいるが、実際はシリアスそのものなのだ。
そう、平野耕太の作品は何であれ、いつだってシリアスなのだ。
それでは今月のヘルシングであるが。
アーカードがルークを利用してウォルターに一撃を入れるところまではまあいい。
その後の2人の会話で、アーカードは一言でウォルターを完全に否定した。
「児戯」
この児戯という表現は、ウォルターの糸の能力もそうであろうが、それまでウォルターが裏で暗躍してきた行動、果ては人生そのものを指しているといえる。
「それを打ち倒さなければ己になれない」
ウォルターにしてみるとアーカードの存在そのものが、自分が克服できない「必要とされなくなる」「老いる」「いつか忘れ去られる」事に対してのカウンターであり、存在意義を否定する存在となってしまったのかもしれない。
ウォルターの行動で言うと、アーカードを倒すというのはあくまで「手段」でなければならない筈が、「目的」と化してしまった訳だ。
つまり「餓鬼の理屈」だ。
ここで価値の逆転が起こる。
アーカードはこの闘争、戦争を「餓鬼の喧嘩」と切り捨てている。
つまり大人の戦争であろうが、子供の喧嘩であろうがその本質は等価だと言い切っているのだ。
その過程、手段、結果がなんであろうと、そこに意義も意味も無いと言うと同時に、ウォルターの過去も無意味だと断じている、と言ってもいい。
これは全て失ってきたアーカードが、自ら捨ててしまったウォルターを否定する、これもまた「諦観」の一つの形なのかもしれない。
アーカードの行動にウォルターがどう応えるのだろうか?
以下次号。
ルーク・バレンタインは文字通りのかませ犬だった。
状況も判らないまま現れた途端に操り人形にされアーカードにぶつけられ、もう一度殺されるとは。
ウォルターもやはり死ぬつもりだった。
吸血鬼と化しても僅かに一晩で崩壊し始める体。
「やはり」 「無茶な施術」
それも全て「納得」して、ただ「アーカードを倒す」為だけに。
自分のありとあらゆる物を捨て去り、否定し、諦め、なおかつ時間制限有りという出鱈目な条件で。
以前の刹那的な発言も全て自分の死を前提としていたのだ。
だが何の為に?自分が少佐の捨て駒、ただ切り捨てられるカードに過ぎない事を納得してまで闘う理由は何だ?
ただアーカードと闘いたかったのか?
吸血鬼狩りの一族が頼みを置くのがまた吸血鬼だというのに我慢できなかったのか?
吸血鬼は例外無く倒されなければならない、という矛盾した理屈ではあるまい?
それともまさか・・・・・・インテグラか?
最後のページ・・・
「追い詰めたぞ アーカード!!」
本当に?
追い詰められたのはお前ではないのか、ウォルター?
お前こそが限り有る命故に生きる事に足掻いているのではないか?
確かに、後少しでアーカードは倒せるのかもしれない。
だが、アーカードに生への執着はまるで無い。
執着が無い故に、逆に死に最も遠いのがアーカードという存在なのではないか?
・・・・・・おそらく来月号辺りで決着なのだろう。
私は糸を引き お前を操る
お前の心を捻じ曲げ 夢を叩き壊し 眼を覆い 何も見えなくさせてやる
私の名前を呼ぶがいい
お前がわめくのが私には愉快なんだ
ご主人様ってな
MASTER OF PUPPETS/METALLICA
50年来の戦友であり、お互いの手の内は知り尽くしている。
だが互角、では無い。
ウォルターは周到に準備していた。
糸で自由を奪い、カスールの弾丸は糸で織り上げた防壁で弾き、
使い魔の犬を両断し、挙句の果てにはジャッカルに(恐らく最初から)”しかけ”を施し暴発させた。
と言う事は、ジャッカルを製造する事自体がミレニアム側に折込済みであり、アーカードの「戦力」そのものが分析済みであると言える。
アーカードの中の「命」は既に放出され、それもアンデルセンによって焼き尽くされている。以前のような無尽蔵な再生能力とはいかない訳だ。
アーカード自身手詰まりの様にも今は見える。
だがそれはウォルターも同じ事だ。
糸を使う以上その攻撃はやはり遠距離になる。
ウォルターは「ただの吸血鬼」と言ってはいるがその吸血鬼を滅ぼすには首をはねる、心臓を突く(えぐる)必要がある。
そうなると接近戦を挑まねばならず、遠距離攻撃では致命傷は与えられない。
拮抗状態に見えるがどうなるのか?
そして両断された犬からかつて喰われた筈のルーク・バレンタインが。
まさかここで復活するとは思わなかったが、どう絡むのだろうか?
でー、ハーイ、ヘルシングはバトルが始まったんでこんなもんでー。
今回は(から?)ゲーマガでも連載開始ですよ。
予告見た時は「あー別の漫画かー?」と思ったけども実際見てみたら。
「またオマエラかwwww」
つかタイトルは「以下略。」そのまんまだもんなー。
いや(・∀・)イイネ!!
コンプ桃組とかコンプエースの様に買うの恥ずかしくないぞ!買ってないけど!
冒頭いきなり
クワッ
「俺のケツをなめろ!」
ヅバーン
だもんな。いやホント、このノリ大好きだわ。ゲーマガ購読するしかないかな。
真面目に連載してれば。
しっかしゲーマガねえ……
なんつーかやっと「落ち着く所に落ち着いた」感じ?コンプエースなんかはどー見ても浮いてたもんな。
ゲーマガ自身、誌名変わってきてるけど最古参のゲーム誌だもんねえ……ファミ通とどっちが古いんだっけ?
するとアレか?以下略のコミックスはソフトバンクから出るっつーことか?
「聖学」も連載がファミ通PS2なのに新声社、角川からコミックスが出たりしてるし難儀な作家だよなー。
コミックスは、気長に待ちます。
いや、ヒラコーこんなブログ見てる訳がないだろうけどね。
とりあえず
「なぁなぁ、テク〇の技術でイリュ〇ジョンのゲーム作ったら無敵じゃね?」
「死ねばいいのに」
_, ,_ ∩))
( ゜A゜)彡 パーン!
((⊂彡☆∩ _, ,_
⊂(⌒⌒(;`Д´)
`ヽ_つ ⊂ノ
共に流されて行くのは砕け散ったかつての神父。
吸血鬼はうつむき吹かれるに任せているが、その胸に去来するのは何か。
今回問われたのはインテグラの「覚悟」だ。
指揮官、頭首、元首、など「人の上に立つ者」には確実に要求される資質だ。
大切な何かを守る為に他の大切な物を犠牲にできるか。
今まで必要と思っていたものを捨て去る事ができるか。
安易な希望や楽観を捨て去り現実を認める事ができるか。
極限の状況に置かれたならば。
言い訳は通用しない。
「仕方が無かった」は通用しない。
奇麗事など通用する訳も無い。
「全てを守る」などご都合主義でしか無い。
「後悔」などしている余裕など無い。
別に戦争だけの話をしている訳ではない。現実にいくらでも有り得る話だ。
「覚悟はできている」などと口にするのは容易いが、本当に覚悟している者などどれ程いるというのか。
確かに彼女は自ら望んでヘルシングを継いだのではないのかもしれない。
否応無しに指揮官となってしまったのかもしれない。
ペンウッド卿と同じように家柄と地位でこの職についたのかもしれない。
父が死に、叔父に命を狙われた以上、家督を継ぐしか方法が無かったのかもしれない。
だが彼女は選択し戦場に立っている。
アーカードは彼女に南米の時と同じ問いを突きつけた。
「殺すのはお前の殺意だ」
そして彼女は選択した。「見敵必殺」と。
彼女の中の葛藤は想像に余りあるがこれしか選択肢が無い、選択せざるを得ない、とも言える。
父を失い、知己の友人とも言えるペンウッド卿を失い、長らく家族同然に思っていた執事を失う選択をした彼女の心境は如何ばかりか。
そしてウォルター。
俺にはやはりウォルターは自ら死を望んでいる様に思えてならない。
インテグラの決断の際に言った
「言いなさい」「言うのです」「お嬢様」
この台詞は大きな意味を持つのではないだろうか?
まだウォルターの真意は見えてこない。
安易に闘争を求めているだけでは無いとは思うのだが。
DEAD ZONEてサン電子から出たアドベンチャーゲームだって知ってる?(挨拶
どもども。発売から一週間も過ぎたしそろそろネタバレ気にしないで書いてもいいよねー。アワーズ本誌は明日以降ですよー。
つかね。ストーリーそのものは原作そのまんまだし、TVアニメでもここまではやっちゃってるからまあそれほど語ることも無いわな。
なんで、ちょいと箇条書き風味で気になった事を。
・ウォルターさん大活躍。
TVアニメと同じセリフなんかもあるのだけど、表現の仕方も変えていて見比べると面白い。アクションシーンなんかも動く動く。カッコイイ!
更に、原作を追いかけてると今巻のウォルターが途端に胡散臭く見えてくる(笑)
・冒頭に「アーカードの夢」が
これは原作だともっと後なんだけど、なぜこの場面をここにもってくるのか?
製作サイドも相当真摯に作ってるのが判るから、安易なセリフ、場面の改変ではないのも判ります。もう少しシリーズが進んでから考察するのも面白いかも。
・バレンタイン兄弟
TVアニメ版より明確に吸血鬼の強さ、恐ろしさが表現されてますな。鬼速。
ルーク兄ちゃんの子安武人氏の声はやっぱカッコイイ。それと、弟。
ヤンのチンピラ度、DQN度が上がっ
てるーーー(褒め言葉)
コメンタリにもあったけどTV版の中井和哉版はチンピラやっててもどことなくカッコイイ。けど今回の高木 渉版はもーね。そのまんま。中井版とも違和感ねえし。
いやーキャストのチョイス上手えなースタッフ。
・いやしかし一番気になったのはですね、
セラスはオパイもけしからんがケツも
けしからんな!!!
何かここだけ妙~に力入ってませんか?
通風孔から落ちるシーンとか。
ペンウッド卿の上に乗っかってる(こう書くとエロいな)シーンとか。
府警のオパイは素敵(ステッキー)ですね<素敵です。
一応言っとくけどヘルシングはハードでバイオレンスでエロの要素なんぞひとっつもないシリアスな作品ですよ。
エロいのはセラスだけです。
・ちょ~っと残念だった事。
旦那のクロムウェル発動シーン。もうちょっとじっくり見たかった・・・・・・。
旦那がバラバラになって、
ブワワワワーぞわっボタッボタッズザ
ザザザ-ドドドドドドガキンガキン
てな流れが一瞬に。
もっとこー、ホラーつーか「這い寄る混沌」つーか「じわじわ迫って来る恐怖」みたいな感じを出してくれたら嬉しかったなーなんてな。
いやでもこれもかなり贅沢な注文でして。とても良かった。面白かった。コメンタリーとおまけディスク、イラスト立てと粋な+αもあって。次も期待です。
次からはいよいよTV版とは違う、「原作」にそった展開へ。次は「伊達男」登場ですな!HELL AWAITS!!
さあどうした?まだ2巻が出ただけだ
ぞ?かかってこい!!
絵コンテを出せ!! 動画をチェックさせろ!!
スケジュールを再構築して立ち上れ!!
スタッフを動員して反撃しろ!!
さあ夜はこれからだ!!お楽しみはこ
れからだ!!
ハリー!ハリーハリー!!ハリーハリ
ーハリー!!!
いやスマンす。急がなくってイイッす。言ってみたかっただけです。じっくり待ちます。クオリティー重視でおねがいします。期待してます。頑張って下さいスタッフの皆様。
驚愕の内容である。
俺の先月号の予想(希望的観測とも言う)は真っ向から否定されてしまう内容であった。
確かに、ウォルターが「最初から裏切っていた」可能性は高い。
・インテグラとアーカードの出会いを影で操っていた?
・英国内部の情報がミレニアム側に筒抜けになっている。
・6巻、大尉と相対した後の様子が描写されないのは何故か?
・吸血鬼化した今も恐らく正気である。
だがしかし、これはあくまでアイランズ卿の推測であり、しかもこれは「欠席裁判」に等しい。
更に言うなら裏切るにしても決定的なチャンスはいくらでもあったはずだ。
特にアーカードが空母を強襲してインテグラの元を離れている期間は。
いや、インテグラは最初から関係無いのか?
そもそもウォルターは「若返り」「永遠の命」に目がくらむような男か?
裏切り者の存在は以前から予想されている描写があるが(4巻、マクスウェル)今、この時点でアイランズ卿の言葉でそれを語る理由はなんだ?
もしかして少佐、ウォルターの目的は本当にアーカードだけなのか?
疑問は尽きない。
だが言えるのはウォルターが以前から裏切っていた、とうの昔に「諦めていた」としても、インテグラ、ヘルシング家に対しては良い従者であったという事だ。
だがしかし、まだ「何か」おおきな逆転、どんでん返しがあるような気もする。
来月が待ち遠しい。
非常に濃い8ページであった。
現実もそうだが物語に登場するおおよその「悪」は大抵それなりの切っ掛けがありそこから悪の道へと転落する。
勿論行った悪行によって罪を背負い、それなりの報いを受け、形の上では罪を償ってもそれは「業」としてその者は一生それを背負い続ける。
悪行の大きさによっては死を持って償う者もいれば、激しく後悔に苛まれる者、改心して一生を罪と向き合う者、時には発狂する者もいるだろう。
上記の罪を犯す者は普通何らかの目的を持ち、その目的の為に「悪である」と知りながら悪事を働く。
「目的」がそれなりに有る訳だ。
それならば、だ。
目的の無い悪行を行う者、悪行そのものを目的としている者はなんなのだろうか。
普通目的があって悪事を行う者はそれなりの理由がある。良心と目的を天秤に掛け、目的の方に傾いてしまった訳だ。
そこに「良心の呵責」「情状酌量」といった余地が生まれてくる。物語の世界でもそれは大して変わらない。
だが、だ。しかし、だ。例外がいる。少佐だ。
「切っ掛け」が何であろうと、
「良心の呵責」などまるで無く、
「情状酌量」の余地など全く無く、
「目的など無い」と言い放ち、
「手段」の戦争を嬉々として行うのだ。
今回描写されたのは一コマのみ。なんでもない描写のようにも見えるが俺は正直ゾッとした。
空中の戦艦から、片手にココアを持ち、双眼鏡を覗きながら地上のアーカードとウォルターたちが争っているのを本当に「楽しそうに」見ているのだ。
横のドクなど快哉を叫んでいる様にすら見える。
これを邪悪と言わずして何を言うのか。
そして地上のウォルター。
今回の会話を見る限り、おそらくウォルターは正気だ。
ポイントは二つ。
「私をその名前で呼ぶな」
「私は死神の一夢の残骸だ」
何故吸血鬼化し、若返って永遠の命を得たはずの者が自らを「刹那の存在」に喩えるのか。
アーカードが彼を「醜い」と評した事にも現れているが、
彼もまた「諦めた」のかもしれない。
他人により無理矢理にとはいえ、化物と成り果てたのだ。その時点でインテグラの「生きて戻れ」という命令に背く事になる。
ならば、と自らを「悪」「死神」と化す事で反逆の徒となる事を選んだのかもしれない。そしておそらく死を覚悟している。
彼は過去、
「意地も張れぬ繁栄などこちらから願い下げだ」
と言った。
これこそが彼の矜持なのではないか。インテグラに対しての彼なりの最後の務めなのではないか。
そして少佐はこれも「演し物」としか見ていないのだろう。
「娯楽」としか見ていないのだろう。
「高みの見物」を決め込んでいるのだろう。
邪悪、としか言い様が無い。
参列者は5人。
どこまでも命が軽い戦場においてなお、その男の命は重かった。
インテグラは黙して語らず、しかし剣を地面に突き立てる。影が十字を浮かび上がらせた。
無数の銃剣の中に浮かび上がるそれは「墓標」だった。
「彼」は走馬灯に何を見るのか。一コマだけ描写された建物は……孤児院。
それはおそらく彼にとって一番平穏だった頃。
彼にとって一番幸せだった時間。
思うに彼だけが劇中において唯一の聖職者ではなかったか。
自他共に認める狂信者と言いつつも、彼こそが「人間」を最も尊んだ存在ではなかったか。
だからこそ化物専門の殺し屋として徹底的に化物に刃を向けるのではないか。
だからこそ人間である事をあきらめた者に限りない憎悪を向けるのではないか。
だからこそ彼の向ける刃には限りない憐憫と救いが込められているのではないか。
神の名を騙り、神罰と称して民衆に暴力を振るい虐殺する自称「十字軍」に対し憤ったのは彼一人だけではなかったか。
彼は以前「暴力を振るって良いのは化物と異教徒だけ」と言ったが、何の罪も無い民衆に暴力を振るう道理は彼の中には有るまい。
故に彼はマクスウェルに「罰」を与えた。
故にアーカードは彼を「宿敵」と呼んだ。
もしかしたらこうなる事で彼は自らに罰を与えたのかもしれない。
そして神は彼を赦し「人間として」死ぬ事が出来たのかもしれない。
そしてついに状況は動き出す。
彼が遂に現れた。
ビルを切り裂き、神父の遺骸を踏み砕き、「ゴミ」と言い放つのはかつての執事。
「人は死ねばゴミになる」
「ゴミに弔いは必要ありません」
狂気に身を堕としたか。
悪鬼と成り果てたかウォルター。