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口からホラ吹いて空を飛ぶ。

 twitter:shirukozenzai 

あくのさんちのどらむすこ。

2009-01-07 | 藤木俊関係

昼休みに買ってきましたサンデー。
コンビニ行ってまずは立ち読みですよ。
立ち読みでニヤニヤしてる俺ヤベェ、俺キモスwwまずは購入。

で。

第一感。
「なんか混ざってるー」
あれか。ギガグリーンか。組織の名前がキルゼムオールてのはそのままか。つか、いきなり壊滅してるのか。て事は組織再建したら、
「ネオキルゼムオール」とか「ゲルキルゼムオール」とかに変わったりするのか。

いまいち語呂が悪いな。

あのお姉さんが悪の女幹部ちゃんに変身したりするのか。
ブラックレディか。
黒ビキニか。
ハイレグか。ハイレグなんだな。ろーれぐでもいいぞ。むしろ大歓迎だぞ。

更にヒロインのキョーコちゃん。
( ゜∀゜)彡 眼鏡!眼鏡!
( ゜∀゜)彡 ブルマ!ブルマ!
( ゜∀゜)彡 パジャマ!パジャマ!
( ゜∀゜)彡 貧乳!貧乳!
( ゜∀゜)彡 ちっぱい!ちっぱい!
( ゜∀゜)彡 バキュラ!バキュラ!バキュラ!バキュラ!

流石だ……!出来ておる……!このツンっぷりから次第にデレるワケだな。
なんとも素敵でなんとも素晴らしい。

まさにまさしく藤木俊の帰還である。

今回は主人公のズレ加減から見ても、この少年「阿久野ジロー」の成長物語て側面もあるのだろーなとは思うのだが、センセブログ見る限りだと「いきあたりばったり」言ってるし楽しみな反面、怖かったりもする(笑)
今回は初回で状況説明なんかが大半なんだが来週も楽しみである。
これで毎週の楽しみが一つ増えた。
いやマジ最近サンデー面白いぞ?

ともあれ藤木先生おかえりなさい。これから毎週が楽しみです。



以下基本的には関係無い(であろう)話。
ちょっと最近考えているけども結論が出ないのが、

「悪」とは何か?

あく「悪」
(1)わるいこと。否定すべき物事。道徳・法律などに背く行動や考え。{goo辞書}

「悪の組織」とか言われてもピンとこないのですよ。読みきりのギガグリーン読んだ時も「どの辺が悪?」とか。
天体戦士サンレッドの「フロシャイム」なんかも「自称」悪の組織言われても、
「いや、あんた達普通だから。悪人ちがうから」
てなもんですし。
コメディで悪を表現する、てどうやるの?
あー、「エクセル・サーガ」なんてのもあるなー。アレも相当立場というか悪の境界線が曖昧なんだよなー。
悪を定義する、て事が難しい。

これがシリアスだったら表現しやすいかもしれんけど、

ただエゲツない殺し方や拷問を楽しんで「私は悪だー」て狭い表現に納まってしまう(例:絶対悪さん。ネウロの。)
もしくは
この子は今ではこんなやさぐれていますけども小さい頃は良い子だったんですよ、なんでこんな悪い子になってしまったのかというとですね……と身の上話に落ち着いてしまう(例:最近のバトル物全般)
その時点で半分「悪」てモノからズレてきてると思うわけですよ。
現実を見渡してみても、
「テロ」「紛争」なんかは世界中であるけどもこれもややこしい話で。

「善」の反対の言葉は「別の善」だ(by野原ひろし(だったよね?)

てな言葉もある位で視点によって「悪」というモノが変わってくる。また、

善人なおもて往生す、いわんや悪人をや

なんて言葉もある訳で。
「はじめてのあく」なんてタイトルを付ける位だからその辺り考えてるのかなー
考えて無いのかなー考えて無くてもこれはそのうちぶち当たるテーマなんじゃないのかなーなんて思ったりもするのですが。
最初に書いたけども俺も結論が出てません。
と、今回はこの位で。
まだ別のネタも考えてますがそのうちに……

さて来週が楽しみだ!


あか☆すた、て略し方はあんまりなんじゃないかと思う件について。

2008-10-29 | 藤木俊関係
あかね☆スターダム、
これは県立御川高校を舞台に繰り広げられる
柔道少女の皮を被ったアイドル誕生の物語である-

やあ、やっと書けますな。
まずは流石のクオリティ、面白かった~。
ストーリーを書くのは野暮もいい所なので省きますが、基本ベタなストーリーでもやはり料理の仕方で極上の料理になる良い手本ですな。

藤木俊はベタネタが上手い。
そして、ベタでいい。

ところで。
藤木屋でセンセ自身で言ってますがこの作品ではある挑戦、実験が行われております。


  意識的に作品へエロい要素を盛り込む


少年漫画だろうとなんだろうと、最近はいくらでもそういった漫画はある訳ですよ。
別に18禁じゃなくても。赤い核実験場とか。
かなり前にも書いた気がするけど、「萌え」「エロ」て即効性の強力な薬のようなもんなんですよね。ただそれだけ副作用も強い訳で。
しかも萌えもエロも親和性、融和性が高いもんだからエスカレートしやすい。
行き着くところは結局の所エロ漫画なんじゃねーのか、と。
それと、「エロの力は偉大」ではあるけども、極端なエロ方面の漫画て長続きしない。
ジャンルの表現限界があるから、他の軸が無い漫画は長続きしないんですよね。
「ネギま!」なんかは早い段階で方向転換しましたよね。
つか、この手のジャンルてとっくにレッドオーシャンなんじゃねえの?

そこで重要なのが「バランス感覚」。
「エロ」が悪い、「萌え」が悪いて言っている訳ではないのですよ。俺も好きだし。
俺はストーリー厨を自認する所ではあるのですが、確たる軸があった上でちょっとサービス、位の方が良い感じだと思うのです。チラリズムっすよ、チラリズム。
あんまり、おっぱおおっぱおぱんつぱんつとかやられても興が削がれる。
そこで当の藤木センセはどうなの?て所ですが。

いいんじゃないですかね?今くらいで。

センセブログで「俺には無理」とか言ってたりするけど、その位の自制が効いてる位で丁度良いんじゃないかと思ったりするんですよ。
脱がしゃエロい、裸の女の子が出たからといってエロいて訳じゃあない。
逆もまた然り。

  正気にては大業ならず。エロ道とは死狂いなり

なんか途中で一般論的になっちゃったけどもまあいいか。

ところで。センセブログで「次」について含みを持たせてたけども……
この方向で行くならGXとかの方がいいんじゃないすか?
再三言ってる気がするけども。
サンデー本誌でエロはやりにくいだろ~JK。
とりあえずどこの雑誌でも連載始まったら購読しますよ~。



それではこの辺で。
ヴァン……ゲホッガハッゲフッ
ミスターX様~こんな感じでイイっすかね~。

朝っぱらからすいません(AM6時半現在)

2007-11-20 | 藤木俊関係
拍手レスです。
>通りすがりのツンデレさん
ありがとうありがとう。
なんとか凌いでいきたいです。
これが終われば、終われば…年が越せる…っ!

いやそんなおおげさな話じゃないんですが。

なーんかデスマっぽい感じが基本ペースみたいになってきてなんとか対策考えなきゃいかんかなーと思ったりする今日この頃です。



そんな訳で。
いつぞやの悪の女幹部ちゃんをクリンナップしてみました。
これが所謂一つの逃避行動と言うのだね(遠い目
基本レイヤーはあまり使わないし、色塗ると線が潰れたりするんで、描線は今くらいの荒いままで塗りに入ったりします。

ところで。
藤木屋さんの、管理人近影に描かれてるフミちゃん。
エロいと思ったのは俺だけじゃないはずだ。
アレはアレか。
脚フェチか。
「私の足をお舐め」とかそーいうのか。
それとも「脚〇〇」か。〇〇は各自で想像するよーに。
なんとけしからん!
素晴らしい!
いいぞ、もっとやれ!

こわしや絵チャ。

2007-01-21 | 藤木俊関係
えーと、ただ今さっきまでこわしや同盟さんとこの絵チャに参加していたのですが…

なんだか途中で落ちてしまったよーです(´・ω・`)ショボーン
タカミン側の鯖のようなんだけどなあ。
不可抗力にしてもこんな形で終了はキツイなあ。
現在AM0:54分。
もうちょい粘ってみる所存。


AM1:15分追記。
たけおさん所(NETASUNDAY)処で再開!

やっとキタコレ。サンデー超「劇団SAKURA」! 汁粉善哉はブルマ好き。

2006-04-25 | 藤木俊関係


       萌えた!

       笑った!

       感動した!
いやいやいや久々に漫画読んでにんまりとしてしまいました。
サンデー超買ったんですけどね。
サブタイにも書いてるけど


「劇団SAKURA」(文字も桜色にしてみ

ますた)

いや待った待った。予告出てからwktkしながらひたすら待ちましたYo!
とりあえず最初に言いたいのはですね、



   とりあえず皆買って読もう!!

いやマジで。主人公のさくらちゃんがもう笑かしてくれる。キャラ良すぎ(笑)
つか、これって「ツンデレ」!?
いや違うな。「ツン」ではないしな。素直?いやひねくれてるよ~(笑)
元気印で暴れまわります!
凄い強力なキャラ造ったな藤木先生。

とりあえずこのエントリでは極力ネタバレしない方向で行きたいんすけどね、1コだけ言うと、




恵姐さんと住ちゃんとモーちゃん出

たー!

でも舞台の学校は違います。制服から違うしね。
いや読みきりにするの勿体無いわ、これ。
   
       _ ∩

  ( ゜∀゜)彡  連載!連載!

  (  ⊂彡

   |   | 

   し ⌒J
       _ ∩

  ( ゜∀゜)彡  連載!連載!

  (  ⊂彡

   |   | 

   し ⌒J


んでですね、勢いでさくらちゃん、描いてみました。ラフなんすけどね。
色?後で「きっちり」と塗ります。
ここに載っけてるのは400×400なんですけども、フルサイズは800×800です。
勿論まだラフなんでかなり変更するかとは思うのですが。

本当読みきりには勿体無いよ~~~、続き読みたいよ~~~

アンケ書くか!






これもやっぱり、伝説になるよな(笑) こわしや同盟絵チャ!!!

2006-01-22 | 藤木俊関係

はいはいわろすわろす、つーかえろすえろす、つーか。
昨晩はこわしや同盟絵チャに参加してきました~。

えーと、俺は最初から最後まで(PM8時40分頃~AM7時)居座りました(笑)一度も落ちる事無く(笑)

昨年の最終回絵チャの時も相当盛り上がったのですが、今回はそれ以上に。出入りが激しかったのはあるのですが総勢20人以上が参加するという…… そして今回のスペシャルゲスト!!


藤木俊先生の入場だーーー!!!

ありえません!!作者自ら参加されるとは!2度と有るかどうか判らない、非常に貴重な素晴らしい時間でありました!
当初、ブログ「藤木屋」で触れられてはいたのですが、俺としてはそれに伴う混乱を懸念していたのが正直なところでした。
しかし、そんな懸念を吹き飛ばす、本当に濃い、楽しい絵チャでした。
中身についてはですね・・・・・・俺テンション爆超で好き勝手絶頂にやってしまいました(汗)個別に触れるには余りにも色々ありすぎて・・・・・・


なんかもう色々皆さんすいませんでした


今後は自重しようと思います・・・・・・orz
もうねー、あんまりにもカオスな内容なもので「ここは一体なんのチャットか」と。
ちょっと印象に残っているキーワードを抜き出してみましょう。
(因みにログ完全版保存しております。主催の樹樹さんには転送済み。公開などについては協議して後で告知になると思います)
こわしや我聞(これは当然)

KOF(ヒント:SNK)

Gガンダム(藤木ファンならこれはデフォ)

読みきり(何時になるか判りませんが短編集希望です)

寝落ち  ほっちゃん  モーちゃん(先生、つかみにこのネタは反則です(笑)

薄胸・控えめ胸  はかま  高橋名人  

モリタイシ先生(藤木先生とは良き友にしてライバルのようです(笑)

ペイントソフト、タブレット  辻原さん

ダイの大冒険  ドラゴンボール  

声優  紐とかロープとか筋肉とか(この辺はもうカオスとしか言いようが(笑)

そして終盤には・・・・・・この辺はまだ秘密です。後の正式公開をお楽しみに。
こんな感じでか。10時間超の長丁場、皆さんお疲れ様でした。
主催の樹樹さん、藤木先生、お疲れ様と共にありがとうございました。

次の機会があればまた是非!!


 


そしてまた時計は回り始める こわしや我聞最終巻に寄せて

2006-01-20 | 藤木俊関係
改めて、良い物語だったと思う。

この物語の明るさが好きだった
この物語の優しさが好きだった
この物語の暖かさが好きだった
この物語の楽しさが好きだった

我聞の一本気な所が好きだった。
國生さんの厳しさに戦慄しつつも、その穏やかな笑顔を見ると癒しを感じたものだ。
卓球部の面々のノリと勢いが好きだった。
工具楽家の兄弟達の底抜けの明るさと根底にある芯の強さには、読んでるこちらが励まされるような気がしたものだった。
真芝の連中の小悪党っぷりが好きだった。
我聞の親父達がおいしいところを全部かっさらって行くのは、反則だと思いつつ爆笑したものだった。

ハマッてから1年と少し。毎週の水曜日が楽しみになった。
以前はサンデーを読むと言っても、たまに実家に帰った時に置いてある分をまとめて読む、その程度だった。
それが毎週まめにチェックするようになり、仕舞いには毎号買うようになっていた。
それが我聞が終わった今は、本誌はちょくちょく買いつつも、以前のように戻りつつある。

去年の後半から、ウェブサイトを開設し、こうやって書いているようにブログも始めた。
当初から、我聞を扱う事は念頭に置いていた、と言うよりも、我聞が原動力の一部になっていた気がする。
最初の頃、第8研さんに遊びに行くようになりネタを振ったり、イラストのやりとりを楽しんでいたのだが、更に我聞が縁で、こわしや、サンデー系サイトの友人も増えた。昨年の絵チャットが切っ掛けだったのだが、他の参加者の皆さんとは本当に初対面だった。今思うと相当に無謀な行動だったと思うのだが、俺の背中を押したのはやはり「我聞だったから」なんだと思う。とても楽しい時間だった。皆さん気さくでノリが良く、そして熱かった。参加者も多く全員は把握しきれなかった為、最終的に残った方を対象にリンクも張らせてもらった。
改めて謝辞を言いたい。

こうして振り返ってみると縁というのは不思議なもので、去年はOFFでも変化の激しい時で、時折自分の中で
「何で俺はここに居て、こんな事をしているのか?」
と思う事がたびたびあった。
嫌な時もそうなのだが、望外の喜び、楽しかった時にもである。
「こわしや」は勿論後者だ。

さて、最終9巻ではあるのだが、おまけもひっくるめて、と言うよりもおまけが全てを語っているような気もする。

とても、良かった。

藤木先生、お疲れ様でした。
正直9巻が出るまでは時間が止まっている感覚でした。
でも、あとがきと本当の最後のページを読んで

ああ、そうか 我聞はこれで終わりだけれども、彼等の時間は続いてるんだ

これで俺の中の時間も動き始める気がします。
WEB漫画、読みきり、次回作楽しみにしてます。



我聞、國生さん、お幸せに。 

総括記事(第四回・最終回) 世界観、作品構造から見るこわしや我聞

2005-12-23 | 藤木俊関係
さて、では真芝についてなのだが、その前に前回能力者バトル物を「安易な」と書いたが無論そんな簡単な話では無い。少年漫画における能力者バトル物の利点を挙げておこう。
能力者バトル、と書いても更に範囲を広げると「連続勝負物の一部」と表現する事もできる。これはスポーツでも格闘物でもヤンキー物etcであっても適用できる広いカテゴリである。
連続勝負物の大部分は現実に根ざした物が大部分である。上記3つもそうであるし、ファンタジーであっても現実感の縛りが生まれる。(余りに浮世離れした世界観では読者が付いて行けない)魔法であっても「バスタード」「魔法先生ネギま!」のように結局は火力という結論であり”力”という観点では「バキ」であろうと「ドラゴンボール」であろうとファンタジーと大差は無い。
能力者バトルはそこに「なんでもあり」を付加した物、と言える訳だ。
単純な能力合戦から緻密な頭脳戦まで。
この「なんでもあり」が良くも悪くも荒唐無稽な展開へ作品を動かし、読者を引き込む。
勿論作品をまとめるのは作者の「腕力」にかかってくる(技術うんぬんより、腕力と表現した方が個人的にはしっくりくる)
この漫画という虚構にある種ゲーム的な能力という虚構を重ねる事で、作品中の現実、過酷、残酷な部分を和らげる(非現実であるという)「安心」を読者に与える訳である。HANTER×HANTERが明確に「ゲーム」を表現しているのに対し、「冒険」という非現実を表現しているのがONE PIECEである。

ここまで書いて察しの良い方は気が付かれると思うが、こわしや我聞の真芝の兵器とは、読者に現実感を意識させる物に他ならない。
「兵器」という物は、どうしてもその背後にある「戦争」「紛争」と言うものを読者に意識させざるを得ない。荒唐無稽よりも先にリアリズムが立ってしまうのだ。
そこに企業、商社、死の商人といった設定が付加されると、完全に荒唐無稽とは縁遠くなる。「無茶な兵器」といった物すら出せなくなる。
少年漫画とこわしや我聞の物語のカラー、それと兵器というリアリズム。
そこに相当に微妙なバランス感覚を要求されるのだが、やはり難しかったのか、というのが正直な感想である。
例えば、第3研での仙核により洗脳、仙術も使える兵士なのだが。
こういった「究極の兵士、戦士」といった発想は枚挙に暇が無く、相当に「異常な」物でないとエンタテイメントとしての「ウケ」は弱い。
ハリウッド映画の「ロボコップ」「ターミネーター」B級ではあるが「ユニバーサルソルジャー」小説で言えば菊地秀行「魔界行」夢枕獏「荒野に獣、慟哭す」、
最近の漫画で言えばヘルシングの「最後の大隊」、ベルセルクの「妖獣兵」etc……で、ある。
こわしや我聞のカラー、少年漫画の表現で考えれば正直これが限界であろうとは思う。人間を兵器化する、という事での倫理、道徳感を考えさせるというのも判る。
だが、エンタテイメントで考えるとインパクトに欠ける。弱い。
8巻、桃子編において我聞が桃子に
「人を血みどろにして命を奪う……お前がつくってるのはそういうモンだ」
と言っているのだが、それはそのまま
「少年漫画で兵器を扱う事の難しさ」
を表現している、とも言えるのである。

更に前回、作品の構造でバトルと日常の比率が我聞の場合、日常がとても高いと書いた。他のバトル物の作品が何故日常部分が少ないのだろうか。
それは、他の作品は敵側についても掘り下げて描写しているからである。
味方側だけではなく、敵側の内部事情、心理描写、そこから新たな展開へ、と描く事で闘争の深化、激化へと繋がってゆくのだ。それがそのまま「エピソードの長期化」へと繋がり、つまりは「日常へと戻って来れなくなる」のである。
こわしや我聞はここでもシビアなバランス感覚を要求される事になる。
作者が日常、学園の部分を大切にしている余り真芝側のキャラクターの掘り下げが浅く、言い方は悪いが「薄っぺらい」印象を与えているのだ。
最終段階で仲間となる十曲才蔵の過去などはもっと早い時点で描写されてもおかしくない。買収された家業を再建する為否応無しに従っている、このエピソードで十曲才蔵というキャラクターに広がりを持たせる事ができたはずなのだ。
桃子・A・ラインフォードのエピソードは日常とバトルを上手くブレンドさせる事に成功していて好感が持てたのだが、いかんせん、遅すぎた。
桃子は真芝の中にしか「自分の居場所が無い」と思い込んでいた少女である。
ある意味國生陽菜と似る。
もう少し早く登場する事で彼女の成長を描く、という方向もあったのではないか、とも思うのだ。
逆に凪原、七見、第3研所長などは揃って小物感しか感じられない。彼等に過去などは余り意味が無いのかもしれないが、「悪人としての凄み」「切れる悪党」等が欲しかったと思う。
だがこういった要素を考え始めると日常は遠くなってゆく。
やはり日常とバトルの両立は難しい。


こうして見るとこわしや我聞という作品は既存の方法論を否定し、新たな方向を模索したのだが実現には至らず、最終的に破綻した物語だった、と言える。
要素を詰め込み過ぎて消化しきれなかった、とも言えるのかもしれない。
だが初の週刊連載で2年の連載は伊達では無いと思う。
新たな連載ではまた意欲的な作品を見せてくれると思うし、期待したい。
俺はひたすらに期待して、待つ。







といった処で総括記事もひとまず終了です。最後まで読んでくださった方、全4回、1万字オーバーの長文にお付き合い頂き、ありがとうございます。
疑問、反論、批判などもコメント、ウェブ拍手、掲示板などで受け付けております。意見など聞かせて頂ければ幸いです。
さて、次はどうしようか?