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ロスジェネと本末転倒 1

2009年02月18日 | 前ブログ フォーカス27「時空の先」

既に沢山の方がブログ記事にしているようですが、

gooニュースが話題のテーマに対論を取り上げ特集しているのがこれら↓


派遣切り・「社会が悪い」は本末転倒(上)(Voice) - goo ニュース


派遣切り・ロスジェネを見捨てるツケ(上)(gooニュース) - goo ニュース



これってね、対極論ではないと思いますよ。

攻める角度が違うだけです。

どちらにも真髄がありますし、どちらにも極論過ぎる事があると思います。

これらを読んで書いてるブログの意見をみて、残念なのは奥谷氏への批判で、

「奥谷氏は○○だから・・・」「どうせああいう奥谷氏だから」と、記事内容よりも、ハナっから批判ありきでキチンと読み理解すらしてないでしょ?とも取られ兼ねない批判です。

書き手がどういう人間であろうが(どういう会社を経営していようが)、記事内容だけで考察しないと、そこからは正常な判断や思考は生まれません。

 

で、私個人の意見としては、

人間として個人の「考え方」という点では、「社会が悪いは本末転倒」を支持し、

世代間のワークシェアという視点や日本全体の社会システムの構築という点では、楠氏を支持します。

一見、同一問題に対する対極論と読めますが、実はそうでもなく、視点が違うだけのように思います。

 

まず、奥谷氏の「社会が悪いは本末転倒」の記事から読み解きますと、


>あるいは、契約社員ではなく正社員をめざしてスキルアップし、自らの付加価値を高める。いま企業が欲しがるもっとも大きな財産は「人」だ。私が経営する派遣会社「ザ・アール」で派遣社員として採用した人も、優秀であればあるほど他企業に引き抜かれてしまう。

つまりはその辺りの認識と準備が、いま「派遣切り」に遭っている人には足りなかったといわざるをえない。そういう自己防御があったうえで、それでもどうしようもない部分については、行政がどうする、企業がどうする、という話になるはずだ。元派遣社員に引き続き寮への入居を許している企業もあるようだが、それは企業の「善意」であって、「義務」ではない。「景気の影響で仕事がなくなり、住むところを失った。企業が悪い。社会が悪い」と騒ぐのは本末転倒である。


この部分なんて、メチャメチャ正論ですよ!

批判する人達は、

>そういう自己防御があったうえで、それでもどうしようもない部分については、行政がどうする、企業がどうする、という話になるはずだ。

↑この部分を手前勝手に読み飛ばしているんですよ。


>コスト部分についてかなりシビアになっているなかで、今回のような危機が発生したとき、派遣社員の調整によって人件費を削減しようとするのは当然ではないだろうか。

>驚くべきは年末年始に「派遣村」に集まった五○○人のうち、生活保護を希望していた二七二人全員に受給決定が出たことである。手取り一七万円を受け取って、保険もすべてタダという状況で、働く意欲が彼らに生まれるのだろうか。

本来ならば、新しい仕事を探すために手当を与えるというやり方がとられるべきで、その場凌ぎの解決策では結局、モラルハザードが生まれるだけである。甘やかしは彼ら自身を不幸にしてしまうのだ。



全くもって正論です!


>今回、いわゆる「失われた十年」の就職氷河期に社会へ出た「ロスト・ジェネレーション」の多くが市場からはじき出されて非正規雇用に回り、その人たちが金融危機で悲惨な目に遭っている、という議論もあるようだ。

しかしこれも、私にいわせれば考え違いである。そもそも「ロスト・ジェネレーション」といってもその期間は十年間あったのだから、そのあいだにいろいろ努力ができたはずだ。初めの入り口は厳しかったかもしれないが、その後、いくらでもリカバリーショットが打てたはずである。


ハイ、その通り!


>私のなかで「ロスジェネ」とは、たんなる言葉遊びでしかない。ロスト・ジェネレーションの「ロスト」は社会ではなく、むしろ自分たちのなかの「ロスト」なのではないか。


ハイ、そうですそうです。


>あるいは、この不景気を受けて各企業の内定取り消しが続き、このまま行けば第二の就職氷河期が到来して新たなロスト・ジェネレーションが生まれるのではないか、という声もある。しかし、これもおかしな議論だ。団塊世代の引退などもあって、現在、若年労働力はかなり不足している。ただ若いというだけで、それはとても貴重な戦力なのだ。

たとえ一社から内定取り消しを受けたからといって、その会社にしがみつかずとも、分野を変えればいくらでも自分を重宝してくれる企業があるはずではないか。


ブッブ~ッ!! これは言い過ぎだ!

若いというだけで貴重な戦力には違いないが、1社から内定を取り消されたら、もうないのだ!

昨今の大卒求人事情を理解しようとしていない!

しかし、私の言いたいのは、『大学新卒は、どうしても上場一流企業に入りたいし、そうでなくてもそこそこの企業に就職しようとする時期だから』、という限定付きだ。

一度それらを辞め、どこかに就職しようとした場合の選択方法が間違ってると常日頃訴えているのである。

正社員の職は絶対にある!

いつの時代もどこに居ても!

そこで派遣に入る事が間違いの一歩であり最大の間違いなのだ。


>いま内定取り消しを行なった企業はわざわざ学生に違約金を払っているという。しかしかつてはバブル期に内定を五つも六つももらいながら、平気でそれを蹴った学生が数知れなかったのではなかったか。学生が内定を勝手に取り消すことには何のバッシングもしなかったのに、いま企業だけをバッシングするのはアンフェアである。


これも言い過ぎ!

企業の責任と個人の責任では度合が違う。

それらを一緒くたに並べてはいけない。


>その流れの延長上で、少し前までは、硬直化した終身雇用制度を脱却し、ある会社を辞めても次に転職できるような労働市場をつくろう、そうやって個人を幸せにしながら日本経済を活性化しよう、という流れがあったはずだ。それが金融危機の影響でうやむやになって、なぜなのか派遣労働の規制をどのように行なうか、という議論が行なわれようとしている。再びすべてを正社員にして終身雇用の時代に戻るのだろうか。厳しい解雇規制を足かせにしながら、これからの国際社会を日本企業は戦っていくのだろうか。


ある意味賛成ですが、正社員イコール終身雇用という論調がいただけない。

これらは最後にまとめます。


>選挙を気にして「格差を縮めよ! 弱者救済!」と叫んだり、定額給付金を「もらいますか? もらいませんか?」などという議論に終始している状況はナンセンスである。

目先の情勢に惑わされず、改革を進めるべきは進め、そのトレードオフとしてセイフティネットをつくり、はっきりとしたビジョンを示す。そのための気概がいまこそ、日本政治には求められている。


これは同感です。

格差なんてのは、何をどうしようが絶対に出来るんです。

無理に縮めようという考え方でなく、「最低限のチャンスの平等はなければならない」という事だと思います。

私が常に言い続けている事 、

過去記事  「ミスマッチ」

       「至って普通だけど?」

       「解雇が問題じゃない」 と、ほぼ(一部を除き)内容は同じです。


批判している方達の意見では、「出た、得意の自己責任論!」とか言ってますが、

そもそも「自己責任」のない世界なんてありますか?

自己責任を否定しては、何の議論も出来ません。

 

 

長くて文字数を越えてしまいましたので次ページ

 


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