東京マラソン成功の裏には、何といっても冷たい雨の中
7時間に及ぶ一万数千人のコース整理・給水などにあたられた方々
のご活躍&ご苦労に感謝申し上げたいと思います。
本日仕事の関係で、N財団のS会長のブログをみていたらハッとする
記事が目に留まったので、一部ご紹介します
「「・・・私の知る限り、都知事の長い政治生活の中で、あれほど
全身で喜びを表現して手を振ったことはない。「東京マラソン」を
実現した都知事の指導力に駕籠を担いだ一人としてお礼を申し上げ
たい。
ただ開会式で、一つ残念なことがあった。
都知事のスタートの号砲に花を添えるべく、二人の振袖姿の女性が
知事のすぐ後ろにいたことである。強い雨の中、必死で選手に手を
振る知事には、二人の係が傘を差し出していた。
残念ながら、その後で役割のない二人の女性は、雨の中、着物を
濡らしながら寒さをこらえて佇んでいた。VIPは8時の集合であった。
おそらく二人の女性は4時には起き、美容院で髪を整え、着物を
着せてもらい、晴れの会場に出席したに違いない。
私は離れた観客席からこの光景を見ていた。誰もこの二人の女性に
傘を差し出す人はいなかった。約10分程して、たまりかねたように
付き添いの人であろうか、傘を持って壇上に上がっていった。
雨に濡れた晴れ着は洗い張りをしなくてはなるまい。
私は、明確な役割もなく、寂しそうに階段を降りて行く二人の女性に
同情の念を禁じえなかった。
駕籠に乗る人には、駕籠を担ぐ人や草鞋を作る人への目配り、気配り
も大切である。次回、次々回の駕籠を担ぐ人とその草鞋を作る人にふれ
てみたい。
「駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」
これは階級史観ではない。それぞれの立場の人が協力し合って物事は
出来ているという・・・」」
たまたま今回のS会長の言葉は東京マラソンに因んで載せられて
いましたが、私も30数年以前に義父から聞いた記憶を思い出しました。
スポーツに限らず日頃忘れてはいけない、人の”やさしさ”について
考えさせられる一文でした。