5月30日、
沖縄県那覇市にあるNPO法人・ミラソル会の就労サポートセンター・ミラソルを視察しました。
3障害すべてを対象に、就労移行支援、就労継続支援のほか、職業能力開発校委託訓練などをしており、平成18年度の就労移行の実績は18人。本年度は4月、5月の2カ月だけで、既に11人の就職が決まっています。
A君は知的障害を持つ19歳。昨年3月に養護学校を卒業後、5カ月の訓練を経て、大手スポーツ量販店に就職。お客さんに笑顔で挨拶しながら、店の掃除などをして働いていました。
就職が次々と決まっていく秘訣について、ミラソルの一杉光男(ひとすぎ・みつお)理事長は4点を挙げてくれました。
就職を決める4つの秘訣
1点目は「ゴールからのスタート」という考え方。これは、障害を持つ方が、課題を一つひとつ乗り越えて、最後の結果として就職するというのではなく、障害を持っている今現在の能力でできる仕事をすればよいという考え方。 1980年代からアメリカでとられている方法だそうです。
2点目は、ジョブコーチが一人ひとりの障害
者について能力の評価、職場開拓、コーディネ ート、定着支援まで一貫して取り組む。
3点目にSSTと呼ばれる認知行動療法。雇用面接や販売接客などのシミュレーション訓練に徹底して取り組んでいます。
最後に「ちゅらライフ」と呼ばれる働く意欲を持たせるための独自のプログラム。これは、働く夢が実現できたら、というイメージを膨らませ、障害者のモチベーションを高めるもの。やりたい仕事や旅行したいところ、欲しい小遣いの額などを絵に描いてもらい、これからの人生計画の具体的なイメージを作ってもらう。
「就労したい」人の場合は、さらに、職員と一緒に1年間の就労移行計画を立て、就職への一歩を歩みだすというものです。
素晴らしい取り組みに、目から鱗が落ちた感がしました。
NPO法人・ミラソル会