Shinのpolyglotな日々♪

Shinの多言語学習の記録。言葉を学ぶコツと楽しさを伝えます♪

新しい試み

2017-11-06 10:48:25 | 語学学習
皆さんこんにちは!
いつもブログを読んでいただきありがとうございます!!

今日は新しいことを試してみたのでその時のお話をしようと思います。

先日、カルチャースクールの生徒さん4人を連れて、外国人の街頭インタビューに出かけてきました!

なぜこんなことをしたかというと、以下の理由があります。

最初の理由は、この生徒さんたちに外国人と英語でコミュニケーションをとる機会を持ってほしかったからです。
彼女たちは教室内で僕としか英語を話す機会がありません。英語を始めたきっかけが「海外旅行で英語を使いたい」「外国人と話したい」「外国人に日本のことを教えたい」という方がカルチャースクールには多くいます。なのに、話し相手は常に僕(日本人)。わからないことはついつい日本語を使ってしまうこともあります。英語で意思疎通することの「感覚」を知ってほしかったのです。


2つ目の理由は、自分の英語がどこまで通じるかを知ってほしかったからです。
1~2年英語をやってくると、それなりに話せることが増えてきます。学習したことがどれだけ外国人に通じるのか知ってほしかったのです。そしてそれと同時にテキスト通りの英語には対応できても、実践では予期しない返答がたくさんくることを体験してほしかったのです。
テキストを使って日常会話を学習すると、そこには「作られた会話」が載っています。実践的なものが数多くあり、その表現を使って自分の言いたいことを伝えることはできるでしょう。まずはその「伝わる喜び」を知ってほしいと思ったのです。しかし同時に、返ってくる返答はテキスト通りではなく千差万別です。英会話はよく「キャッチボール」だと言われています。こちらから一方的に投げるだけでなく、きちんと返ってきた球をとり、またそれを投げ返さなければなりません。これが難しい。でもその感覚を知ること、それが次につながると僕は考えています。


僕は英語のネイティブではありません。帰国子女でもありません。生まれも育ちも日本。フランスには留学したけど、英語圏には留学していません。最長は今年行ったニューランド9日間。それでも英語ができるようになったのは日本で外国人との英会話の経験をたくさん積んだから。
外国人と会話をするたびに自分が英語で伝えられること、伝えられないことを確認していました。そして伝えられないことは辞書などで調べて言えるようにしました。その過程を通して今の自分の英語力があると考えています。


こういう理由から、生徒の方々には一度教室を飛び出して外国人と英語で話してほしいと思ったんです。そして行き着いた先が街頭インタビューをするということでした。


では具体的にどのように街頭インタビューに挑戦したのか書いていきますね。

今回の街頭インタビューは浅草で行いました。ご存知の通り、浅草は東京随一の観光名所でたくさんの外国人が集まります。そこで出身や今回の旅行のこと、そして日本についてどう思うかなどの質問を事前に用意した質問シートに沿って質問していきました。

僕にとってもこれは初めてのことだったので、どれほどの人が止まって話を聞いてくれるのかわからず、始める前はとても不安がありました。しかし、いざ声をかけてみると、ほとんどの方が足を止めて話をしてくれました。

最初に声をかけた若いカップルはスペインから新婚旅行で来られたそうです。日本で食べたものを聞くと、お寿司をはじめお好み焼きなどいくつも答えてくれました。生徒の方々も始める前は不安があったようですが、徐々に笑顔もこぼれるようになってきました。不安の原因は「自分の英語が通じるだろうか?」「返事は聞き取れるだろうか?」というのが主なことだったようで、それが話をしていくうちに「あ、大丈夫だ、通じている!」という感じになったようです。5~6分話をした後、用意していた折り鶴や扇子などをプレゼントし、笑顔でインタビューを終えました。その後も同様な流れでインタビューを繰り返しました。途中は二手に分かれてインタビューをして回ったのですが、合計で10組(20人前後)に声をかけ質問することができました。

終わってからの反省会では、「用意していたものの半分くらいしか言えなかった」「質問できても返ってくる答えが聞き取れなかった」などの感想がありましたが、僕からしてみると「用意したことの半分【も】しっかり聞くことができた」「相手の返答に対してあいづちをしたり、さらに質問をかえしたりすることもできた」「最初にインタビューしたときと最後にインタビューしたときではまったく表情が違った。外国人と英語で話すことへの抵抗感・不安感が明らかに減った」と前向きな感想がたくさんありました。

もちろん、言えなかったものもあるでしょう。また自分が思ってもいない答えが返ってきて戸惑ってしまう場面もあったでしょう。質問の中で「Did you eat sukiyaki ?すき焼きは食べましたか?」と聞いている生徒さんがいましたが、聞かれたほうはすき焼きのことを知らずに「それは何?」と聞いてきました。おそらく、生徒さんが日本に来たらすき焼きを食べるだろうという考えがあって質問をしたと思うのですが、僕のガイドの経験からすると、ツアー客の多くはすき焼きを食べることはあまり多くありません(というかフランス人ツアーではすき焼きは出たことない気がします)
このような「当たり前」だと思って聞いたことがそうではなく、逆に質問をされてしまうケースがありました。すき焼きを英語で説明するためにはそれなりの英語力が必要になり、今の英語力では難しいかもしれません。しかし、今回の経験をいかし、次にすき焼きのことを聞かれても答えられるように調べておくことができます。「失敗は成功のもと」と言いますが、失敗から学ぶことは本当に多いと思います。

色々なことがあった今回の試みでしたが、全員が「インタビューをしてよかった」と言ってくれました。
感じたことはそれぞれ違うと思うのですが、今回のことで生徒さんたちが積み上げてきたもの、そしてこれから積み上げるべきものがより明確になったのではないかと思っています。

日本人英語教師として教える側の僕としては、このような場をこれからも設けていくことが「英会話が話せるようになりたい」と切に願う生徒さんたちにとって良い機会になると実感しました。



〇おまけ
今回のインタビューは「浅草寺」で行ったのですが、実はインタビューの最後に警察官の方に声を掛けられました。それは「浅草寺の敷地内では外国人に話しかけてはいけない」というものでした。ちょっとこの書き方だと語弊があるので改めると、ちょっと話しかける程度なら大丈夫なのですが、足を止めて数分話をするのはいけないそうです。これはいわゆる「勧誘」の類いに当たるそうで、浅草寺としては禁止している行為らしいです。浅草寺では僕たちのように英語の勉強として声をかける方が少なくないそうなのですが、もしそういうことをするならば仲見世と交差している伝法院通りなど浅草寺の敷地外で行ってほしいと言われました。禁止されているのなら仕方がないですので、次に浅草に行くことがあればそうしたいと思います。ただ、警察官の方が僕たちが楽しそうに話しているのを見てかどうかはわかりませんが、本当に申し訳なさそうな表情と声でこの話をしてくれました。きっとその警察官の方は本当に勧誘行為が行われることは稀なことだと分かっているのでしょうね。皆様がもし浅草で外国人に声をかける場合にはこの点に留意されることをお勧めします。