しまなみニュース順風

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売れるしくみのつくり方 11

2005-04-01 20:21:02 | バックナンバー 経営
「生きた客」を減らさない

       商工会議所 経営革新実践講座 山口 雅人氏の講演

 途絶えたお客さんのことを「死んだ客」と言いましたが、逆にAのお客さんは「生きた客」と言います。
 では、Bのお客さんをどう呼べばいいでしょう。
 このBのお客さんのことを「眠った客」と呼びます。
 こんな言葉は、国語辞典を牽いても経営辞典を牽いても載っていませんよ。これは私が勝手に作った言葉ですからね。
 お客さんを分類するには、「生きた客」、「眠った客」、「死んだ客」という規準で分類するわけです。
 で、今日はありがたいことに、二〇名ぐらい聴講に来ていらっしゃいますが、幸い「眠った客」はいないんで、ありがたいなーと思ってます。眠りそうになった客はいますけどね(笑)。…、二人ほどいらっしゃるようですが(爆笑)。ま、これは関係なんですが(笑)。
 V字回復の秘訣は、既存客が減るという穴をどう塞ぐかが課題なんですから、このAのお客さん、「生きた客」を減らすな、と言うことなんです。
 どうやって減らさないようにするか。これが穴埋めなんです。
 Aのお客さん、この継続してくださっているお客さんを一件でも離してしまうと、生涯価値から考えて「四〇〇〇万円」を失うという話しになってしまうわけです。本来ならば、積み重なって四〇〇〇万円の売り上げがあるはずなのに、それがなくなってしまう…。
 これがポイントなんですよ。
 一〇〇万が減ったんじゃないんですよ。四〇〇〇万を失った、という話しなんですよ。
 では、どうやったら、このAのお客さんを失わないようにできるか。逆に言えば、なぜAのお客さんは、いつのまにかBのお客さんやCのお客さんになってしまうのでしょうか。
「お客さんがやってきた時だけ、買う時だけ、大事に大事にして、あるいは、買ってもらいたい時だけ、猫なで声で電話なんかをかけたりして、一生懸命売って、お客さんが買った後は・知らんぷり・」
 そうお話ししましたね。
 一度、買ってしまうと音沙汰がなくなってしまう。つまり「接触」の問題なんです。
 売り手と買い手の接触が途絶えてしまうと、BやCのお客さんになってしまう可能性が一番大きいんです。
 だから、この問題のポイントは、接触を絶やさない、ということなんです。
 接触さえ保てておけば、「浮気」は減るんです。夫婦の間でも一緒ですよね。男の場合は、接触が絶えるから・浮気・をしでかすんですよ(笑)。そういう場合と、全く一緒の理屈なんです。
 接触を絶やしちゃいけないんです。定期的にちきんとコミュニケーションを取っておかないと、やっぱり浮気しちゃうんですよ。そして、それが本気になっちゃったりするんです。
 結局、途切れてしまうんです。
 ある会社が、この問題に気づいて対策を考えた結果、
「じゃあ、接触を保ちましょう」と言って社員さんに呼びかけたとします。社長さん自身でもそうしようと決めたとします。それで、半年くらいこの会社の活動を「どうなるのかなー」と思って見ていたら、自分の気に入ったお客とばっかり接触してるんです。
 苦手なお客さんや、ちょっとめんどくさいなーと思えるお客さん達とは接触していないんですね。そのお客さんは、結局、BやCのお客さんになってしまうんですよ。
 気に入ったお客さん、仲のいいお客さん、愛想のいいお客さん、自分の言うことを何でも聞いてくれるお客さん、気の弱いお客さん、そんなお客さんとばっかり接触してるんです。
 そんなお客さんは、全体の三割ぐらいじゃないですか。後の七割のお客さんとは接触していない。この七割のお客さんは、BやCのお客さんになってしまう可能性が非常に高くなっているんです。
 それでは、「接触を保ちましょう」と対策を考えた意味がないでしょ。だから、「勝手気まま」にお客さんとの接触を考えてはダメなんです。仕組みにしないとダメなんです。
 仕組みにするためにどうしたらいいか、ということで、ご商売されている方には、必ずこれを作ってもらっているんです。
「年間接触カレンダー」というものを作ってもらっています。「年間接触プログラム」と言う言い方もあります。
 作り方は簡単ですよ。一月から十二月までのカレンダーを作ればいいんです。会社の会計年度に合わせて四月スタート、三月終了のカレンダーでもいいんです。
 一月にはどんな接触、二月にはどんな接触。三月には、…と言った具合に、接触方法を書き込んでいくんです。少なくとも、一月には年賀状を出したり、八月には暑中見舞いを出したり、一月、八月は書けるでしょ。
 接触の方法と言えば、この葉書だけか、と言えばそうじゃないんです。

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