庄原市比和町三河内(みつがいち)から来たお客さんをもてなすため、昼前からしまなみビーチを訪れた。お客さんは、家族連れで、小学校低学年から中学生までの子どもたちが主体だった。台風一過のカンカン照りの中で、海水浴を楽しむお客さんの相手をしていた最中、当日のスケジュールに合わせての下見もしてきた。
下見をした場所は、大浜記念公園近くにある砂浜だった。
ここには、希少生物になりつつあるスナガニが生息している。スナガニは、護岸工事などで自然の砂浜が減少したため、生息できる環境が激減して希少生物になりつつある生き物だ。このスナガニを見てもらおうと思ったのは、県北に位置する三河内では、海の生物を見る機会がないため、瀬戸内海を取り巻く環境の変化を肌身で感じてもらおうと思ったからだ。
砂浜には、数人の釣り人と、磯遊びをしている若人、それにバーベキューを楽しんでいる2組の家族がいるだけだった。さっそく、砂浜の高潮線を歩いて、スナガニの巣穴を探す。乾いた砂の上に、直径4センチほどの穴が10数箇所ある。しかも、スナガニが砂を掻き出した後もあり、過去の実績から推察して間違いなくスナガニが生息している可能性が高い。
お客さんが海水浴をすませ、昼食が終わった後、さっそく下見をした砂浜へ案内した。ぞろぞろと23名ものゲストを引き連れて砂浜に降り立つと、最初からそこにいた人たちは怪訝な目を光らせる。
こんな何にもない所に、大勢の観光客が…。
三河内の人たちも、きれいな砂浜で何が始まるのか興味津々の面持ちをしている。
一通りの説明を済ませた後、中学生でリーダー格の男の子を指名して、巣穴を掘ってもらうことにした。ところが、いくら掘ってもスナガニは出てこない。小学生の子どもたちは、期待はずれで三々五々、勝手に砂浜に散っていく。この状況では仕方がないので、それぞれ思い思いの巣穴を掘ってもらい、とにかくスナガニを捕まえてもらうことにした。
最初にスナガニを掘り当てたのは、引率してきたお父さんだった。すばやく走り回るスナガニを父親の威厳を感じてもらうためか必死で捕獲し、カンカン照りの青空に高々と持ち上げる。子どもたちの歓声が一斉に上がった。
スナガニ特有の眼窩の飛び出した目をツンツン触っている子ども。砂浜を走り回るスナガニの意外な速さに、びくびくしながら触ろうとする子ども。スナガニの透明感のある体に感嘆の声を上げている子ども。
薄暮性の生き物であるため、欧米ではゴーストクラブと言われる由縁を説明していると、大人も子どもも、改めて海の生き物に興味を持ってもらったようで誇らしい気分に包まれてくる。
その後、水に濡れることを嫌うアラレタマキビの習性を知ってもらったり、磯の生き物の観察を続け、最終的には鏡浦の大岩脈を見てもらっておもてなしは終了した。途中で立ち寄った鏡浦の湾内でスナガニと同じ科のハクセンシオマネキを見てもらっていたとき、お客さんの小学校低学年の女の子が、愛しそうにその体をなでていた姿が今日は心地よく印象に残る。
下見をした場所は、大浜記念公園近くにある砂浜だった。
ここには、希少生物になりつつあるスナガニが生息している。スナガニは、護岸工事などで自然の砂浜が減少したため、生息できる環境が激減して希少生物になりつつある生き物だ。このスナガニを見てもらおうと思ったのは、県北に位置する三河内では、海の生物を見る機会がないため、瀬戸内海を取り巻く環境の変化を肌身で感じてもらおうと思ったからだ。
砂浜には、数人の釣り人と、磯遊びをしている若人、それにバーベキューを楽しんでいる2組の家族がいるだけだった。さっそく、砂浜の高潮線を歩いて、スナガニの巣穴を探す。乾いた砂の上に、直径4センチほどの穴が10数箇所ある。しかも、スナガニが砂を掻き出した後もあり、過去の実績から推察して間違いなくスナガニが生息している可能性が高い。
お客さんが海水浴をすませ、昼食が終わった後、さっそく下見をした砂浜へ案内した。ぞろぞろと23名ものゲストを引き連れて砂浜に降り立つと、最初からそこにいた人たちは怪訝な目を光らせる。
こんな何にもない所に、大勢の観光客が…。
三河内の人たちも、きれいな砂浜で何が始まるのか興味津々の面持ちをしている。
一通りの説明を済ませた後、中学生でリーダー格の男の子を指名して、巣穴を掘ってもらうことにした。ところが、いくら掘ってもスナガニは出てこない。小学生の子どもたちは、期待はずれで三々五々、勝手に砂浜に散っていく。この状況では仕方がないので、それぞれ思い思いの巣穴を掘ってもらい、とにかくスナガニを捕まえてもらうことにした。
最初にスナガニを掘り当てたのは、引率してきたお父さんだった。すばやく走り回るスナガニを父親の威厳を感じてもらうためか必死で捕獲し、カンカン照りの青空に高々と持ち上げる。子どもたちの歓声が一斉に上がった。
スナガニ特有の眼窩の飛び出した目をツンツン触っている子ども。砂浜を走り回るスナガニの意外な速さに、びくびくしながら触ろうとする子ども。スナガニの透明感のある体に感嘆の声を上げている子ども。
薄暮性の生き物であるため、欧米ではゴーストクラブと言われる由縁を説明していると、大人も子どもも、改めて海の生き物に興味を持ってもらったようで誇らしい気分に包まれてくる。
その後、水に濡れることを嫌うアラレタマキビの習性を知ってもらったり、磯の生き物の観察を続け、最終的には鏡浦の大岩脈を見てもらっておもてなしは終了した。途中で立ち寄った鏡浦の湾内でスナガニと同じ科のハクセンシオマネキを見てもらっていたとき、お客さんの小学校低学年の女の子が、愛しそうにその体をなでていた姿が今日は心地よく印象に残る。
これだから、田舎暮らしは、やめられまへんなあ。
うちも負けず劣らず、田舎です。
わが家のゴキブリホイホイには、
ゴキブリの他、
クモ、ムカデ、ダンゴ虫、トカゲ、コオロギなど、
いろいろな獲物がかかります。
でも、一番驚いたのは、カニでした。
山の中なのになんで??
と思ったら、サワガニでした。
となりの田んぼに、いくらでもいます。
子どもの教育は、人任せにはできないものです。
もっと昔には、
隣近所の子どもたちが自然に触れて、
驚いたり、感動したりできる
地域の教育環境が整っていたように思います。
今回の三河内のお客さんは、
因島との交流を通して
地域の教育環境を上手に活用されていました。
カニのいる暮らしには、
人間らしい情緒があります。
大切にしたいですね。
ボランティアでなさっているのですか?
お客さんたち、ほんとにお喜びだったでしょう。
地域の教育力というものが、
格段に落ちていますね。
社会趨勢だから仕方ない面もありますが、
自分のできることを、できる範囲でしていきたいですね。
自分の子どもも、
親にはできない教育を、
人さまに授けてもらっているのですから。