売り文句が、新時代の「そして誰もいなくなった」登場!と、あります。
「そして誰もいなくなった」とはもちろんあのクリスティの名作です。
第26回鮎川哲也賞受賞作ですが、そこにこの謳い文句があれば読まざるを得ません。
メインキャストの女刑事と相棒の男性刑事のコンビは、新鮮さはありませんが掛け合い漫才のようなセリフ回しはまぁ良しとしましょう。
トリックも途中で見破られるというレベルの低さはではありません。
それどころか良く書かれているなぁと感じ入ります。
並みの新人ではないと思う筆力も感じます。
その筆力がしっかりと見れるのは二作目の「ブルーローズは眠らない」です。
この二作目が出たということで一発屋でないことが証明されました。
個人的にはこの二作目の「ブルーローズは眠らない」の方が出来としては上だと思います。読ませ方もそうとは読者に気づかせないように
工夫を凝らしてありそのおかげで謎の部分がさらに深くなっているという具合です。
「ジェリーフィッシュは凍らない」はいわゆるクローズドサークルもので「ブルーローズは眠らない」は密室ものです。
物語の深さ、面白さではやはり二作目ですね。
次に何を出してくるかちょっと楽しみではあります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます