秋の夜長には、今までなかなか読めなかった大作を毎晩少しづつ読むのもいいけど、
一気に読めるサスペンスもいいかも知れません。
社会人になったばかりの頃、アガサ・クリスティーは面白いという話を同僚としてたら、
先輩が「カトリーヌ・アルレーも面白いよ」と貸してくれたのが『わらの女』でした。
50年くらい前に書かれたものですが、サスペンスの古典、王道ともいえる作品だと思います。
主人公ヒルデガルデは知的で打算的な女性ですが、そんな頭の良い女性が
はまっていく恐ろしい落とし穴、最後にはどんな結末がまっているのでしょう?
主人公になったつもりで読んで行けば、きっと最後までハラハラ、ドキドキするでしょう。
野望を持った賢い人であるはずの人が実はおろかで、、
深い暗い闇のような悪巧みの中に飲まれていく、かなり恐いお話です。
私は観てなくて内容を聞いただけですが、『それでもボクはやってない』という映画のような、
「事実を証明できない時の追い詰められた恐さ」、に通じるようなところもあります。
☆秋の夜長はお布団に包まるのが、1番だニャー☆
(トラックバック練習板・テーマ:あなたのオススメの本、教えてください)
他の動物たちと違って人間には想像力があるから
自分が経験しなくてもその人の立場になって、
思いやったり同情したりできるのだろう。
そういう能力の高い人ほど人間的な人なのかも知れない。
でもある程度想像はできても、経験してはじめて「こういう事だったのか…」と実感することもある。
ずいぶん前の話だが、友人のお宅にお邪魔した時、
その友人が急にお子さんの事でちょっと外出しなくてはいけなくなり、
私は来たばっかりだったが、友人は「すぐ戻るから、待ってて」と車で出かけた。
誰もいない他人の家で何をするでもなく、手持ちぶさたで本を読むことにしたが集中できない。
私の中で「すぐ」っていうのが早ければ30分以内、遅くても1時間以内だろうと
勝手に思ってたので、1時間近くになって来た頃から、だんだん1秒が1分くらいに感じてきた。
車の音がちょっと聞こえたら「あっ!!帰って来たのかな??」と思って
カーテンから覘いたりして、耳がダンボ状態になってしまった。
その時、「ハッ」とした。
犬はこんな風にいつも待ってるのかも知れない・・・と。
家で待ってる犬は、なわばりなので安心だし寝てるから、まぁ良いと思えるが、
飼い主が買い物してる間、繫がれているのを見かける事がある。
待ってる犬は飼い主の行った先を一心に見つめているけど、
その気持ちを実感出来た気がした・・・犬にとっては1秒が永遠のようにせつないだろう。