愛犬耳袋

 コーギー犬・アーサーとの生活と喜怒哀楽

悪趣味TOYS

2006年09月24日 | 愛犬の日常
 愛犬アーサーにはお気に入りのオモチャがある。その名は“みのるちゃん”。
 説明すると、ご近所の犬仲間のお宅のお嬢さんが自分の愛犬の為にと買って来た、ゴム製のニワトリのオモチャで、イタリア旅行のお土産である。
 しかしタダのニワトリではない。シメられて毛をむしられ、肉屋の軒先に吊るされている姿を模した、非常にグロテスクなものなのである。しかもなぜか押すとピコピコ音がなる。いったいどこの誰を想定して作られたオモチャなのだろう。このセンス、さすが海外モノである。
 通称の“みのるちゃん”は、おそらくそのお嬢さんがつけたのであろう。ツブツブの鳥肌がタレント(?)の鳥肌実の名に通ずるということで、そう呼ばれるようになったと言う。
 この悪趣味なイタリア土産がなぜか、アーサーはじめ、ご近所の犬たちに大人気なのである。
 広場で見せるやいなや、レトリバー、コーギー、ダックス、中型の雑種など最大5頭で取り合いになる。もう大人の犬がゴムのトイを引っ張りあう姿はかなり壮絶だ。
 しかし微笑ましく見てもいられない。かなり頑丈な作りのゴムらしいが、こんなことをしていてはいつか破れてしまう。壊してしまった時、買って返そうにも原産国は海の彼方だ。
 しかも一番執着し、持ち主の犬から奪って遊ぶのがうちの愛犬アーサーである。ブッ壊してしまう前になんとか似たものが無いかと聞いてみると、
ヴィレッジ・バンガードに、パチもんが売ってますよ」
 と教えていただいた。
 そしてこの週末、梅田ロフトの上にある同店でその悪趣味トイを入手してきたのである。





 どうです。この縁起でもない表情ったら。
 現物とかなり似ているが、細かいところの作りがやはりチャチい。ゴムもやわらかくすぐ破ってしまいそうなので、予備を含めて2体、そして同じ売り場にあった、同じく押すと音の出る目つきの悪い赤ピーマンと、自分の辛さに口から火を吹く唐辛子も、ついでだからと買い求めて来た。
 並べてみると非常に嫌な構図である。そこにアーサーが乱入。さあ、どれを取る?





 しばし迷ったが、やはり“みのるちゃん(偽)”をセレクト。ダッシュで走り去ると、



「取らない? 取らない?」


 上目遣いに訴えながらピコピコピ~~~と噛み始めた。本物の“みのるちゃん”は人気爆発で、常に誰かと取り合いだったせいか、この“偽みのる”も取られまいと警戒心バリバリだ。
 最初家族と微妙に距離をとって遊んでいたが、次第に



「あれ? 取らないの?」


 だれも取り上げないことが分かると、いつもの厚かましさが頭をもたげてきた。



「遊んでよ」


 足の隙間にピッタリフィットである。近いよ。


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