80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

母の散骨 (その2)

2017年08月31日 17時34分20秒 | 考える
しばらく待つ内に、それらしき船が、桟橋に近寄ってきた。

船が接岸すると、舳先に乗っていた女性が身軽に飛び降り、
船着き場に船を固定する。


名前を呼ばれて、乗船。

どうやら今回は、私と同乗する客はいないようだ。
今日の貨物は、私独りだけらしい。
個人、貸し切り状態。


(株) 万寿 様。 (電話 03-5291-9861)
船内で、女性から、細かい説明を受ける。

念のため (法律で決められている) とかで、
チョッキ状の「防水着(?)」を着用。

10:50AM 予定通り出港。

ホッ・・・!! 
これで、一応、船に乗り遅れるという失態は免れたようだ。
ひとまず安心・・・。

船は、ゆっくりと桟橋を離れていく。

船長と女性、そして私の 3 名のミニ航海だ。

出航後、程なく、
「ちょっと二階に上がってみませんか?」 と言われる。

願ってもないことだ。
「階段が急だから気をつけて・・・。」

船長の操舵する横、船縁に固定椅子がある。

「ベルトを締めてください。」
言われたとおりに、椅子に備え付けのベルトを締める。

「郷に入りては郷に従え」

風が心地よい。
それにしても、好天で、本当によかった・・・!!

左右に高層ビル。
行く手に大きな橋が見える。

波は静かで、ほとんど揺れを感じさせない。
・・・快適の一言 !!


ビル群と、橋が後方に去り、
左右の (何と言うのか?) 突堤 (・・・?) の間を抜ける。


大きなブイを左手に見て、しばらく行った所で停船。

ここが 「散骨海域」 らしい。

11:30頃か、・・・時計を持ってこなかった。

静かな海・・・、風も無い。

散骨・・・!!
用意してくれた酒を撒く。
さらに、花びらを撒く・・・。


その場で、散骨した海域を、ぐるり、ゆっくり一周してくれた。
セレモニーはこれで終了。

ひとまず、母さん、さようなら・・・。
しばらくは、ゆっくりと、自由気ままに、旅行していてください。
もう、何も、そして誰も、あなたを束縛するものはありません。
生前、苦労した分、苦労させてしまった分、
ゆっくりと骨休めをしてくれたらと思います。

いつになるかは分からないけれど、きっと、私も後から追いかけます。
母さん、またいつか、どこかの海で出会いましょう・・・。



船は、元来た航路を戻る。

ずっと、好天・・・。
それも、これも、母の人徳なのかも知れない。
心からそう思った。

12:20 帰港。

最後になりましたが、(株) 万寿様、 
今回は、大変お世話になり、本当にありがとうございました。
母もきっと満足していると思います。


ともあれ、好天に恵まれて、取りあえず、無事(?)に、重責完了。

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