80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

流れてゆく星

2015年04月06日 11時31分58秒 | 詩とか歌とか
流れてゆく星々を
ワイングラスに受け止めて
恋人よ、貴女は何を眺めているのか?

想えば、やっぱり愛しくて
貴女を、しっかり抱きしめたい。


寒い夜明けにふと目が醒めて
貴女のいないこの部屋で
黙って独り唇を噛む。

布団の上に寝返って、机のタバコに手を伸ばす。
独りのぽっちの寝たばこは、なぜか煙が目に染みる。


貴女の肌の冷たさが
思い出されて堪らない。
すぐに会いたい
今すぐに。


貴女の言葉を思い出す。

私の髪に手を添えて
真っ白だねと貴女は言った。

貴女は ぽつんとつぶやいた。
さよなら、またねとつぶやいた。

貴女の気持ちは無視できないが
私は黙ってそっぽを向いた。


暗い小さなこの部屋で
ふと振り向いて手を伸ばしても
何も触れない。
貴女はいない。


長い私の夢の果て。

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