80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

今在る間は楽しくをあらな

2014年05月29日 07時17分20秒 | 考える
生ける人 ついにも死ぬるものにあれば
今在る間は楽しくをあらな
       万葉集 巻三・三四九  大伴旅人       
(「酒を讃むる歌十三首」より)


 「飲めよ、ほれ。 
  今のうちだぞ。 
  死んじまったらそれまでだぞ。 
  せめて生きてる間くらい、楽しくやんなきゃ。」


なるほどと思う。 
旅人がこの歌を詠んだのは60代(?)だったらしい。 
67歳で亡くなったとあるから、私の歳だ。 
どうやら万葉の時代から、このくらいの年になると、誰でも似たようなことを考えるらしい。

とはいえ、「今在る間は楽しくをあらな」と思っても、この年だ。
こんな爺に何が出来る?
そう考えた時、つまるところ、「酒」しか思いつかなかった・・・。


今在る間は楽しくをあらな

人が一生懸命に働いて、定年退職。
退職金をもらった。

やれやれと、周りを振り返ってみると、形として残っているものが何も無い。
うかうかしていると、その退職金も、年金も、現役時代のクレジット返済に回さねばならない
ということだって、充分、考えられる。

今在る間は、せめて、今在る間は・・・楽しくをあらな

これから始まる「今在る間」が、これでは・・・
もう、とにかく、どうでも良いから、何でも良いから、「楽しくをあらな」となる・・・のではないか?

NHK 日めくり万葉集vol.14  5月放送分 (2011年4月20日発行) を読んで、ふっと、そんなことを考えた。

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