村田町から県道25号線を岩沼方面に向かった先にある「姥ヶ懐(姥ヶ懐)民話の里」の紹介です。
ここは村田町に伝わる民話や伝説に関するものや、昔ながらの姿を残す建造物を見学することができます。今回は2回にわたって紹介していきたいと思います。
まず最初は「牛石」の紹介です。県道25号線を岩沼方面に進むと、右手側に白い球形の石像がいくつも並んでいる「雪の広場」があります。その反対側の切り立った岩肌にそれはあります。
かつて、京都の貴族が従者や牛の一行をつれてここを訪れたとき休憩をとりました。やがて、出発の時がやってきましたが、一行のなかでも最も大きな牛が何をしても目覚めず、やむなくその牛を置いて旅路に戻りました。その牛はその後も眠り続け、やがて石のような姿になり、今でもここに横たわっています。
次は「姥の黒松」の紹介です。「牛石」から再び岩沼方面に向かうと右手側に日時計がたたずむ「月の広場」があります。それを過ぎしばらく行くと、右手側に横たわっているそれを見ることができます。
「姥の黒松」は、かつて源氏によって倒された平泉の藤原氏の霊を慰めるために山の頂上に植えられたとされています。何百年もの間、歴史を見守ってきた「姥の黒松」は樹齢700年余と言われ、その枝ぶりの良さで有名でした。しかし、松食い虫の被害によって枯れてしまったため、人里離れた山奥から民話の里まで運ばれ、今でも守り神として祀られています。
次回は「旧八巻家住宅」、「夫婦水車」と「姥の手掛石」を紹介します。