関とおるの鶴岡・山形県政通信

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「魔法の答弁」?~荘内病院給食委託問題~

2010年03月05日 | 医療・介護・福祉など社会保障

  4日(木)の一般質問(議員が自分でテーマを選んで質問する)で、市立荘内病院の給食を外部の業者(東京に本社を持つ大手企業と判明)に委託する問題と、ひきこもりの方の支援の問題について質問しました。
 荘内病院給食委託の質問のポイントを報告します。

関 委託業者が食材費を削減することで食材の質が低下し、人件費を削減することで、「職員の労働条件の低下→職員体制の不安定化とモラル低下→技能低下」となる。
  ②当局は「地産地消を守る」というが、「努力目標」に過ぎず、実効性がない。
  ③市民に知らされないままに進められている。今に至っても「経費削減効果」も示さないのか。
荘内病院事務部長
  ①食材は病院が品質を確認する。委託先の職員配置には勤続年数など基準(関注:「責任者で経験5年」に過ぎません)を設け、職員研修も予定(関注:「委託業者が病院の研修に参加する」研修で、違法な形態です)。
   現在の臨時職員(11名)も委託業者に採用される予定。採用当初は臨時社員だが、「将来的には正社員」と聞いている(関注:「社員登用の道あり」なんて、本気にする人いるでしょうか?)。
  ②契約書に明記している。(関注:あくまで「努力目標」)
  ③「経費の削減効果」は契約前なのでは示せない
  現在の病院給食の高い水準は市職員の長年の努力の積み重ねで到達したもの。それは理解しているのか。
事務部長  十分に理解し・評価している。(関注:結構丁寧な評価でした)
 ①正職員の長年の努力によって今の給食があると評価するなら、雇用と労働条件を確保しなければならない。
   業者に採用予定のある臨時職員は「時給750円と言われた」とのこと。これは月給にすると今より2~3万円下がって13万円程度。平均勤続12年の正規職員と入れ替わる委託業者職員が、こんな賃金で正社員雇用でも無いというのでは、給食の質は守れない
  ②当局が言うように「現在と同じ地元食材納入業者に同じ食材を発注」しながら、委託で経費削減するというなら、ただ地元業者が「買いたたかれる」ということになる。委託業者が食材費と人件費をピンハネして、挙げた利益は県外に流出する。地域経済にマイナスになるではないか。
事務部長 食材費を下げるとは言っていない。議員の想定だ。(委託業者と食材業者の)価格交渉は私たちの入るところでない。
 地域経済の問題は病院の管轄では無いということのようだが、市としてはどう考えているのか。
榎本市長 地域経済に影響の及ばないように業者に指示をしているので、そういうことはない。 
  
 
「?」な答弁で深まる懸念
 「経費削減」で「地元食材業者が買いたたかれる」と追及すると、「食材費を下げるとは言っていない」。
  「委託で経費削減」というので、「いくら食材費を下げるのか」と聞いても「答えられない」
 
「地元食材業者を守る」と言いながら、「価格交渉は関知しない」。

 「地域経済に影響の及ばないように業者に指示をしている」と言ったって、食材費と人件費を下げて利益を出すのが業者の目的です(22年度の全国での「利益目標39億円」とのこと)。

 これでどうすると「地域経済に影響の及ばない」ようになるのか、その魔法の様な「指示」の具体的中身を知りたいものです。
 「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」とかですか?


 まあ、無理なことを押し通そうとすると、こういう無理な答弁になると言うことなんでしょうね。


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