地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

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エンガディン地方でハイキング

2010年01月19日 22時39分13秒 | スイス
                            (ソーリオ村からシオーラ山群)


昨年の夏、スイス南東部のグラウビュンデン州のエンガディン地方を訪れました。
グラウビュンデン州は、リヒテンシュタイン、オーストリア、イタリアの三か国と
国境を接するスイス最大の州で、937の山、150の谷、615の湖、
そして、河川が織りなす美しい景色が魅力の地域です。

豊かな自然だけでなく多彩な歴史と文化を誇る州でもあり、
ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語を話す地域に分かれ、
古くからの伝統や風習が息づいています。

エンガディンとは、ロマンシュ語で「イン川の庭」を意味します。
マローヤ峠を源流にオーストリアでドナウ河に合流するイン川に沿ってのびる山間の
長い谷で、オーバー(上)とウンター(下)の2つのエリアに分かれています。
有名な高級リゾート地であるサンモリッツを除くと、
ガイドブックなどで詳しく紹介されることも少なく、
ツェルマットやグリンデルワルトのように多くの日本人観光客で賑わう
スイスの他の町に比べ、日本人旅行者も少ない地域です。

確かにこの地方にはマッターホルンやユングフラウがあるアルプス中西部、
また、モンブランがすぐ間近にある西部などに比べると、
大空に突き出るような高峰はぐんと減るかもしれません。
しかしここはここで、素晴らしいアルプスの景観に出会うことが出来るのです。

むしろ私たち日本人が抱いているアルプスのイメージに近い景色が
ここには広がっているように感じられます。
なぜなら、おなじみのアニメ『アルプスの少女ハイジ』の世界そのものを
この地域で見ることが出来るからです。

多くの日本人がスイスに憧れを抱き、一度は訪れてみたい国にスイスを挙げますが、
それはアニメの中に登場した雄大なスイス・アルプスと牧歌的な村の景色が
心に焼きつき、スイスのイメージを形づくっているからではないでしょうか。


(フェックス谷[シルスマリア])

エンガディンのまたの名はハイジランドです。
実際に作品の舞台になった村(マイエンフェルト)は他にありますが、
アニメで描かれた風景はまさにエンガディンでした。
実際にスイスやドイツで、何度も映画化された際に撮影された場所が、
ここエンガディンの村々だったのです。


(伝統的な装飾が施された家[ウンターエンガディン])

物語に相応しいスイスの原点のような村と山が
この地域に点在し、アルプスの里の情緒が溢れています。

6月末に設定したツアーでは、ハイキングはもちろん、
画家や文人に愛された静かで落ち着いたスイスらしい村での
滞在を楽しんでいただけるよう、観光地サンモリッツには宿泊せずに、
シルスマリアに3連泊、ポントレジーナには4連泊いたします。

体力面で心配な方も、ロープウェイやケーブルカーを一本利用するだけで、
本格的なベルニナ・アルプスの中に入ることができますので、
展望台からの素晴らしい景色を眺め、美味しい空気を吸って、
この季節ならではの可愛らしい花を見ながら、
思い思いにのんびり過ごすことが出来るでしょう。


(ブルージオ橋[ベルニナ鉄道])

重装備の必要なハイキングではなく、高低差の少ない気軽に楽しめる
ハイキングをご紹介しますので、経験のない方でも大丈夫です。
基本的に1つの村を拠点にしていますので、
お天気などその日の状況に合わせてご案内させていただきますし、
団体旅行にありがちな分刻みの時間制限もありませんので、
ゆったりとした気持ちでお過ごしいただけるのも魅力となっています。

ベルニナの名峰と谷間に宝石のように連なる湖、
美しい景色、色とりどりの美しい花、
そして歴史と伝統文化が守られている可愛らしい村、
エンガディンは皆様を優しく迎えてくれることと思います。

(中村 亜希子)

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