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氷河時代から生きてきたライチョウ

2019-11-06 09:47:33 | 鳥類
今回は、氷河時代から生きているライチョウについて紹介します。
ライチョウは、キジ目ライチョウ科の鳥で、
日本のライチョウは、北半球北部に広く分布する種ライチョウの中で、最南端に隔離分布する鳥です。


くちばしの先から尾羽の先までは約37センチ。


冬の間は、標高1,800~2,200メートルの樹林帯でオスとメスが別々の群れを作って生活します。
春になると繁殖のため標高2,200~2,400m以上の高山帯へ上がってきます。
6月になるとメスはハイマツの下や茂みなどに簡単な巣を作り、1日1卵を産み、6卵を産みます。
オスは、なわばりに侵入するほかのオスを追い出しながら、なわばりを守ります。        
7月になると見張りをしていたオスの姿が急に見えなくなり、
かわりにかわいいヒナ連れのメスが姿を見せます。  


                                    
秋になるとヒナ鳥がほぼ親鳥と同じ大きさの若鳥になり、
親鳥とわかれ自分でエサ探してを食べていきます。                                    
11月は若鳥が、冬を乗り切るためエサの木の実を盛んに食べる時期です。
雪が積もるころには再び群れを作り、1,800~2,200メートルの樹林帯へ降りてきます。
餌は、常緑の低木の葉、キンポウゲ科・バラ科・ツツジ科などの葉や芽そして花、木々の冬芽などです。

ライチョウは、年に3回換羽(かんう:羽が抜け替わること)をします。             
冬羽:オスもメスも白色、夏羽:オスは黒っぽい体と白い腹、メスは黄色の体に白い腹に変身 
夏羽:オスは黒っぽい体と白い腹、メスは黄色の体に白い腹に変身 
秋羽:オスもメスも黒っぽい灰色 
 
写真:BuNa、立山室堂ライチョウ見守りネットより