生物情報

生物情報を月刊でお伝えします。

深刻化するアライグマの被害

2018-09-19 22:44:12 | 特定外来生物
アライグマの生息域が広がり、現在では、秋田県、高知県、沖縄県を除く44都道府県で確認されています。

アライグマ
体重4~10数kg、頭胴長41~60cm、尾長20~41cm。
白色の顔に黒色系のマスクを着けたような外見で4~7の黒いシマ模様を尾に持ちます。
タヌキと同じくらいの大きさで、尻尾のシマで区別ができます。

アライグマの被害は、年々各地で報告されており、
・農作物や畜産飼料を食害する農業被害、
・野生生物に影響を及ぼす生態系被害、
・人の生活環境に影響を及ぼす生活環境被害
などがあります。


農業被害のうち農作物の食害は、ミカン、カキ、ブドウなどの果物やスイートコーン、スイカなど甘み
のある野菜で多く発生しています。


畜産被害は、配合飼料を求めて畜舎や飼料小屋に侵入し、飼料などを食べています。

アライグマの食性は雑食性であり、昆虫、サワガニ、エビ、魚、サンショウウオ、カエルなど水辺の
生きもの、果実、野菜、鳥の卵など様々なものを食べます。
在来動物とアライグマとの間で餌の競合が生じています。
さらに、在来動物にダニや寄生虫なども媒介し感染症などを生態系に拡大させる危険性があります。

アライグマは、人の日常生活圏内でも活動をします。
民家近くのゴミをあさり、屋根裏や納屋などでも繁殖し、糞尿の排泄や家屋の破壊などの被害が発生
しています。


アライグマが人へも感染するという人獣共通感染症や 狂犬病、アライグマ回虫症を持っている可能性
もあります。
夜行性ですが、人間に見つかると襲って来て、爪で足を引っ掻いたり、足を噛んだりします。

子供連れの母親が特に危険です。
アライグマに噛まれると人へも感染する人獣共通感染症や 狂犬病、アライグマ回虫症を
アライグマが持っている可能性があり、病院へ行ってください。

アライグマと特定する方法
・足跡 : 5本の指の跡が残り、踵をつけて歩くため手形の様な足跡が付きます。

・糞 : 犬と同じような大きさ、形。


アライグマと特定できる場合、市役所に連絡し、駆除を依頼してください。