絆の法則

澤谷 鑛

続々・葛藤

2013-06-04 | 

おはようございます。

みずみずしくきよめられたまっさらさらの朝が訪れました。新しい朝です。希望の朝です。

本日は2008年1月12日の記事から抜粋させていただきます。


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「ところで、達磨(だるま)が門人四人と問答した具体的な話をご存じの方は、教えてほしいものだ」

 これは、1月8日(火)のブログのコメントに書かれた三崎謙治さんのものです。この問いにお応えしなければ、と思って前置きが長くなってしまいました。

 達磨大師が門人たちに言った。
「法を伝える時が将に来た。悟り得たことを言ってみよ」
 すると道副(どうふ)がこう言った。
「私の今の所見は、文字に囚われず、しかも文字から離れず、時に応じて、それを活用して生きることです」
「汝(なんじ)は吾が皮を得た」

 尼総持(にそうじ)は次にこう言った。
「私の今の所解は、阿難(あなん)尊者が阿シュク如来の国土を一見して、さらに二度と見ようとなさらなかった心境です」
「汝は吾が肉を得た」

 道育(どういく)は続いてこう言った。
「地水火風などの現実は空(くう)であり、色受想行識(しきじゅそうぎょうしき)の五蘊(ごうん)は本来ありません。従って私の見處は、現実は空ということです」
「汝は吾が骨を得た」

 最後に慧可(えか)は、達磨の前で参拝して、また自分の席に帰り、無言のままで立った。すると達磨はこう言った。
「汝は吾が髄を得た」

 その後、達磨は慧可に法を伝え、袈裟(けさ)を授けました。

 さて、ここで参学してみよう。というわけです。
 達磨大師が「汝は吾が皮肉骨髄(ひにくこつずい)を得たり」とは、釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)の言葉です。門人四人の得度しえたのは、心身を超越した「皮肉骨髄」だと言えます。脱落心身(とつらくしんじん=悟りそれ自体)という「皮肉骨髄」です。知識や独断で判断してはなりません。だが仏法を心得ない者には、師は弟子の悟りがそれぞれに違うから、皮肉骨髄と違って評価をするのだと考えます。皮肉は骨髄よりも浅いから深い慧可が髄を得たのだと言います。このように言うのは、まだ仏祖の道を知らず正しい教えを伝えられていない者であるのです。

 知るべきです。師の言われた皮肉骨髄は深い浅いの問題ではありません。これらの人の見解に優劣があるにしても、師は「吾を得たり」つまり「その通り」ということなのです。
 例えば、釈迦が蓮華(れんげ)の花をひねって大衆に示したときも、迦葉(かしょう)のみに衣鉢(いはつ)を伝えられた。しかし釈迦は集まったすべての人に等しく教えたのです。説法は初めからひとつです。それに対する答えは必ずしも一つではなく、四人ならば四通りの答えを出すだろう。それでよいのであって、師の教えは一つであり、その一つが色々に別れて表現されるのです。これで終わりということはありません。

 知るべきです。達磨が慧可に言うときも、「汝は吾が皮を得た」と言うことができます。それでも達磨は慧可に法を伝えるはずです。それは「皮を得た」とか「髄を得た」とかの優劣の問題ではないからです。また道副・道育・尼総持などのために答えるときにも、「汝は吾が髄を得た」と言ってもよいのです。髄だけが本物で皮は偽物ということはないと知らなければなりません。「得たり」という言葉の意味を深く参究しなければなりません。

 師と弟子が一体となるのが「得たり」です。何が一体となるのか。師と弟子の心がぴったりと一つです。この有様が仏祖の「葛藤」であり、この「葛藤」が「皮肉骨髄」です。釈迦が蓮華の花をひねって目をしばたたかれました。これが「葛藤」なのです。迦葉が破顔微笑(はがんみしょう)しました。これが「皮肉骨髄」なのです。

 さらにまた参究することです。葛藤の種、すなわち脱體(とつたい・本物=実=真)の中には、現実の殻を打ち破るすばらしい力があるのです。そこで「葛藤」をめぐって煩悩(ぼんのう)が絡み合い枝葉華果(しようけか)が入り乱れ、お互いに絡み合い纏わりあっているのですが、やがてその中から仏祖が現成(げんじょう)するのです。これが「公案現成(こうあんげんじょう)」することなのです。

「葛藤の巻」は、さらなる参究がまだまだ続いています。


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本日のオフィシャルブログでは、

澤谷先生の

「続・恕」

七田先生の

「『いのちの教育の物語』を出版!」

「澤谷 鑛 ヒューマンライフセミナー」in 東京(6/2)感想文」

を掲載させて頂いてます。

どうぞご覧下さい。

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『いのちの教育の物語』発刊! (6月7日予定)

このたび創立25周年の歴史と全国450箇所の教室を抱える七田チャイルド
アカデミー特別顧問であり、創立35周年を迎える(株)しちだ・教育研究所の
代表取締役社長である七田 厚先生との共著
『いのちの教育の物語』(七田 厚・澤谷 鑛共著/南方新社/1,680円(税込))
を発刊(6月7日予定)させていただく事になりました。

http://www.kou-sawatani.com/

「出版記念講演会」を開催します。お誘い合わせの上、ご参加下さい。

京都 6月16日(日) 13:00~16:00 キャンパスプラザ京都 4F 第四講義室
名古屋6月29日(土) 13:00~16:00 ウインクあいち 9F 904号室
東京 7月21日(日) 13:00~16:00 TKP信濃町ビジネスセンター ホール2

 *京都・東京会場は、七田 厚先生と澤谷 鑛の講演があり、
  名古屋会場は、澤谷 鑛単独の講演会となります。

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「澤谷 鑛 & 横山奈津子 スペシャルコラボセミナー」in 京都
     ~しあわせな人生を創造する~

◎日時◎ 7月27日(土)13:00~16:00
◎会場◎ キャンパスプラザ京都 2F 第一会議室

受付開始しました。
http://www.kou-sawatani.com/sem-130727js.html

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