ぷちログ

12匹の猫と9人の大家族の、なんてことない日々の適当な暮らしを綴る。

こちゅぶの悲劇

2008-09-09 11:57:17 | Weblog

ぷちです。
いやいや、昨日の夜は大変だったのニャ。



夜の11時過ぎ。
この家の恒例のコーヒータイム。
みんなコーヒーを飲みながら楽しくTVを見ていた。
この時、お兄ちゃん(何度でも言うけど姉上のとこの長男です)は、
大のお気に入りのこちゅぶっこを掌に載せてふれあいを堪能しておられた。


「何コレ?あり得ねえ。可愛すぎる!」

お兄ちゃんは何度もそう叫びながら悶えておりました。


「あら。この可愛い子はどこの子?」
我輩の母上も、久し振りに見る赤ちゃんに興味津々。



こちゅぶ殿は結構長い間、お兄ちゃんの掌でおとなしくしておられた。
この時はまだ誰も気づいていなかったのニャ。
こちゅぶ殿の身体に、既に異変が生じていたことを。



やがてこちゅぶ殿はウツラウツラと夢の世界へ。
心地よくなって眠ってしまったのだと、誰もが思った。
そしてお兄ちゃんはそっとこちゅぶ殿をルナ様のもとへ戻しに行った。



そしてコーヒーを飲み終わったママ上は就寝。
兄上(こっちは親分の兄さんです)は友達とファミレスへ行くと言って出て行かれた。
親分はゆっくり嵐の番組を見ようとるんるんしておられた。


ところが事件はこの後すぐ起こった。
こちゅぶ殿を返しに行ったお兄ちゃんがほとんど悲鳴のような声で親分を呼ぶ。
何故かお兄ちゃんは何か起こると、自分の母親じゃなく親分を呼ぶのだ。
ただならぬ彼の声に何だ何だ?と、親分や姉上たちがどやどやと押し寄せる。

「こちゅぶっこが変!!!」

お兄ちゃんは親分にすがって救いを求めます。
見ると、こちゅぶ殿が口から泡のような得体の知れないモノを吐き、
お尻からも何かが出た状態でぐったり倒れているではありませんか!
親分が名前を呼びながら揺り起こしても目を見開いたまま全く動かないのです。
ぐったり倒れているこちゅぶ殿を、他のきょうだいたちがみんなで懸命に舐めてあげていました。

「やばい!!」

と思った親分とお兄ちゃん。
急いでルナ様にこちゅぶ殿を差し出して舐めさせ、
「医者に電話して!今から連れて行くから!!」
と叫ぶ。
「でもこんな時間に見てもらえるかな?もう寝てないかな?」
我が家の掛かり付けの獣医さんというのが姉上の知り合いなので、姉上は午前様近くに電話をかけたら迷惑じゃないかと危惧する。
しかし、そんな姉上にお兄ちゃんが
「そんなコト言ってらんねえよ!こちゅぶっこが死んだらどうすんだ!!」
と叱咤する。
更に困ったのは、ママ上が寝てしまったのでお金がない。

姉上「お金どうする?高いよ」
親分「1万5千円ぐらいなら持ってるから払っとく」
姉上「でも、よくそれ以上払ったりしてるよ」

お兄ちゃん「明日持って行くと言って泣き付けばいい!!」

今思えば、誰よりも焦っていたのはお兄ちゃんだったんだニャ。
親分はジャニーズのコンサートばりの早着替えでもって支度を終え、飲みかけのコーヒーも放って、お兄ちゃんと共に車に乗り込み、獣医さんのもとへすっ飛んで行った。

その時の親分のドライブテクニックは半端無かったとお兄ちゃんは言う。
えらいスピードで、しかし滑らかにコーナリングをこなし、軽く横Gがかかったと驚いていた。
そりゃそうニャ。親分は子供の頃からカーレースのゲームが得意で、男の子にだって負けたことがないのだから。
現在、教習所に通っている真っ最中のお兄ちゃんは親分を師と仰ぐことにしたらしい。


とにかく獣医さんを叩き起こして診察してもらった結果、原因はルナ様による圧迫らしかった。
「母親に踏まれたりとかしませんでした?」
と先生に聞かれた時、親分は「あっ・・」と叫んだ。

コーヒーを飲む少し前のこと。
親分がルナ様たちの寝床を覗き込んだ時、
ルナ様が喜んで「グルにゃんと鳴きながら横にドテンと倒れた。
その際こちゅぶ殿が下敷きになっていて、親分がそれを救い出したのだが
恐らくそれが原因かもしれないと思い当たったのだ。
先生曰く、そういう事故で赤ちゃんが圧迫死するケースは犬や猫の世界では非常に多いのだそうニャ。

ルナ様の体重が軽かったのでどうやら助かったらしい。
万が一、これが冬で誰にも気づかれないままだとそのまま冷たくなって死んでしまうのだと、先生は恐ろしいコトを爽やかな笑顔で言う。


ちっちゃい身体に注射や点滴を打ってもらうと、こちゅぶ殿は少し元気になって「ミィー・・・」と微かながら鳴くようになった。
「ちゃんと鳴けるし、心臓の音もしっかりしてるからもう大丈夫かな。多分」
という先生のお言葉を頂くと、親分とお兄ちゃんはやっと安心して家に帰った。
2人とも尋常でないくらい汗をかいていたのに、この時ようやく気付いたそうニャ。
それだけ必死だったんですニャあ。


今日はもうすっかり回復したようで、
ミィミィ元気に鳴くし、ふるふる歩き回るし、ママのおっぱいも飲んでますニャ。
いやぁ、ひとまず良かった。


親分ならびにお兄ちゃん、
お疲れ様でしたニャ。