富岡町観光協会ブログ「夢咲くら」

警戒区域となった福島県富岡町の現在…
東日本大震災・原発事故・避難に関する新着情報などをお伝えしています。

3月11日(金)避難所の少女

2011-04-12 21:31:37 | 地震・津波・原発事故・避難
避難所の一つ富岡第二中学校体育館にて、
行政区ごとに氏名と年齢を記入してもらい、
避難者名簿の作成をしました。

ふと見ると一人の少女が…
「お母さんやお姉さんとはぐれてしまった。」と
自宅には誰もいなかったので避難所に来たらしく、
「名前を書いておくと、見つけてもらえるよ。
 会えるから書いた方がいいよ。」
というと名前を一番最初に書いてくれました。
でも3時間たってもお母さんは現れず、次第に泣き顔に…
私の息子と同級生で顔見知りだったこともあって、
一人で置くのがかわいそうになり、
体育館内にいる私の知り合いの家族の所に彼女を預けました。
6時間後、お母さんが迎えに来て…
泣きながら抱き合って再会を喜んでいたそうです。
彼女の姿が今も脳裏に焼き付いていて、思い出すとたまりません。

実は私の息子も双葉中学校に避難していたらしく、
主人が4時間かけて迎えに行っていました。
(このときは電話が繋がらず、
 そんなことになっていたとは知りませんでした…)

もう一人の少女は、大熊町から夜の森の友人宅に遊びに来ていて、
地震に遭い、中学校体育館に避難してきました。
やはり、彼女にも「大熊町  氏名  年齢」を書いてもらったところ、
お父さんが迎えに来て会うことができました。
その際、名簿に「父迎え済み」と記入。
1時間後には、お母さんが迎えに来たので、
名簿を見せると安心して自宅へ戻っていきました。
電話も携帯も不通だったので、
行き違いにならなくて本当によかったです。