クリアファイルのその中は

何気ない毎日は、何気なく良い。

くノ一の掟

2013-06-06 01:28:41 | 日記
「商売にはハッタリが大事」ということを前社長から学んだ。



社長にとって未知の世界の業界との取引先でも、まるでその事に精通しているが如く話を合わせる。
完全な≪ハッタリ≫だった。


そこでの会話から上手に相手から情報引き出し、その場である程度の知識を得ていた。
あまりの巧みな話術に感心することしきりだった。

そんなこんなを傍で見ていても、私にはとうていマネの出来る芸当ではない。

それでも全く無知でも取引をしなければいけない。
相手よりも若い小娘が有利な条件で取引を勝ち取るには二つの方法がある。

一つは素直に知らないことは知らないと聞き、好印象を相手に与えること。
本来ならそれが一番実直で、人間としてまっとうな方法だろう。

しかし、時と場合によって(相手によって)二つ目の方法が有利に動く。
とりあえず知ったかぶりをして話を合わせる。
そして”そこそこ”話しをしたら、次回会うまでに猛勉強をしてホコロビをつくろっておく。

一つの「ハッタリ取引」が知識と経験と自信をつけさせ、それを積み重ねていくうちにハッタリは本物に変わってくる。
もちろん、それなりの努力が必要ではある。

日々これ修行なり。





で、今。

ハッタリ癖は直らない(;_;)が、とんがっていた若い頃に比べて素直になった(ような気がする)
聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥なのだから、知らないことはバンバン聞けばいいのだ。

今日、知人と話していたら未知なる世界の話を始められた。
素直に「知らないわ」と返し、話に耳を傾けた。
それは私にはあまり縁の無い世界の話だったが、友達にとってはためになる話だったのだ。

「この話、絶対友達に教えてあげよう!」と、いろいろ質問もしてじっくり話を聞いてきた。


人から話を聞きだし、友人の為に役立てる。

別段悪い事をしているわけでもなく、普通といえば普通だが・・・



長年そうやって前社長にアチコチで仕入れた話を報告していた私。

「いろんな所にオレのくノ一がいる。」

と、社長もよく言っていた。



忍者ハッタリ若造・くノ一の”お銀”さんとして暗躍していた(笑)癖が今でも抜けていない。