クリアファイルのその中は

何気ない毎日は、何気なく良い。

孝行娘にはなれません

2012-07-01 21:06:27 | 日記
母方の親戚の結婚式に両親が招待された。
最近少々足の弱い父は今回は遠慮することになった。

しかし、実は母の方がもっと足腰も気力も弱くなっていて、
母一人東京へ行く方が心配な状況だった。

そこで奈良に住む私ではあるが、白羽の矢が立った。

母は羽田からタクシーで銀座のホテルに入り、奈良からの私と現地で集合。
結婚式の前日から入ったのも、先月急死した知人にお線香をあげに行く目的もあった。

ホテルで合流してから今日別れるまで、それこそ付きっ切りの二泊三日。

今までは遠慮ばかりして私の助けなど借りようとしなかった母だが、
今回は素直に私の力に頼ってくれた。


東京で学生生活を送った母は友達も東京に多く、
子供の頃から私たちを東京に遊びによく連れて行ってくれたものだ。

小さい私の手を引いて地下鉄に乗っていたのが、今度は私が母に肩を貸して階段を昇り降りする。
母の体重が肩にズッシリかかる重みは、私にはもっと違う重みに感じられた。

聞き違い、言い間違え、同じ話を何度もし、勘違いして怒られて・・・
そんなことも「いいよ」「はい」と素直に聞ける自分って??

普段は離れているからこそ、こんなに寛大に母を思い遣れるのかもしれない。

一緒に暮らす姉はよく愚痴をこぼすが、それにも「そうだね」「ごめんね(私は何もしないで)」と
口答えせずに聞けるのも同じなんだろうな。

≪負い目≫この一言に尽きる。


会う度に弱弱しくなっていく母を見る度、会えるときにできるだけ親孝行を、と思う。

孝行のやりだめなんて出来るわけはないが、出来る時にしないといつ出来るだろう?

それでもきっと、もしもの時が来た時は後悔するのだろうな。

もっと親を大事にすれば良かったって。