クリアファイルのその中は

何気ない毎日は、何気なく良い。

前向きな私でも、夜中に日記を書くと後ろ向きになる

2012-06-03 22:35:38 | 日記
関西で、いや、全国でも有数の進学校「東大寺学園」という中間一貫教育校が近所にある。

学校に入る為にガリ勉をしてくる子は1割くらいで、
大半は「しゃかりきにならなくても出来る子」なんだそうだ。
校風も自由で勉強勉強と追い立てることは無いと聞く。
それでも京大、東大をはじめ、名だたる医学部への合格率はズバ抜けている。

毎日見かける通学途中の子供達は確かに大らかで、何だかノンビリして見える。
おかしな言い方だが「奈良らしくていいな」といつも思ってしまう。
こんな子たちが日本を担っていくんだなと思うとホッとするのだ。


先日、車を運転して家に帰るとき、東大寺学園の子供らが横断歩道を渡っていた。

私は子供らが渡りきるまで(当たり前だが)ブレーキをかけ、待ちながらふと思った。

「もしこの子らを間違ってひいちゃったら大変。国の宝なのに。」

そう思った瞬間、同時に羞恥心と罪悪感で胸が苦しくなった。


将来を担うのは進学校に行っている子達だけではない。
全ての子供が国の宝、世の宝なのに。

あの時瞬間的に私の頭をよぎったのは「東大寺学園の子供」だから「国の宝」と思ったのだ。

人に差別は無いと思っているはずだったのに、私の中にある偏見を突き付けられた思いだ。


実をいうと、中学までは進学校に通っていた。
高校受験に失敗すると浪人する子も多かったが、私は滑り止めの学校に進学した。

勉強しなかったから当たり前、と本人は思っていたので、受験の失敗は苦ではなかった。

しかし、母から言われた一言が未だに私を哀しくさせる。

「あんな高校、恥ずかしい。」


辛い一言だった。


世間の私を見る目がみんな母と同じなように思えた。
私は期待されない人間側なのかな?と。


私の偏見は、私の後ろめたさやコンプレックスからきているのかもしれない。