禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

「だんごまき」のお知らせ

2015年01月31日 | お知らせ
2月15日は涅槃会です。
この地域では「だんごまき」として親しまれています。

今年の「だんごまき」では、「涅槃図」に描かれている様子をくわしく説明します。
たとえば、「四華」や「北枕」「末期の水」など、今日の葬儀の習俗の由来が、この涅槃図から読み取れます。
ご興味のある方は、どなたでもお越しください。

だんごまき&絵とき涅槃図法話

日時 2月15日(日)
  午前10時30分から  絵解き涅槃図法話
         

薫習

2015年01月27日 | 小さな法話
あるお家にお参りした際に、「きょうはこの線香を使ってください」と持ち出されたのは、とてもよい香りのする線香でした。
火を点じるとかすかな煙とともに、その香りが広がっていきます。
お参りの後、いつものようにお家の方と世間話をして、自坊に帰り着きます。
着替えようとしたその時も、まだ香りがあたりを漂っています。

「薫習」という言葉があります。
本堂の中のように、長い間、微量の香で薫じられていて、いつのまにかその香りが建物にうつっているように、
私たちの行動も好ましい行動に薫じられていくのです。
それが、よい香りでありたいものです。

私たちは、そのまわりの香りを選ぶことも大切です。
また、私たち自らが、よい香りとなることも大切です。

家庭であれ、社会であれ、よい香りが満ち溢れることが望ましいことです。

その香りとは、「慈悲心」です。

床坐施

2015年01月26日 | 小さな法話
電車に乗っていて、席を譲る場面に出会うことがあります。
布施行のひとつにある「床坐施」にあたります。

「この人はお年寄りだから」とか、「この人は妊婦さんだから」といった場合が多いのですが、
ひょっとしたら、若い男性でも体調の悪い人があるかも知れません。
本当に席を必要としている人は誰かはわかりません。

布施行は、私がさせていただくものです。
かわいそうだからと行うものではありません。
だから、「ありがたい」と思って行うのが、布施行です。

時には、坐らないことも布施行です。
仕方なく譲ることは、布施行ではありません。


ざぜん

2015年01月24日 | 小さな法話
「ざぜん」を漢字で書くと、「坐禅」あるいは「座禅」と書きます。

すわる場合は、「坐禅」と書きます。

「坐」とは動詞で、行動です。
「禅」の「しめすへん」は神の居場所を指す言葉で、「ひとえ」は裏地のない着物をいいます。
土の上にふたりの人がおり、自然の中の大地に、主観的な自分と客観的な自分が一体となって坐っているのです。

自分は、自然の中に受け入れられるのです。
すべてが受け入れられるのです。
受け入れられることが「空」です。

2月の坐禅会のお知らせ

2015年01月23日 | 坐禅会
2月の坐禅会は、2月1日です。
朝6時半からと8時半からになります。

坐禅は呼吸が大事です。丹田といわれるおなかの下の方を意識して、深い呼吸をします。
呼吸とは「呼」と「吸」という、ふたつの字から成り立っています。
「呼」は吐く、「吸」は吸うという意味です。
はじめに、息を吐くことからはじまります。
できるだけ時間をかけて、ゆっくりと吐ききります。
吐ききれば、「息を吸おう」と意識することなく、自然に体が息を吸います。
深い呼吸は、血のめぐりを良くするそうです。
深いゆっくりとした呼吸が坐禅では必要なのです。