禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

節目

2014年12月30日 | 小さな法話
明日は大晦日です。
「年」が変わるのは、ひとつの節目です。

節目にも、いろいろな節目があります。

お正月 節分 春彼岸 端午の節句 七夕 お盆 秋彼岸 大晦日などといった「年の節目」、
また、お食い初め 七五三 入学 卒業 還暦 米寿などといった「人生の節目」

私たちはいつも、節目をこえて過ごしているのです。

節目は、ステージを変えるときでもあります。
新しいステージに踏み出す機会と、なりえるときです。

順調な時も、不調な時も、この節目を新しいステージへの一歩とするのです。

新しい「年」を迎える節目を、石段をあがるように「チャンス」へのステップとするかどうかは、心の持ち方です。

七走一坐

2014年12月29日 | 小さな法話
12月を「師走」と言いますが、
その昔、お盆のように僧侶が各家を読経して廻っていたことを語源とする説がありますが、定かではありません。
ただ、気忙しい「月」ではあります。

禅語に「七走一坐」(しちそういちざ)があります。
私たちは、日々を走り回っているようなことが多いようです。
しかし、いつも走らなければいけないのでしょうか。

もちろんそれがすべてではありません。
坐ってみることも、走っているのと変わりないという気づきを知ることが大切です。

自分を見失ったとき、走りすぎているなと感じたとき、すこしくたびれたとき、さまざまなときに、
私たちは坐ってみることも「アリ」ととらえるのです。

新作

2014年12月28日 | お知らせ
昨夜、法話用に作成中の紙芝居が完成しました。
インドの古い民話をもとにしたお話で「寿命の話」です。絵は、寺族が描きました。
おとな向けの紙芝居として作成しましたが、完成したものを見ると子ども向けでも大丈夫そうです。


「寿」という字は、長命という意味を持ちます。
命を成立させる能力を命根といい、「壽・煖・識」があります。
そのひとつである「壽」は、同じ状態を維持する能力で、皮膚が剥げたときに再生し、爪が剥げた時にそこに他のものでなく爪が再生するという能力で、遺伝子の能力といえます。

私の寿命がいつまでかはわかりません。
でも、かけがいのない「この命」であることは、私もあなたも同じです。


紙芝居の中身は「佛縁」があれば、ごらんください。



1月の坐禅会

2014年12月25日 | 坐禅会
お正月の坐禅は、1年のはじまりにはかかせません。

1月の坐禅会は、1月11日(日)に行います。(1月は1日は行いません。)
午前6時半~7時半または午前8時半~9時半のどちらかに
足の組みやすい服装でお越しください。

今年の正月は「こぶ茶」でしたが、来年はどうでしょうか?

気持ち2

2014年12月24日 | 小さな法話
ここにお袈裟があります。先々代のかけておられたお袈裟です。
だいぶ布が痛んでいます。汗染みもあります。
誰が見ても綺麗といえるものではありません。

それでも私にとってはとても重みのあるものです。
先々代、先代のかけたお袈裟には、その思いがあり、その行動があります。

私にはとんでもなく重いものです。
それは、物質としての重みではなく、
そのものの持っている「念」の重さなのかも知れません。