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小切手帳の実査とは

2005年06月30日 | 会計監査実務
大証二部上場のカード機器製造会社(3月決算)で、小切手帳1冊50枚を紛失し、2億円が銀行呈示されるという事件が起きました。

小切手帳自体が10年前に発行されたものであること、紛失した小切手帳から銀行呈示された小切手が複数枚あること(銀行届出印が予め押印されていたと推測されるし、線引処理もされていなかったのでは?)からも、小切手の管理体制がかなりズサンだったのではないでしょうか。

監査人は通常、会社が保管している白地の小切手帳実査を実施します。
資金関連の内部統制状況に不備があれば指摘しなければいけませんし、小切手帳の所謂「みみ」部分の番号と銀行決済された小切手の番号を照合して、簿外の小切手振り出し等がないことを確認する必要があります。

たとえば、小切手帳に前もって銀行届出印を押しておく、なんて事をしていると紛失時に悪用されかねません。これは論外です。
この辺りの資金関連業務がいい加減だと、監査上、簿外債務の存在するリスクが増大してしまいますよね。

監査法人採用準備室
管理人 あかさか

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
故意では? (Unknown)
2005-07-02 00:36:53
管理状況が悪いというより、トップが加担した犯罪の可能性が強いような気が・・・
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確信犯 (Unknown)
2005-07-02 07:10:07
ここの会社は、去年の10月に筆頭株主が臨時株主総会を招集し、会社の経営陣を刷新していて、その後MSCBの発行⇒取消し⇒再発行、と詐欺の匂いがプンプンする、あの会社だよね。

ゼクーも炎上しちゃったし、ここもシナリオ通りって気が・・。
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