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頑固爺の言いたい放題

森羅万象なんでもござれ、面白い話題を拾ってレポートします。

「反日種族主義」論 (4)最終回

2019-12-11 15:53:59 | メモ帳

「反日種族主義」(本書)はプロローグの「嘘の国」において、偽証罪、誣告(虚偽に基づいた告訴)、保険詐欺など、嘘に起因する事件が日本などに比べていかに多いかを説明することで、韓国人が嘘つきであることを実証している。

そして、「我々韓国人は嘘つきだ」を大前提として、「日帝が土地を奪った」、「コメを奪った」、強制労働問題、慰安婦問題、独島(竹島)問題などの捏造、歪曲を、資料を示しつつ論破している。

以下、本書のプロローグから引用する(赤字)。

韓国の民族主義は、西洋で勃興した民族主義とは別のものです。韓国の民族主義には、自由で独立的な個人という概念がありません。韓国の民族はそれ自体で一つの集団であり、一つの権威であり、一つの身分です。そのため、むしろ種族と言ったほうが適切です。

隣の日本を永遠の仇と捉える敵対感情です。ありとあらゆる嘘が作られ広がるのは。このような集団心性によるものです。すなわち反日種族主義です。・・・嘘の文化、政治、学問、裁判はこの国を破滅に追いやることでしょう。

「親日=悪」の韓国では、嘘を暴く著作の出版は、社会的生命を失うどころか、命懸けであるにもかかわらず、あえて踏み切ったのは李教授グループの愛国心の発露だと評価する。

さて、頑固爺がいつも唱えていることだが、日韓の友好的関係を築くには、韓国人が真実を知ることが不可欠である。しかし、真実を知ったからといって、すぐさま友好関係が築けるものではない。

例えば、旭日旗問題。これは韓国人がナチスによるユダヤ人虐殺行為と日本の統治を同一視していることに原因があるが、かりに日本の軍隊・警察がそんな理不尽な行為をしていなかったことを説明しても、旭日旗排斥運動をやめるとは限らない。

その理由は二つある。

(1)   北朝鮮との関係

韓国が日本と友好関係を築くことは、北朝鮮にとって好ましいことではないから、その意を汲んだ市民団体は、慰安婦問題でも徴用工問題でも、できるだけこじらせようとする。 むしろ、これらの事案が永久に存在することが望ましいだろう。 

(2)   屈辱感

蛮族として見下していた日本に統治されたことは、韓国人にとって耐えがたい屈辱である。だから、慰安婦問題や徴用工問題は屈辱感のすり替えのtool(手段・道具)という側面があり、親北派でなくても、これらの事案が解決されないことはむしろ歓迎すべきことなのである。旭日旗問題も、排斥の理由を新たに考案して、同じことを続ける可能性がある。

 

日韓対立をつきつめていくと、結局日本による朝鮮併合をどう評価するかの問題に行き着く。頑固爺は、朝鮮併合は当時の国際政治の流れにおけるごく自然な成り行きだったと考えるが、韓国人は武力による蛮行だったと主張するかも知れぬ。お互いに言いあってもきりがないから、あいまいにしたまま玉虫色の決着を見たのが日韓基本協定だったはずだ。

真実の歴史を知ることは、韓国人にとって天動説から地動説に転換するのに匹敵する精神的大事業であり、簡単なことではないだろう。しかし、第一歩を踏み出さないかぎり、改善は始まらない。その観点において、「反日種族主義」の出版は大きな意義がある。