角界が土俵外のことで揺れている。日馬富士が仲間の力士をビール瓶で殴ったとか、いやリモコンだったとか、怪我は大したことないとか...。
そんなことはどうでもいいが、問題は七日目にして早くも白鳳の独走態勢になったこと。上位陣は白鳳に星二つ以上の差をつけられ、白鳳がまたまた優勝しそうな形勢である。
私はこの白鳳が大嫌いだ。理由は、張り手を多用すること。禁じられてはいないが、これは横綱がやるべきことではない。相手に張り手をかますのは、気勢を殺いで有利な態勢に持ち込む狙いがあるのだろうが、それは体力と技では劣る力士がやるべきこと。
昔、相手の頬を張るのはビンタと称した。軍隊ではビンタは日常茶飯事だったし、学校でも教師が生徒にビンタをくらわすのは教育手段として是認されていた。こうした記憶があるものだから、私には特にビンタに対する嫌悪感が強いのかも知れない。
ゲームには悪役が必要だ。だから、白鳳は汚い手と知りつつ、あえて張り手を多用し、自分が悪役になろうとしているとするなら、それでもいい。しかし、その悪役を倒すヒーローが必要だ。稀勢の里か高安がそのヒーロー役を演じてくれると思ったが、期待はずれの状況である。
かくなる上は、白鳳の老化を待つしかないのか。情けないことである。
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