恥を知れ

サディスティック・サディーの生かさず殺さず日記

5/13

2023-05-13 22:00:29 | Weblog

とある日のHRで
 「虚数って実体がないから大変ですよねー」ってコシミズ先生に言ったら
 「実体がないわけではない!」って言われちゃいましたよ……ハハ……
と力なく笑った担任の英語教師を笑えなかったし
今でも覚えているのはなぜだろうか

私が高校生の頃はいわゆる名物教師というのがまだ生き残っていて
無論今もいるにはいるんだろうが
先生にしろ先輩にしろキャラの濃さが自分の代の前と後では違う気がして
そのテイで話を進めさせていただく

コシミズは本名ではない
シミズ先生が2人いらしたのでより小柄な方がコシミズと呼ばれていた
小柄でかつ姿勢がよかったので
友人をして「マッチ棒みたい」と言わしめたのが忘れられない
まあ高校生らしい無邪気かつ生意気な話である
数学教師だった
囲碁将棋部の顧問を務め
羽生善治に憧れるあまり授業中も常に扇子を携帯し
あの寝癖はわざとではないかと噂され
証明の最中に突然「美しくない!」とか言って黒板を消してしまう
奇矯な振る舞いや
甲高い声や
山椒は小粒でもぴりりと辛い
ということわざを地で行くような
毒舌が人気の先生だった

名言としては
「入試の採点をしたがお前らまあひどかった!」
「お前らは文系じゃない!ただの数学嫌いだ!」
などが代表作

今思えばひどく罵倒されたもんだと思うが
キャラ立ち具合があまりにも面白かったので
数学嫌いの私もなんだかんだ楽しく授業を受けていた
(理解できたとは言っていない)
奥様が元教え子というのは有名な話で
 なんてプロポーズしたんだろ?
 僕と愛の方程式を解いてくださいみたいな?
 キャー
とかいうセンスの欠片もないアホ会話が繰り広げられる程度には
愛されていた

今テレビで虚数の話をしていたからそんなことを思い出した
大人でも知ったかぶりをしてピシャリと諌められてしまうことはあるし
自虐ネタとして話してくれた優しさが実は伝わっていたりする
あの派手な言動も半ば素で半ばパフォーマンスだったのだろうと思うし
大人でも憧れの人の真似をしたりするんだなって
微笑ましく記憶に残っていたりする

まあ授業の内容は1ミリも覚えていませんけども

次の年の先生がね……
いかにも数学大好きで苦手な人の気持ちわかりませんって感じでね……
決して悪い人じゃなかったんだけどね……
とにかく授業がまったく頭に入ってこなくてね……
生徒の感受性も低かったんだろうね……
なんとか無難にやっていたはずの私がテストで8点を取ったのはその頃さ……
小テストとかじゃなくて本番の定期考査よ……
まあ平均点クソ低かったらしいけど……
もはや記憶もおぼろげだがたしか再試も赤点ギリギリで……
かくして数Bは私のトラウマとなったのであった……
-完-

なので私が今QuizKnockの理系動画を楽しく見ているのはわりと奇跡である
いろんな出会いにありがとうの気持ち


 

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