惠子が、倒れたァ!! くやしい! くそっ!

果たして、この先どうなるのか。そのドキュメント。

惠子の、奇跡。

2014-02-02 15:50:23 | ケイ子、倒れる。

2月1日・金曜日

ベッドから車いすに乗せて、惠子をトイレに連れて行く。
脳内出血を7,8年前に起こしている私。右半身にしびれがある。右足を引きずっている。
旅行時の重い荷物は、いつも彼女が引き受けてくれていた。
そんな私に惠子を持ち上げるのは無理。

当初は、いざとなったら負ぶってでもトイレに連れて行く。そう決心していたが、とんでもない。
ほんの手助けしか出来ない。彼女自身が体を動かして、車イスの乗り降りをしなければだめだ。
ほんの数センチ足を動かそうとするがだめ。気を集中して何度もトライする。
腰を浮かせる。体位を入れ替える。足を持ち上げる。
手すりに手を伸ばしつかまる。力を込めて体を持ち上げる。
一度で出来ず、何度も何度もトライしてやっと一つの動作をする。
もどかしい。信じられない。まるで、芋虫のような動き。
見ているのがつらい。本人が一番くやしいだろう。

つい2週間ほど前は、惠子さん67歳には見えない。若いわよ。誰からも言われていた。
明るく、溌剌としていた惠子。魅力的な惠子。どこに行った。

午後から打ち合わせに行った。帰宅したのは、5時頃。
玄関の扉を開けると薄明かりの中で、惠子が一人車いすに乗っていた。
手前にコート掛けが倒れている。何が起こったのか、すぐわかった。

電気のブローカーが落ちたのだ。

3.11の震災時に何が出来るかと、40アンペアから20アンペアにした。
TV、エアコン、コーヒーメーカー、電子レンジ、これらを同時に使うと、すぐブローカーが落ちた。

介護ベットや暖房器具の使いすぎでブローカーが落ちたのだ。それを惠子が直した直後だった。
ベッドに横になっていた惠子が。どうやって車いすに乗ったのか。
手動式でないので、足で漕いできたとのこと。トイレにも一人で行ったとのこと。
びっくりした。一人でトイレに行けたなら、もう安心。そう思った。

一体どうやったの? 再現して見せてと行ったが出来なかった。

惠子が一回限りの奇跡を行ったのだ。

電気が切れては暖房器具は使えない。一人凍えていなければならない。
すぐに40アンペアに戻したいと東電に電話した。


7種目類ののクスリを朝用・昼用・夜用と小分けした。思いの外複雑。何度かやりなおした。

土日はどこにも行かず、一緒にいることにした。



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