惠子が、倒れたァ!! くやしい! くそっ!

果たして、この先どうなるのか。そのドキュメント。

退院一日目から、惠子を転倒させてしまった。

2014-02-02 11:08:22 | ケイ子、倒れる。

1月30日・木曜日

ついに退院の日だ。
朝9時に介護用品を扱う業者に、介護用ベッド、車イス、歩行器を
持ってきてもらう。

11時少し前に病院に着く。まず文書課にゆく。
「デイサービスに関する意見書」「運動器機能向上トレーニングに着いての意見書」
「訪問看護指示書」を提出。主治医に書いてもらうとのこと。
これがなければ、何事も始まらないとケア・マネージャーからくどく念を押されていた。

次いで看護婦からの注意事項。
薬剤師から、忘れずに朝昼晩と必ず飲ませて下さいと念を押される。
一通りそれらの講義受けてから、会計課へ。
10万円ほどだったので半額支払う。残りは次回治療に来たときに払うとした。
この先いくら費用がかかるのか不安。

私らには年金受給資格ない。掛け金を払ってこなかったのだ。
これを言うと誰もがびっくりする。
30代半ばに個人で事務所を構え、年金の意味も知らなかった。
馬鹿だとみんなに言われる。自業自得。
年金をもらえない人は、全国で一体何人いるのだろうか。

陵太郎から、急遽、社長とお得意さんに行くことになった。病院に行かれないと連絡あり。
病院の車イスでタクシー乗り場へ。4千円は掛かると思っていたら、2,600円だった。意外と安い。
最近タクシーなどに乗ったことがないので、感覚が分からないのだろう。

運転手さんが手慣れた人で、惠子を車イスに乗せてくれた。
結構力があり、これなら大丈夫ですよ。それは嬉しいコメント。

部屋に車イスを入れた。歩行器に掴まり、惠子が立ち上がる。
わりかししっかりしている。ホッとした。
その瞬間、惠子の体が沈んだ。倒れた。
スローモーションのようにゆっくりと腰から砕けた。アッと声を上げた。

派手な音を立てて、下駄箱の下にうずくまっている。
打ち付けたのかアタマを押さえている。
焦った。果たして私の力で立ち上がらせる事ができるのか。
一緒になって倒れてしまうのでは。
家では二人きり。二人が一緒に転んでしまっては大変ですよ。
誰も助けてくれる人いませんよ。という看護婦の忠告がよぎる。

なんとか、引っ張り上げて、歩行器にしがみつかせる。
何度目かのトライで、やっとの思いで立ち上がる。二本足で立った。第一関門通過。
惠子の体に手を当て、支えながら、歩行器を操り、ふらつきながらベッドに連れて行く。

どのようにベッドに横にしたのか、覚えていない。
彼女の体は重い。トイレにどうやって連れて行く?  一人で用を足せるのか?  

退院一日目から、惠子を転倒させてしまった。

暗澹たる気分。 
ため息をつく。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿